Baradomo日誌

ジェンベの話、コラの話、サッカーの話やらよしなしごとを。

滋味深い地味練

2008-11-13 | ダトトパ教本(ネット版)
上記は、B=ベース、s=スラップ、t=トン、空欄=休符 として標記。
Aはすべてオーソドックスな3連符系のパターン。
パッドパトトパッドパトトと聴こえる。
これをベースとして、いくつかのパターンを乗せていったら、んも~、課題がぼろぼろぼろぼろぼろ・・・。

(1) 左右交互にベース音
 
 Bはダトトダトトと聴こえる。
 AはS・TS・・(通常のパッティパッ)の方が、Bの「・トト・トト」を意識できていいかも。


(2) 3音の叩き分け

 左右の粒をそろえる必要がある。
 また、上記とは逆にSSTTBBと叩いたり、

   SSTTSSTTSSTT・・・

 とやると、スラップからトンに移行するときの音が濁って汚くて情けない。


(3) 4拍3連

 B音を追うと、大きな3連になっている。
 これをS・B・S・B・と叩くと、ドゥンドゥンバのバダみたいな感じ。
 また、ママディが叩いているソコの音源では、

   S・・・S・・・S・TTS・・・S・・・S・TT

 というソロフレーズがあり、考え方としてはこれと同じと思われる。


(4) 4拍3連の応用

 (3)は単純に4音を1カタマリとして捉えたけれど、これは8音を1カタマリとして捉えた場合。
 Bのパターンはさまざまな楽曲で使われる、これまたオーソドックスな4連系のパターン。これを無理やり?3連系のグルーヴに乗せると、24音ずつ、最小公倍数でループする。
 でも、自分だけ気持ちよくなっちゃうと、他者のアンサンブルが崩壊する。


(5) オーソドックスなパターンを用いた2拍三連

 これは遊びと言えば遊びなんだけど、輪唱みたいな形。とはいえ、ソコなどのアコンパで、AとCの組み合わせがあるから、実践向きかもしれない。
 BはJBのスリップビートみたいだけれど、チューニングの違うジェンベABC3者がいっぺんに叩けば、ドンドンドンドンドンドンとメロディになって聴こえる。
 似たようなことは

   B・TT・・S・(ドッタカツッタン)

   S・BSS・TT(パッドパパットト)

 でもできる。
 バンドのウォームアップにはちょうどいいかも。


yamama

2008-04-13 | ダトトパ教本(ネット版)
最初の出会いはこの映像でした。

http://jp.youtube.com/watch?v=mR8BJScb55I

かっちょえ~!
ギニアの幸せを呼ぶマスクの踊りだそうです。

でも速くてどう叩いているのかわからず。

そこで、この映像の元になったDVDと、このメンバーによる教則DVDを探し出し、やっと横太鼓3本でやってるトラッドな?YAMAMAを調べることができました。

どうやらこんな感じらしいぞ。
最初に見た縦ドゥンの演奏とはだいぶ趣きが違うが、それにしても微妙なノリだった。
ちなみに、譜面を全部見るためには、このブログのトップページ(記事一覧ページ)で画像をクリックしてもらうと、全部見れます。

http://blog.goo.ne.jp/yassakajpからどうぞ。

ちなみに、ジェンベの表記で「r」は右手、「l」は左手、B,T,Sはそれぞれベース、トン、スラップ。
横太鼓については「×」はベル、「O」は太鼓を打つところ。

ドゥンドゥンのショフマンについてはまた後日。

ドゥンドゥンバと一拍子打ちと

2008-02-25 | ダトトパ教本(ネット版)
最近癖になっていること。
歩いている時や、階段を登っている時、右・左・右・左と進む足の動きを二拍子だとして、そのテンポで鳴っている太鼓をイメージして、それに呼応するジェンベのアコンパもしくは横太鼓のパターンを手で追いかけること。

例えば、右・左・右・左と進む足がドゥンドゥンバのケンケニのパターンならば、右・・左・・右・・左だとイメージして、トントト・・トントト・・と鳴っているものと考える。
これはケンケニが裏返っているんだけれど。
で、これをなんとか「ん~トントトん~トントト」なんだと感じなおすため、最初の「トントト(=右・・左)」を受けて、左足を踏んだそのウラからアコンパの手順を始める。

左んん右んん左んん右んん左んん右んん
んパッ㋣パトトパッ㋣パトトパッ㋣パト

この手順で叩くと、右足のところで右手も打つことになるが、これはアタマではないんだな。ほんとのアタマは左足を踏んだ、そのウラ拍だってことがキモ。
要するに、俺自身がケンケニに引っ張られて、本来の頭を見失うことが多いので、こんなトレーニングを始めたんだけれど、こんなことやりながら歩いていると、上半身と下半身が分離したように感じる。でも、妙にふわふわして面白い。
次に、足がジェンベのパターンだとしてケンケニ叩いたらこんな感じ?

