12月18日(土)、洋書の森「おしゃべりサロン」主催の「クリスマス読書会」をオンラインで開催しました。課題図書は『クイーンズ・ギャンビット』(ウォルター・テヴィス 著、小澤身和子 訳、新潮社)。Netflixで大ヒットしているドラマの原作です。訳者の小澤身和子さんをゲストにお招きして、わたしたちボランティアスタッフも含め総勢20名で和気あいあいと語り合いました。
参加者は、ドラマのファン、原書も読んだ方、チェス愛好家とさまざまで、多方面の視点から活発に感想が飛び交いました。小澤さんもその輪に加わり、時には、参加者からの質問に対して丁寧に答えてくださったり、翻訳作業中のエピソードを披露してくださったりしました。みなさんからの感想の中で特に多かったのは、主人公ベス・ハーモンと養母ウィートリー夫人との独特の親子関係がよかったというものです。ほかにも、「登場人物、特に女性たちの心理描写が丁寧に描かれている」「ルールがわからなくてもチェスのシーンがおもしろかった」「1960年代当時のアメリカ社会を知ることができて勉強になった」「ベスの成長物語としても楽しめた」「この本を読んだらチェスがしたくなった」などいろいろな感想が出ました。それだけ魅力にあふれた小説だということでしょう。
ご参加いただいたみなさま、ゲストの小澤さん、ありがとうございました。お忙しい時期にお時間を作ってくださり、心より感謝申し上げます。
今年は、「おしゃべりサロン」主催の読書会として、4月29日(昭和の日)には「春の読書会」(課題図書:『存在しない女たち 男性優位の世界にひそむ見せかけのファクトを暴く』)を、8月28日(土)には「納涼読書会」(課題図書:『春の宵』)を開くことができました。いずれもオンラインでの開催となりましたが、訳者さんと多くの方々にご参加いただき、楽しくも充実したひとときを過ごしました。来年も同じくらいのペースで読書会を開けたらいいなと思っていますので、その際にはぜひご参加いただけるとうれしいです。
みなさま、良いお年をお迎えください。来年もまた「洋書の森」のイベントでお目にかかれますように。