Baradomo日誌

ジェンベの話、コラの話、サッカーの話やらよしなしごとを。

終わっちまった悲しみに

2006-06-27 | サッカーよろずごと
小学校5年生の娘が「ブラジルの選手って、みんな水みたいだね」とつぶやいた。
寝ぼけ眼の娘が内に秘めた、眠れる文学的センスを目覚めさせるほど、圧倒的に美しい王国のサッカー。
対する日本代表も序盤はじっくり対応し、王国のお株を奪うような美しい先制点を挙げた、まではよかったが、その後は一気に押し込まれる展開。
ブラウン管越しにも気合が伝わってきたのは、中田英、川口、三都主、加地、玉田、巻だろうか。小笠原、稲本はチャレンジする回数が少なすぎた。中澤~坪井の急造ディフェンスラインはよく耐えていたけれど、人に付ききれず、終始ボールに振り回された。そして中村に至ってはほとんど印象がない。ほぼ90分間「消えていた」のではないか?
試合終盤になっても、イエローカードをもらうほどの激しさも見せず、ホイッスルとともに倒れこむ選手もほとんどいない日本代表。
テレビ画面に映る青いユニフォームを着た男達の半数近くが、完全燃焼どころか試合途中で紙くずみたいに燃え尽きていた。
これが日本版「黄金世代」の集大成?
彼らはチームとして闘うことすら出来なかった。

私は草サッカーとフットサルを少しかじった程度しか経験はなく、スポーツとしての本職は剣道だ。
だから、いつも格闘技的な視点でサッカーを見ている。
剣道や柔道のみならず、いつでもサドンデスのような状況で試合が進行する格闘技に比して、90分あるサッカーは挽回のチャンスがある、という意味で余裕がある。
また、団体競技であるため、1対1の局面を回避すべく、周囲にパスを回すことでポゼッション自体は保持できる。
しかし、チャレンジするパスとは違い、ポゼッションのためのパス、という行為はには甘さを感じる。
1対1で勝てなくては、前に進むことすら出来やしないのに。

真逆の方向から2つの物体をぶつければ、重いものが勝つ。
ならば衝突の方向を変えることで相手の力を利用することが出来る。
それは例えば柔道であり、合気道の考え方だ。
元来、日本には独自の武術があり、その考え方をトレーニングに取り入れていくことは自然なことではないだろうか。
桐朋高校バスケット部における古武術の導入然り、陸上の末次が見せるなんば走り然り。
体幹部をねじり、反動を使っての走り、キックに固執する限り、いわゆる「体格差」は埋まらない。
なぜ、あれほど中田が走れるのか、怪我をしないのか。そしていつでも平均的に活躍できるのは何故か。
特にペルージャ~ローマの頃、あるいはボローニャの頃、相手を引きずりながらドリブルできた理由は何か?
それは腰の重心が上下動せず、体幹部が走ろうとする方向にしっかり正対しているからに他ならない。
あるいはメキシコのような比較的小兵ではあるが闘えるチームを見ても、同様の印象を受ける。
(小野のキックや体裁きなどはパッサーとしては理想的に見えるが、ボールを持ってルックアップした瞬間、若干腰高になりがちなことが怪我が多い理由かもしれない。一方、このような視点から見れば、セットプレー以外の中村俊輔は論外である。)

また、例えば1998フランス大会当時、中田の空間把握能力について「ピッチを上から見ているような」とか「3次元的」とか言われた。
それは、例えば日本の武道であれば「紅葉の目付け」とか「遠山の目付け」と言われるもので、江戸時代当時からあった概念だ。
紅葉を見るとき、葉っぱの一枚一枚を見ても感動は少ない。
木全体、森全体を見ることで感動できるのが「紅葉」である、従って、「遠くの山を見るように」相手を見るべきだ、とするものだ。
そのような感覚を保持しつつ、パスをまわすのであれば、ジーコ言うところの「メンタルをいじるようなパス」、つまり、相手を真綿で締め上げるようなパスワークも可能であろう。