左んん右んん左んん右んん左んん右んん
んチチんチチんチチんチチんチチんチチ
んん㋣んトトんん㋣んトトんん㋣んトト

・ ・・だんだんアタマだろうがウラだろうが関係なくなってきちまう。
これは、左から行こうが右から行こうが関係ないけれど、少なくとも左右ともアクセント的に意識するとばらばらになる。
例えばドラムセットの場合、2拍4拍でハットを踏む。
このため、1~2・3~4と細かく切り分けて身体を動かすことが多く、右左右左と確実に行ったり来たりを繰り返す振子みたいなもの。
だから、右は左へ移るためのスタートだし、左もまた右へ移るためのスタート。確実に4拍ともアクセント(=アタマ)。だから、各々のアクセントの間に、アクセントをつけるための予備動作(腕のバックスウィングやら、ハットを踏む足のタメやら)が入っている。

でもこの「んチトんトト」っていうドゥンドゥンバのケンケニのフレーズは、1歩めだけ「ん!」と踏んで、そのウラからケンケニのフレーズが始まって・・・結局、全部のフレーズが1拍目に「ん!」と行くための予備動作みたい。
1歩目だけ意識するから一拍子的。
1くくりの塊(=メロディ)として意識できないと止まってしまう。

「ん~トントトん~トントト」のうち、「~トントト」がゆっくり足を振り上げる過程で、どアタマの「ん」が振り上げた足をいきなり落とし、踏みしめたような状態と言うか。
あるいは「~トントト」がゆっくり片方の足に重心を移動させていく過程で、どアタマの「ん」が何の前触れもなく一歩踏み出したような感じ、というか。
2拍4拍にバックビートが入らず、振子的ですらない。
学生の頃、ある先輩が「アフリカの横ノリってよ~、行ったっきりで戻ってこないんだよな~」と言っていたことを思い出す。

なんか古武術の井桁崩しだとか、古流剣術の一拍子打ちにも通じるな。
アクセントとなる音は踏み込むニュアンスで、それ以外はそのための予備動作的なゆる~い体重移動の過程だとしたら、なんか納得できる。
グルーヴって、実はこんなところにキモがあるのかもしれない。

人力トランスもしくは人力ダブ

2008-01-31 | ダトトパ教本(ネット版)
一昨日のダンスワーク。
お題は「ソコ」。
って、俺は多分初めて叩いたんじゃなかろうか?
ジェンベは「パッティパッパッテイパッ」だとばかり思っていたら、メタギのタカギ師匠曰く、「ジェンベはパ~ッティパットトの3連バージョン」とのこと。
かっちりしてないんだわ。
加えて、サンバンが

クックッドドドドクックックッドド

と聴こえるんだけど、むしろジェンベと合わせてみると

クッ・ クッ・ ド・ド・ド・ド・クッ・ クッ・ クッ・ ド・ド・
パットパトトパットパトトパットパトトパットパトト

ってなる感じ?(分かりにくくて失礼)
サンバンの「クッ」(ミュート音)とジェンベの「パッ」は同時なんだけど、オープンで打つ「ド」は、ジェンベの「パット」もしくは「パトト」という3連符に対して「ド・ド・」という2音というか4拍と言うか。
コリャ譜面にするのは酷だね。かっちりした3連ではなく、かといって2ビートってわけでもない、なんかルーズな?ニュアンス。でも「ジェンベはパ~ッティパットトの3連バージョン」という言い方には妙に納得。

