わたしたちの洋書の森

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10月の書架整理&おしゃべりサロンのご報告

2014年10月02日 12時41分53秒 | 魔女のドミニク

みなさん、こんにちは。日に日に秋が深まってきますね。神楽坂をのんびり歩いていると、途中のラーメン屋さんの前に若い男性中心の長蛇の列が。どうやら、無料券を配っていたようです。肌寒くなってくると、湯気の立つラーメンに食欲をそそられますよね。

昨日は月例の書架整理でしたが、残念ながら、入れ替えの新着本はありませんでした。というわけで、遠方からの方や初参加の方を含め10人ほどで、さっそくおしゃべりサロンをスタートしました。今回は予告どおり、児童書やYAの翻訳家、原田勝氏が印税や契約に関するミニレクチャーをしてくださいました。

翻訳者にとって翻訳料がいくらもらえるのかはとても重要なこと。なのに、お金の話となるとこちらから切り出していいのか迷うのが出版翻訳者の実情です。でも原田氏は、事前に刷り部数と単価、印税を担当編集者に訊ねるそうです。もちろん、決まっていないという返事のこともあるようですが、訊ねたからといって編集者との関係がこじれるなんてことはないようです(ホッ、一安心)。

契約書に関しては、ほとんどの出版社が取り交わすようになりましたが、中には伝統ある大手出版社でも、慣習として取り交わさないところもあるそうです。さらに、持参した契約書の実物も見せていただきました。最近は、将来もし電子書籍化する場合の印税率まであらかじめ決まっていることがあるのですが、原田氏は、その場合あらためて条件の確認をし合うという一文を入れてもらったそうです(なるほど。そういう手もあるんですね。目から鱗です!)。

他にもいろいろと、具体的な数字やアドバイスをたくさんいただきました。原田さん、ありがとうございました。ふだん訊けない翻訳料や印税、契約について先輩翻訳者にお話いただけると、人生設計の参考になりますし、励みにもなります。ざっくばらんにお話しいただいた度量の深さに、あらためて感謝です!

次回の書架整理&おしゃべりサロンは、11月5日(水)14:00-です。途中参加、途中退出もOKですし、はじめての方も大歓迎です。お気軽にお立ち寄りください。

なお、10月11日(土)15:00-の小鷹信光氏・スキルアップセミナーに、まだ若干のお席がございます。村上春樹氏とのやり取りなど、オフレコだからこそ伺える内容満載ですから、ぜひお聞き逃しなく!


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