そして、そのような身体の使い方と「紅葉の目付け」的な視野の広さは、「位取り」が出来て初めて生きる。

「位取り」とは、基本的には打突等の技を出す前のポジショニングのこと。
それが外形にどう表れるかは、各々の武道、流派によって違いがあるが、「気」の攻めと一体であることはすべてにおいて共通する。
サッカーに置き換えれば、攻めようとする行為が体もしくはチームとしての動きとして外見上現れる前に、お互いに絶えず争っているような、いわば心理戦も含まれるだろう。
過去の実績、選手個々人の能力から、試合をする前からびびってしまって試合にならない、という状況は、ここ最近の日本代表の試合ではほとんど見られなくなったが、問題は試合開始後である。
立ち会った刹那から注意深く相手の打ち気(攻め)を殺ぎ、相手の技を出させず、なおかつ自分の優位を保つポジショニングに腐心する。
ここでポジショニングに基づく精神的な余裕を持てれば(即ち「位取り」で勝てれば)、思うままに自分の技を出すことが出来る。
言い換えればイニシアチブの奪い合い。
相手がイニシアチブを持っている状況下でまわすパスなど、相手には何の怖さもない。

サッカーはその国の文化を表す、と言われる。
ならば、日本サッカー協会、Jリーグ含め全てのサッカー関係者は、貪欲に日本の武道をはじめ、他のスポーツから良い見本を吸収し、「日本のサッカー」のイメージを作り上げるべき。
「温故知新」、それが日本的なサッカー文化を育む道だ。

試合終了後、サポーターに挨拶に向かう選手達の背後で、1人センターサークルに寝転び、何事かをつぶやきつづけていた中田英寿。
そんなスタンドプレーまがいの行為を許してしまう(許さざるを得ない?)こと自体が、日本代表の「幼さ」。
1人寝そべる中田も、動けなくなるまで闘えなかった(闘わなかった?)ピッチ上の選手も、サブのメンバーも、さらには協会も含め、チームとして「幼い」のだ。
なにが"SAMURAI BLUE"だ!
そんなんで日本の子供達に感動を与えられるか?
それが代表選手のロール・モデルたりえるのか?
「先に行ってくれ」って言われたから放って置くだけでいいのか、それがキャプテンシーか、宮本よ?
駒野よ、茂庭よ、土居よ、楢崎よ、遠藤よ、そして小野よ!
中田を担いででもサポーターの前に連れて行こうとは思わなかったのか?
そんなんだからブラッターには「後退した」と言われ、一足先に髪の毛を後退させたジーコにまで「プロフェッショナル意識の欠如」なんて言われちまうんだ。
1998フランス大会ジャマイカ戦での中田~小野の流れるようなパスワークに日本の未来を見た!と感じたのは私だけではないはず。
これでお前ら終わりかい?真っ白になったのか?
カズ、ラモス、ゴン等の「ドーハ組」を長兄、秋田、名波、山口らの「フランス組」を次男とするなら、中田・小野は早熟な三男坊か。
一見「熱さ」とは無縁に思える中田の心中で、誰よりも青く燃え盛っていた、長兄から脈々と受け継がれた「誇り」。
試合終了後、いまだぎらついていた巻の目に、その残滓を見た思いがする。
駒野はどうだ?茂庭は?松井は?長谷部は?今野は?阿部は?大久保は?田中達也は?菊池直哉は?

熱いヤツらはまだまだいる。
2010年はもう始まっているんだ。


う~

2006-06-24 | サッカーよろずごと
ピッチに寝転び、動かぬ中田英寿。
あの姿の意味するところ、すなわち日本代表の現在地に他ならぬ…ところなんだが。
何をかいわんや、と思うものの、あまりにたくさんのベクトルが同居した試合だったのでまとまらない。

う~ん、まだ書けない。
まとまったら書きます。

しかし、サウジも、韓国も終わってしまった。
アジア勢全滅。
試合前のアル・ジャバーの表情なんて最高だったんだけどな。
彼も引退だそうだ。

何かが終わったんだな。

気合だ!気合だ!!気合だぁぁぁ~!!!

2006-06-22 | サッカーよろずごと
              ↑アニマル浜口じゃないよ


今夜28時、というか明日の早朝3時過ぎ、2006W杯一次リーグ第3戦、日本vsブラジル戦である。
3点差で勝てば、余裕で決勝トーナメント!!
…って、今のブラジルに3点差で勝てるチームなんているのか?無理だよなぁ…なんて、海のこちら側でブラウン管を覗いているだけの我々が弱気でどうする!
応援席はいつでも無責任なもんだ。
やみくもな盲信こそがとんでもない結果を呼び込むことはよくあること。
この一戦が、日本サッカー史上、最高の試合になると信じ、俺は頭を丸め、ジャンベを叩いて日本代表に念を送リ続けるぞ!!(単なる安眠妨害か?)
明朝6時頃、日の出間もない全国のお茶の間に、試合終了のホイッスルと同時に日本選手9人が倒れこみ、それを涙目の中田と川口が一人一人助け起こしていく、なんていう信じられない映像が届くに違いない!!