ソコの音源は、ママディの「Mogobaru」に入ってるのを聞いたことあるくらいかなぁ・・・と、帰宅してから調べてみると、ママディの教則DVD第3巻に入ってるじゃないの!
早速見てみたら、サンバンのオープンで叩く部分は微妙にスクエアな2ビートに近づいた位置。かっちり3連ならば「ドドッ」となるところを「ド・ド・」っていう感じで2音目を若干もたらせるようなニュアンス。
ケンケニも「クッッドドッ」ではなくて「クッ・ド・ド・」っていう、アタマ(クと最初のド)はジャストだけれど、2音目はもたったようなニュアンスだ。
一方、ドゥンドゥンはかなり3連っぽい。
実はママディの教則本でも、あるいはここ⇒http://www.paulnas.eu/wap/soko.htmlでも、譜面上は3連のごとく表記されている。
でも違うんだね、本来は。
そう言えば、ソリのサンバン&ドゥンドゥンもそうだった。
ソコもソリも、割礼に関連する曲だから、なんだろうか?
微妙なんだけれど、3つの横太鼓がアタマではジャストにそろって鳴るんだけど(上の譜面の青枠内)、そのあと微妙に「ずれて」いく、ポリメトリックスに絡み合うことで、メロディのそこかしこに深い余韻が鳴っているような響きが生まれ出ている(同、赤枠内)。

こういった構造は、一見プリミティブな発想のようだけれど、実は非常に洗練された、人体トランスというか、人体ダブというか。

マリンケの音楽って、やはり非常に奥深いなぁ。

今年もドゥンドゥンバ

2008-01-15 | ダトトパ教本(ネット版)
先週の金曜は、今年1発目のタカギ・ジェンベ・ワーク。
例によってドゥンドゥンバ、だったんだが、なにせ生徒?が私ともう1人しかおらず、他全てメタギ関係者だったので、ケンケニ・ワークと相成りました。
ベルはつけず、ケンケニとベース・ジェンベの絡みだけをしつこいほどに繰り返し、身体に沁み込ませていった。

ドゥンドゥンバと呼ばれる楽曲はたっくさんあるらしいけれど(総称してドゥンドゥンバ・ファミリーと呼ばれる)、全てに共通するのがこのケンケニのフレーズ。

ん~とんととん~とんととん~とんととん~とんとと

とひたすら続くのだ。
で、「ん~」の部分にベースジェンベもしくはもう一つのケンケニが「トト」と入る。
だから、

トトとんととトトとんととトトとんととトトとんとと

となる。

きっちりはまるとこれ以上気持ちいいものはない!っていうくらいにループする。
しかし、ほんの少しずれると気持ち悪いったらありゃあしない。
ま、合奏って、どんな楽器でやってもそうなんですけどね。

また、最初の入り方が難しい。
ジェンベの「ぱたこぱたぱ」という合図に合わせ、「ドどんとと」と入るのだが、ケンケニだけでやると、

ぱたこぱたぱ・・とんとと

となり、とにかくアンサンブルを感じていなければ入れないし、入れなければループできない。
ついでに、ニュアンスとしては「とんとと」の最初の「とん」がいかにクリーンヒットするか?っていうところでグルーヴするかどうかが決まってしまうようにも感じた。
加えて、ベルをつけた場合、「んチとんとと」となるけれど(ベルは「んチチんチチ」だからね)、3連符のアタマ抜きが2つつながっているフレーズなんではなく、むしろ6連符と捉え、3符目にアクセントがあるような感じで叩くべきかも。
だから、「んーとんとと」と言うより「んーとーとと」なのかもしれない。
楽しみだねぇ、こういうのを積み上げていくのって。


で、帰宅したら、先日注文してあった昨年度の「国産ジェンベ打サミット」のDVDが届いていた。
主催のハマナー、福岡のフォリカン、関東からはぺロス、東海からカニンカンと、凄い顔ぶれのライブ。
そう言えば以前、メタルギニーのタカギ君が、「あいつら日本一ドゥンドゥンバがうまい!」と激賞していたことを思い出し、ハマナーの映像を見てみる。
おぉ~やってるやってる!
曲名はわからないけれど(なんせサンバンとドゥンドゥンのパートを覚えていないもので)ドゥンドゥンバだ。
メドレーなんだろうか?途中、ケンケニとベースジェンベだけの部分が出てきた。
このベースジェンベの方。かっこいいっす、この音!
なんたるグルーヴ感!
淡々と、でもしっかりグルーヴしていて。歌が入ってきたところでちょこっとフィル入れて消えてみたり、意外に小技も豊富。こういう風にやってもいいんですねぇ。
ソリスト見てるよりも勉強になったなぁ。


