今日の商店会長 (早稲田商店会相談役 安井潤一郎)

日本でただ一人、商店会の会長現職で衆議院議員になった、早稲田商店会前会長日記。公式ホームページは左下ブックマークから。

商店会費だけで何が出来る?

2012-01-27 12:47:33 | 商店会長のコメント

「商店会の月額会費は幾らが妥当でしょう?核店舗は倍額頂いてもいいの
でしょうか?補助金なしで自前の会費だけで何ができるでしょうか?」という
質問をツイッターで受けました。

私が商店会長に就任した今から20年前の早稲田商店会は昔からのメンバー
さんが月額600円、新しく会員になられたお店が月千円の商店会費でした。
アーケードもカラー舗装も自前の街路灯も無い商店会ですので、それで運営が
出来ました。

会費の月額は商店会が何をするのかが重要です。今後の商店会活動は物を
売ったり、買ったり、サービスを提供したりするだけでなく、このまちに住んで
いる地域住民の安心と安全を担保する活動が主流になると思い、早稲田では
「定住人口の増加」を目指し動き始めました。

その出だしが環境活動でした。夏休みで静かになった、いわゆる夏枯れの
早稲田のまちを1日でもいいから賑やかにしようと思い、大学のキャンパスを
お借りして1996年8月24日に「環境」をテーマにしたイベントを開催しました。
「環境」から「震災対策」になり地域通貨、エコマネーの「アトム通貨事業」に
進みました。

このような活動が評価され、地元のホテル、コンビニ、ファーストフードは全店
商店会に加入されています。リーガロイヤルホテル東京が月額1万円、コンビニ、
ファーストフードのチェーン店は月額5千円です。金額の違いは昔からの知恵の
間口計算、詳細には計っていませんが商店会の活動により地域の治安も守ら
れていると御理解いただきナショナルチェーンのお店からも会費を出していた
だいています。

商店会費だけでは商店街事業は進められません。「日本でいちばん大切に
したい会社」等の著作で有名な法政大学教授の坂本光司先生は講演の中で
「月額会費2万円以下の商店会、商店街振興組合に将来は無い」とお話し
されますが、月額2万円を払える店が地元に在ると思えません。当然補助金
取りに動くのですが、補助金が有るから何かをやるのではなく、行う事業の
リスクを軽減するための補助金でなければなりません。

「困った人の所にビジネスの芽が有る、不便さを感じている人の所に商売の
きっかけが有る」と言い続けています。ただ中小零細商業者は残念ながら
自分の業態の変更とその先に続く地域の活性化を行うパワーが無くなりました。
だから「連携」が重要だと強く認識しています。

メール、ツイッター、フェイスブックは我々中小零細の大きな武器です。これを
お互いに利用しようではありませんか。地域の皆さんの望まれている事で動くと、
補助金だけでなく寄付金も集まりますし、お仲間も増えます。これは我々の
具体的事例です。

コメント (1)
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