…い、いかん、既に涙腺が…。

どーにもこーにも

2006-06-21 | サッカーよろずごと
先日から何回放映されたであろうやなぎ~さわのシュートミス。
他に、たま~だのシュートミスってのもあった。
彼の場合は苦手な右で打ったらスライスしました、ってことで、やなぎ~さわと同様のミスと言える。
問題は、何故そんなことになるか、ということだが、従前から言われていることだが、日本のFwは、きれいきれいに決めようとしすぎてないか?
誤解を恐れずに言うならば、かっこつけてんじゃねぇ!!(ラモス風)ってことだ。
例えば、ノイビル、あるいはクローゼが決めるゴールはジャストミートしていない。
でも、真横もしくはマイナスのクロスを確実に足の裏で止めて、そのまま流し込んでいる。
いわばフットサルと同じ。特別な技術ではなく、むしろ泥臭くさえある。
ただ、それをあの局面で出せる理由は、確実性にプライオリティをおいているからに他ならない。
たられば言っていても始まらないが、クロアチア戦で巻を使ってくれていたならば、あのグラウンダーのクロスに対して、スライディングか、あるいはヘッドスライディングでのゴールを試みてくれたことだろう。
彼は自分の持ち味が何かを知っている。
そして、決めるべき時は、最低限度、ボールを前に運ぶことだと言うことを良く知っている。
そんな選手こそ、我らが日本代表にはふさわしい、と思うのだ。

ところで、中村は39度の発熱を押してクロアチアと戦ったそうだ。
また、ドイツ入りしてからも数度発熱したりしているらしい。
これまで、日韓大会での代表落ちを悲劇として語られてきた彼だが、実はトルシエの判断は至極妥当であり、かつ、中村本人のためにも、落選の本当の理由を伏せていたのではないか、と邪推してしまった。

ブラジル戦では、ダサくてもいい、へたくそでも結構だ。
根性入れて念を送るから、魂見せてくれ!

次節ブラジル、まさに崖っぷち!

2006-06-19 | サッカーよろずごと
なんで、あんな怒!Freeなシュートを外してしまうのか、柳沢。
佐藤寿人がいればなぁ。
な~んで、後半30分以降、アレックスが執拗に左サイドをえぐってクロスを入れても誰も飛び込めないのか。
巻を出しとけば頭出してくれそうなタイミングだったのに。
な~んでなんで中田やアレックスが渾身のフルスウィングでミドルを打ち込んでも、こぼれを拾おうとする動きがないのか。
足が止まっているなら自ら交代申請するのも、モノノフってもんだろ、高原。
そしてなにより、川口のPK阻止の後の10分間くらいの間に、一気呵成に波に乗って勝負を決めてしまおうとしないのか。
他にも思わず「なんでぇ~?」と叫んでしまったシーンは数知れず。
幸いにもドローで終わった昨夜のクロアチア戦は、実は双方共に非常に消化不良な試合だった。

ただ、冷静に考えてみると、W杯開幕前の予想では、オーストラリアは勝つべき相手、クロアチアは引き分けたい相手だったはず。そう考えれば、オーストラリア戦のラスト10分間を除けば、ここまではジーコの想定どおりとも言える。
そしてまた、昨夜の引き分けによって、98年ベスト4のクロアチアが、一次リーグ敗退の可能性が出てきているのだ。
これって実はすごいことかも。
こうなったら、最終戦は、日本もクロアチアも勝たねばならぬ。
双方勝った上で、得失点差でどちらかが笑う、そんな最終戦になって欲しい。
間違ってもオーストラリアが決勝リーグ進出だなんて、それだけは阻止してくれ。
だってだって、監督のおかげで勝ちあがれるなんて、それじゃ高校野球じゃねぇか。
プロのスーパーな試合、スーパーな技術、スーパーな勝負根性を見せてくれ。