ちょっと気が早いけれど、2007年ジェンベの反省文。

2007-11-26 | ダトトパ教本(ネット版)

昨夜の新宿マローネでのライブをもって、今年のジェンベでのライブ予定は全て終了。
今年も中村翔のバックでジェンベを叩くライブがほぼ毎月1本。

さて。
なにぶんアコギ弾き語りの伴奏をジェンベでつけるわけだから、フレーズはさておき、音色と音量がまずは問題。
今年はずっとこのことにこだわってきた。

今年の春先、岩原大輔氏のワークで、「もっと手首を使わないと、太い音は出ない」との指摘を受けたものの、どうもうまく感覚がつかめずもやもや。
6月、メタルギニータカギ君の体育会的?ワークで、強制的に脱力状態にされたときの感覚が身体に残り、明らかにジェンベの出音が変わってきた。
実はそれまで、掌底の位置がジェンベのヘッドと同じか、ややもするとリングの位置くらいに下がった場所にあったのだけれど、それでは掌底でミュートしてしまう。
そこで、意識的にヘッドより2センチくらい浮かせて、脱力しまくって叩くようにしたら、我ながら叩いていて「気持ちえ~!」と感じるトンの音が出るようになった。
結局、掌の位置を上げることで手首の可動域を確保し、掌のみならず指先まで柔らかく使いながら音を出す、という感覚が掴めたわけだ。
しかし、トンがクリアになったら、今度はスラップが気に入らなくなる。
手首の位置を極力そのままにして、叩き分けるにはどうしたらいいか?
岩原さんの手元を覗き込み、タカギ君に教えてもらい、千葉のカツ君に解説してもらい・・・。

ようやっとコツみたいなもんが飲み込めてきたのが8月、某所でアフリカンの楽曲を演奏するライブに参加した頃のこと。
そして9月にはママディ・ケイタ師のワークに参加して大感激、翌週のライブではジェンベの皮が破裂したので急遽カホンを叩いたら、これまた以前とはまったく違う出音になっていてびっくり。
続いて岩原氏のバンド、Murphyとカップリングのライブに参加した際も、出音の快感さめやらず、方向性としてはこれでいい!と実感。

しかし。
気持ちいい音は気持ちいい腕の落としが生み出していて、肩甲骨から指先まで、余分な力を使わずに関節が自然に動くから太い音になるが、その場合、ある程度の音量が出てしまう。
ウタモノのバックとしては、さらにさらにピアノ、ピアニッシモの音を出さなくてはならないのだが、音量を落とそうとすれば叩き分けどころか、なんか詰まったような汚い音になってしまう。
期せずして、コントロール不能な領域に首を突っ込んでしまったかのよう。

そこで、音量をコントロールするために、小指をあてないように、さらに人差し指も使わずトンを出すように研究してから臨んだのが10月のライブ。
この時は音量コントロールに腐心するあまり、せっかく掴みかけていたグルーヴの「入り口」にすらたどり着けず、演奏内容は過去最低だったように思う。

そして11月、21日・25日と連続して演奏してきたが、やはり音量の問題はつきまとった。ハコの大きさにもよるが、指一本で叩いてもアクセントをつけてしまえばギターのアルペジオくらいいとも簡単に吹き飛ばしてしまうほど、空間を占有してしまうジェンベという太鼓。改めてこの楽器の音に感動してしまった反面、現状の私自身のオープン奏法では音量上、明らかに下限がある。
コンガ的な奏法から脱却したいがために、極力ミュートしながらの奏法は使わずにきたのだが、こりゃ本気でミュート系のバリエーションを増やすべく、研究しないといかんかもなぁ。

