わたしたちの洋書の森

「洋書の森」のとっておきの話をご紹介

小鷹信光氏・講座報告

2012年09月09日 17時20分41秒 | 魔女のドミニク
みなさん、こんにちは。相変わらず暑い日が続いていますが、中央線のホームでもときおりトンボの姿を目にするようになりました。秋は着実に深まっているんですね。

9月8日(土)、洋書の森主催・第2回「翻訳者のためのウィークエンド・スキルアップ講座」が開催されました(講師:ミステリ翻訳家・小鷹信光氏、演題:翻訳という仕事)。翻訳者ばかりでなく、ミステリファンからの申し込みも多数あり、参加者は60名近くに達しました。

小鷹氏は、英文学者・諏訪部浩一氏の『「マルタの鷹」講義』(研究社)に触発されて、30年ぶりに『マルタの鷹』(新訳・ハヤカワ・ミステリ文庫)を改訳する決心をなさったそうです。ご自身を「木から落ちたサル」にたとえてミスを率直に認め、より質の高い翻訳を追及なさるその真摯な姿勢には、感じ入るばかりでした。

ちなみに、ハードボイルドの翻訳家ということで、バーボン片手に葉巻をふかすお姿を勝手に想像していましたが、小鷹氏ご自身はやわらかい口調のダンディーですてきな方でしたよ。

講座終了後、参加者から、話をもっと聞きたかったので続編を開催してほしい、資料として配布された「翻訳のコツ100」を日を改めて詳しく講義してほしい、諏訪部氏と対談してほしい、などの声があがっていました。実現させたいですね。

今回は休憩時間に、<タリーズコーヒー>さんが提供してくださった、ハードボイルドな風味の「ジューシーロースト from KENYA」とソフトな風味の「ダッチマンズブレンド」の2種類のコーヒーを飲み比べるという粋な演出もありました。

なお、本講座の詳細レポートは、後日、日本出版クラブのHPにアップ予定です。洋書の森では、今後も続々と講座を開催する予定です。ぜひ足をお運びいただき、ネットワークを広げていただければと思います。お待ちしています。

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2 コメント

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Unknown (mura from shizuoka)
2012-09-10 18:30:18
初めて講座に参加しましたが、わずかな受講料でたいへん充実した内容でした!このような講座を企画してくださり、ありがとうございました。
講座で配布された資料「翻訳のコツ」を念頭に、小鷹氏の改訳「マルタの鷹」を拝読していますが、選ばれたことばのひとつひとつに小鷹氏の、改訳への思いが込められているように感じられ、何度も反芻しながらじっくり読んでいます。ミステリーですから、どんどんページを進めたい衝動にかられるときもありますが、ことばをゆっくり味わいつつ読むのも楽しいものです。
講座の後までおじゃまし、「洋書の森」を運営されている方々の日ごろのご苦労を垣間見、頭が下がる思いでした。すてきな、楽しい「森」を育ててくださり、ほんとうにありがとうございます!
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Unknown (ドミニク)
2012-09-13 15:49:48
mura from shizuokaさん、当日は、遠方からお運びいただき、ありがとうございました。

おっしゃるとおり、事務局の方にはほんとうに頭が下がります。

それに、わたしはまだ日が浅いのですが、設立当初からのボランティア・スタッフのみなさまのこれまでの積み重ねがあったからこそ、今日の森があるんだなぁ、としみじみ思いってます。

温かいコメント、ありがとうございました。励みにさせていただき、また新たな企画を考えたいと思います。
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