日本代表を見た場合、宮本がいないことはかえって攻守共にプラスに作用するかも。
そして、Fwには、是非巻を使って欲しい。
頭でも腹でも、尻でもいいから押し込んでくれ!
このまんまじゃ、青臭いチームで終わってしまうよ。

3失点…。

2006-06-13 | サッカーよろずごと
ありえねぇ~!!
なんであそこで川口は飛び出したんだ?
ロングスローに対して相手選手と味方ディフェンスが団子になっているところに、わざわざ飛び出して、しかもパンチング空振り。
こぼれ玉を蹴りこまれて同点。
あのロングスローのコースは、飛び出すべきコースではなかったような…。

たられば言ったらきりがないが、これで流れが一気に変わった。
しかし、その流れを引き戻す采配も何もなく、どたばたする間に2点追加。
敗因は川口の判断ミスと、元を正せばパワープレイに対する戦術を用意できなかったジーコにある。

ジーコは1対0のまましのぐつもりだったのかもしれない。
でも、今までそれが出来たためしがなかったぢゃあないの?
結果的に、ヒディンク采配があたった、ってなことになる。
坪井の故障で交代出場した茂庭を下げて大黒入れても、残り3分では時既に遅し。
その前の、柳沢に替えて小野、ってのもよくわからない。
恐らくはポゼッションを高めて、ミドルを突き刺していこうとしたのだろうけれど、結果的には攻守どっちつかずの状態になって、足が止まり始めた。
だったら、茂庭ではなく、中田浩二を入れておく、っていう選択肢もあったはず。
そうすりゃ選手交代なしに三都主をもっと上がらせて、しゃにむに突っ込ませることが出来た。
で、仕上げに巻を入れて、相手陣内で肉弾戦、と。
ジーコが言うところのポゼッションを高めることがディフェンスにもつながる、ってのはつまりそういうことだったんでないの?(と、俺は勝手に解釈している)
日本代表には、もっともっと攻撃的なサッカーを見せて欲しい。
アジリティがどうの言っても、結局仕掛けがおそけりゃ何にもならない。
ジーコには定石的な采配なんて期待しない。
やるなら先手必勝、攻撃は最大の防御と言うならば、選手の故障を逆手に取った采配だってありでしょう。

なんて、「俺だったらあの時…」って言いながらくだを巻いている人間が、そこら中にいるんだろうな。
って、俺もその一人なんだけれど。
こんな試合見せられて、まともに眠れるわけがないよな~。
試合終了のホイッスルと同時に、思わず近所のコンビニに全力疾走、氷結を5本ほど買ってきてしまったんだが、これを書いているうちに500ml缶を1本開けてしまった。
何本飲めば寝れるかな。
明日も仕事なのに…。

独逸W杯開幕!!

2006-06-11 | サッカーよろずごと
独逸W杯が開幕した。
まずはA組ドイツvsコスタリカ
開幕戦のプレッシャーの中、ドイツはあいかわらずファウルの笛を吹かれていたはいたが、悪質なファウルについては激減。
攻撃についても、格段に精度を増し、大きなサイドチェンジと効果的なドリブル突破を織り交ぜながら、非常に立体的な攻撃を展開し、先日の日本戦とは比較にならないほどの破壊力を見せつけた。
しかし、やはりドイツはディフェンスがもろい。
チーム戦術的には中盤の比較的高い位置で囲い込み、ボールを奪い取ろうとする守備戦術だが、バイタルエリアまで侵入されると、その後ろに控えるメツェルダーとメルテザッカーは動く障害物に過ぎず、GKとの1対1という局面は容易に演出できた。
ただし、対するコスタリカもワンチョペとゴメスに預けるしか有効な流れを作れなかったし、ショートパスを繋ぐ間に中盤でつぶされることが多く、頼みの二人にボールが渡らない。
しかもドイツ以上に守備がゆるく、バイタルエリアで前後から挟んでつぶしてしまおうとする意図は感じられたが、それがかえって自陣内奥深くへの敵の侵入を許す結果となり、シュナイダーやシュバインシュタイガー、ラーム、ポドルスキといった面々が波状攻撃を仕掛けやすいスペースをみすみす与えることにつながった。
また、コスタリカのセンターバックは横への揺さぶりに全くついていけず、前に出て縦に蹴りだすのみだから、あっさりスペースが空く。
コスタリカは敗れるべくして敗れたのだ。