自分の演奏映像を撮ってみようかな?
そしたら何かわかるかも。

口太鼓でドゥンドゥンバ

2007-10-10 | ダトトパ教本(ネット版)
最近、何人かの古い知り合いから、「お前、ドラム叩けなくなってるんじゃないの?」とか、「アフリカンだなんだって、もうブルースとかジャズとか、やる気ないんじゃないの?」な~んてご心配の声をいただいた。
そ、そんな、心配御無用。
ドラムはまだまだ叩けます。キックの符数が多いとやばいですが。
別に、マリンケの音楽を学んでいるからって、そういった自分のバックグラウンドを捨ててしまったわけじゃないっす。
否、むしろシャッフルとか、いわゆるファンクのはねた感じって、どんなものが元になってるのか、ルーツを遡っていったらこうなっちゃった、ってだけで。
だいたい、一般的なポップミュージックは、荒っぽく大別すれば4拍子系か3拍子系。
音符とか小節という概念を持ち出せば、4/4、3/4、8/8、6/8、16/16とかって、4の倍数が分母になっているものばかり。問題はその一つ一つの音符がいくつに割られるか。
でも、そんな風に整数的に考えすぎるとグルーヴなんて出やしない。
リズムなんてもっとおおらかなもの。揺れもすれば走りもする。それを全て飲み込んでアンサンブルするところに合奏の醍醐味がある、と勝手に思ってるんだけれど。

というわけで口太鼓だ。

「とチットぱッとチットぱッとチットぱッとチットぱッ」

これじゃなんだかわかりませんね。

このところ参加しているMetal Guinee主催のジェンベ・ワークとダンス・ワーク。
いずれもお題はドゥンドゥンバ。
基本的に3拍が連なったフレーズで構成されるこの曲(というか様式というべきか)、無理やりハチロクだとして、アタマから乗っかることが出来ればなんとかなるが、途中一瞬でも迷ったりするとあっさりグルーヴから弾き飛ばされ、川のほとりの傍観者といった風情に陥る。
他のリズムと何が違うって、1拍目というかアタマというか、とにかく最初の音が弱く、裏拍というか、2拍3拍に横太鼓のアクセントがあることが多いため、そっちに引っ張られてしまうともうアウト。
考えてみりゃレゲエでもそうだけれど、アタマがあろうがなかろうが、グルーヴを感じていれば見失うこともないはず、だから、現状はリズムを「感じていない」、リズムが「身体に入ってない」という状態なのだ。

アタマからいくと、

パタコパタコッドデンドドぱットパッッぱットパッッ

と聴こえる(パタコパタコってのがカウント出しのジェンベフレーズ、ひらがなの「ぱ」がアタマ)。
途中見失うことがあっても、「ドデンドド」が出てきたら「ぱッ」とやれば入れる、というのが講師であるメタギ・タカギくんの説明。
ところが、横太鼓だけ聴いていると、

パタコパタコッドデンドドッッとットトッッとットト

となって、ケンケニの「ッッとットト」が耳に残り、気付くと「とットトッッ」という具合に微妙にひっくり返った位置をアタマに感じてしまう。
ケンケニのフレーズを「とットトッッ」として捉えた場合(本来は「ッッとットト」)、本来のアタマ(ぱットパッッ)とのズレは、2拍前もしくは4拍後。
ジェンベと合わせると「とパトトぱッ」となるが、本来は「ぱっとパトト」と聴こえなくてはならない(感じていなくてはならない)。
否、無論、実際にはドゥンドゥンもサンバンも入るし、ベルも鳴っているから、アタマの「ぱ」の位置にサンバンが鳴っていることが多いのだが、まだそこまで3本の太鼓を総体として捉えきれていないのだ。
前掲のタカギくんの解説では、「とットト」ときたら「ぱッ」とやれば入れる、とのことだったが、それだけではどうもしっくりこない。
結局、自分にとって一番入りやすい捉え方を探るしかないのだが、この曲は、基本は3音符×2=6音符で1フレーズなので、いわゆるハチロク、あるいはスウィングの手順に無理やり置き換えてみると、例えばハイハットの動きに当てはめれば、「ッッとットト」であれ「とットトッッ」であれ、とにかく「と」の次の「ッ」が、チッとハットを閉じるタイミング。
ならば、「と(チ)トトぱッ」とハットを開ければ、そのまんまスウィングしていくんでないかい?あれ、ちょうどいいかも?!?