続くポーランドvsエクアドル。
「高地の酸欠状態を味方につけた内弁慶に過ぎない」という戦前の下馬評を見事にひっくり返し、エクアドルが完封勝利。
ポーランドはとにかくシュートをはずしまくり、バーにぶち当て、不運としか言いようがない90分間。
これに対し、南米と言うよりもむしろアフリカ的なパフォーマンスを見せたエクアドルがボールをかっさらいまくり、ポーランド選手は間合いがつかめないのか、次第に飛び込むこともためらうようになっていった。
特に2点目のシーンなど、ポーランド選手はただ立ち尽くし、呆然と見ているだけのような状態でGKまでかわされての失点。
あれじゃ監督の首が飛ぶね。

そして昨夜はB組のイングランドvsパラグアイ。
フランス大会で見せたチラベルの強烈な個性が印象的だったパラグアイ。
その時代を知るガマーラとアクーニャのベテランコンビがどんな活躍を見せるか、期待に胸膨らませて見ていたが、試合開始早々ベッカムのフリーキックをクリアしようとしたガマーラが、まさかのオウンゴール。
さらに、エリア外に飛び出してこぼれ球をクリアしたGKが自爆して交代し、ちょっとパニック状態に陥ったパラグアイだったが、次第に呼吸を整え、Fwバルデスと中心にイングランドゴールを脅かし始めた。
サンタクルスの出来がもう少しよければ、また、サイドチェンジのパスがもう少しうまくつながっていれば、パラグアイの得点もあったかもしれない。
一方のイングランドも、クラウチがロボットダンスを披露することもなく、後半30分過ぎからは明らかに守りを固め、逃げ切ってしまった。

しかしこの試合、得点数こそ1点のみだが、チームとしての守備戦術という点ではA組2試合をはるかに凌駕する高度な戦いだった。
何度も何度もクロスを上げられながらも、ガマーラ中心に懐深く、老獪なディフェンスを見せ、確実にボールをむしりとっていくパラグアイ。
ファーディナンドとテリーのしっかりしたポジショニングと恐るべき運動量を見せる中盤との連携によってパラグアイFwをエリア外へと押しやるイングランド。
このような非常に対照的な守備戦術が、スコア上からは窺い知れないほどの深みのあるゲーム内容を与えていた。
特に後半、Fwクエバスを投入し、4-3-3のフォーメーションに変化して攻め立てるパラグアイから中盤でボールを奪取したイングランドは、パラグアイゴール前向かって左サイドでボールを回し、後から中央に走りこむジェラードにマイナスのパスを出した瞬間、すかさずパラグアイ選手が左右から2人ずつフラットに平行移動し、まるでカーテンのようにさささーっとシュートコースを遮断。
エリアの10メートルくらい手前から放たれた強烈なボレーは、見事GKの正面へ。

この時、パラグアイのDfラインは左サイドに寄っていたため、最初にアプローチした選手は、Mfのパレデスだったように見えた。
本職のDfでなくとも、空いたスペースを確実に埋める約束事が徹底しているのであろう。
それにしても、なんと美しい「カーテン」。
あれこそ文化だ。
大会後のテレビ番組で、スーパーゴール集ではなく、ビューティフル・ディフェンス集とかやれば、いの一番に紹介されるだろう。

さて、日本vsオーストラリア戦は明日の夜10時。
俺も髪を切って気合を入れなおそう。



マリって意外に近いのかも…

2006-06-05 | 今日の「この音」
ジャンベに恋焦がれるあまり、手持ちのCDからアフリカものを引っ張り出して聴きまくる毎日が続いている。
しかし、最も好きなファルカ・トゥーレであっても歌モノであるためか、パーカッションの躁状態を求める私の右脳が納得しない。
そこでまた何枚か購入したうち、右脳君が「よし!」と言った一枚がこれ、マレ・サノゴの『フーラジ』。

ライナーによれば、

「パーカッションとリズムの世界だけにとどまらず、残念ながらまだあまり知られているとは思われない、伝統的なマリの音楽への真の敬意を表している。
このアルバムに収められた12曲は、マリの伝統音楽への旅でもあるが、ジェンベの他に、歌、フルート、バラフォン、コラといった様々な音楽的要素が絡み合いながら、マレの高度なテクニックと芸術性を際だたせていて…」

能書きはともかく、熱気溢れるアンサンブルの妙に引き込まれる。
バラフォンの素朴な音階が心地いい。
笛が入ってくるためか、ヒチリキみたいな金属音があるためか、どこか牧歌的とさえ言える…、と、妙なことに気付いた。
ここで展開されている3を基調としたポリリズム、ちょっと前ノリ・頭打ちが多い、いわゆる大太鼓の音(これがケンケニの音?)、それに応答するように自由にフレージングされるジャンベの高音。
どこか田舎のお囃子に近いノリだ。多分、ケンケニのフレーズのためだな。
無論、お囃子ではこれほどバックビートは出さないし、インプロ的な展開はないんだけれど、妙に近しいグルーヴ感だ。
もしかして、日本の祭囃子ってのも、もともとはインプロ的要素があったのかもなぁ。


オーストラリアに勝てるのか?

2006-06-05 | サッカーよろずごと
先日のドイツ戦では、彼の地でもがき続けてきた高原が2ゴール!
溜飲を下げたのも束の間、セットプレーからの失点により結局ドローに終わった。
そして先ほど終わったマルタ戦。
開始早々2分で玉田のあたり損ねたようなシュートがネットを揺らしたまではよかったものの、その後はベタ引きする相手を攻めきれず、そのうちカウンターまでくらいはじめ、サブのメンバーをドカドカつぎ込んで、気がつけば90分終了。
攻撃に関しては、試合中、ディフェンスの裏を狙って出された中田英からのスルーパスに、中田浩二や中村らが追いつかなかったり、反応できなかったり、というシーンが目に付いたほか、駒野がフリーで上がっているにもかかわらず中を狙ってつぶされる中村俊輔とか、パスをほとんどインターセプトされまくった小笠原、などなど、ラストパス一歩手前でのミスが山のよう。
守備については、カウンターに対応できなかったり、やはりセットプレーで人につききれていなかったり、全体的に”ゆるかった”本日の日本代表。

インタビュー時の各選手の表情が対照的。
既に憔悴しきっている宮本、途中交代でものたりね~って感じの玉田などなど、てんでばらばら。
中田は憮然とした表情で「走らないことにはサッカーは始まらない」「気持ちの問題」「W杯への準備が出来ているとは言い難い」と、きっつい言葉を繰り返した。
さらには、「そういった問題について話し合いで解決されますか?」というインタビュアーの質問に対し、中田英は「機会があれば」と答える始末。
ま、自発的なそれを望みます、ってことなんだろうけれど。

一方、オーストラリアはオランダと引き分け。
なんかいや~な感じだ。
がんばれNIPPON!!


今年の夏はライブだぜ!

2006-06-01 | LIVE情報
誘ってもらえるうちが華よ、とかなんとか嘯きつつ、カミサンに頭を下げまくりながら、この歳になって、こんなハイペースで演奏活動やってていいのだろうか?
うん、いぃ~んです!きっと夏が俺を呼んでいるんだぁぁぁっ!!

というわけで、7~8月のライブ情報

その1 中村翔(withさかいり@鳴り物)ライブ情報

7月13日(木)20:00~
八柱オーガニックカフェ・CAMOO
入場無料
http://www.geocities.jp/organic_camoo/index.html

7月27日(木)夜時間未定
渋谷MODULE
入場料1,500円(ドリンク別)

いずれもサポートで出演します。
7月27日は、このコンビとしては初の都内。
30分程度のステージですが、翔君オリジナル尽くし(のはず)。
私ももしかしたら新兵器(鳴り物)を投入するかもかもかも。
皆様よろしくごひいきに!!


その2 宮本Littleシゲル関連イベント

翔君関連と平行して活動しているこちらも2本予定。

7月30日(日)時間未定
柏まつり屋外ステージ
宮本Littleシゲル(Vo&G)、三樹慶継(p)、那須将軍(B予定)、さかいり@鳴り物(D)

夏だし、外だし、NewOrleansFunkではじけます。

8月20日(土)20:00~
柏Nardis
柏Blues Meeting vol.3
宮本Littleシゲル(Vo&G)、中村翔(Vo&G)、Krassy(Jembe)、那須将軍(B予定)、さかいり@鳴り物(D)

3回目となるこのイベント。
今回はFunk系が中心になる?のだろうか???