というわけで、どうやら私にとっては

とチットぱッとチットぱッとチットぱッとチットぱッ

あるいは、

(とチッ)トぱッとチットぱッとチットぱッとチットぱッとチッ

と口ずさみながら叩くと乗れそうだな、ということに気付いた(ケンケニの「トト」を「ット」と省略)。
ハチロクで言えば、スネアが入るバックビートの位置(4拍目)をプッシュする感じか?
しかし、ちょっと待て。
これって、いわゆるシャッフルじゃないの?
両足でやったらタップダンスそのまんま。
ついでに、この稿の冒頭で、ケンケニやドゥンドゥンのアクセントが裏というか後ろにある、なんて書いてしまったけれど、これはむしろ前にあって、まさにケンケニはジェンベを引っ張る役割。
オーナメンション・ノートとか言うんだっけ、こういうのって?

ドゥンドゥンバがうまく叩ける確証はまだ持てないけれど、俺のシャッフルはまたちょっと変化しそうだ。

有難い体験

2007-09-19 | ダトトパ教本(ネット版)
過去、ライブ中にベースの音が聴こえない、と言うか、「消えた」という感覚を味わったことがある。特に、あるベーシストと共演すると、ライブでは毎回、彼の音が「消えた」。
しかし、離れた位置にいる彼の体温までも感じられそうなほど近くにその存在を感じる。
そんな時、肝心の出音は非常に心地よいグルーヴとなっているらしい(当時の観客談)。
それはきっと、なによりも彼のプレイヤビリティのなせる業であり、また、テクニック云々を超えて、双方の波長が見事に合致したために起きる奇跡のようなこと。
人前で演奏するってことは、多分、そんな奇跡を絶えず提供していかなきゃならない、ってことなんだろう。

日曜日のthe Fool Caféでのライブ。
いつもどおり、アコギ+ジェンベ。単音・低音のベースとは違い、アコギのコード音が完全に「消える」ことはないけれど、ギターの音よりも中村翔その人の気配を感じて叩いている時間がほとんど。
ギタリストとしての彼の腕がいいことはもちろんだけれど、随分と練れてきたものだ。

観客の皆さん、ありがとうございました。
またここでやりたいです。

さて。
日曜日のメインアクトは、岩原大輔氏・山下剛史氏によるアコースティックユニット、MURPHY。
初めてライブ観戦したけれど、いい意味で荒くて良い。
岩原さんのジェンベ+αによる繊細なパーカッション遣いは無論のこと、山下さんの豪快なギターカッティングは説得力がある。役割分担は俺等と間逆だな、と思うけど、そこは十人十色。編成が似てるからって、同じことやってたんじゃ意味がない。
たまたま店側にPA担当が不在のため、急遽PAも担当して音作りの段階から絡ませてもらったおかげで、このお2人がどんな音を出そうとしているのか、その輪郭程度は理解できたように思う。
本編終了後、アンコール。
セカンドライン風Got my mojo workin’が始まったところで岩原氏よりお呼びがかかり、私ら2人も飛び入り参加。
場を荒らさぬようがんばりま~す!

ところが。
自分の感覚より若干テンポが速く、ソロは自滅!
あれれれ~っ?って感じで弱気に中途半端なフレーズを叩いてあっさり終了。
かっちょわり~。リズム叩くのはなんら問題ないんだけどね。
なんだかなぁ。
ま、いつだって、恥かきながらもがいてきたんだし。
気にしない気にしない。これも勉強、あれも勉強。

そして再度アンコールがかかり、再び混ぜてもらうことに。
今度は彼らのオリジナル楽曲。「単純な4・4の曲だから、てきとーに合わせて!」という言葉にすっかり安心。
始まってみればちょっと16っぽい、若干はねた曲。
今度はソロとらないよ、アコンパだけで行こうかね、と岩原さんの手元を覗き込みながら、ほぼ同じパターンを叩いているうちに、だんだん気分良くなってきちゃって、ワンコーラス終わったあたりで構造が見えたのをいいことに、それ以降はいくつかのアコンパを混ぜ、ついでにメロディの隙間にフィル(というより自分としてはオブリのつもり)を入れながら、本当に自由に、勝手に叩いてしまった。
ま、タイム感はキープしつつ、なんだけれど。
場を壊すプレイはしなかった、と思ってますが(否、壊しっぱなしだったりして・・・)。

ここからは勝手な感想。
俺自身は確信犯的に絶えずフレーズを変化させていったのだけれど、もともとそういう構成だったのか、彼による故意か偶然かわからないけれど、岩原さんのフレーズが次第にソロっぽくなっていった時、当方の感じているグルーヴとぴたっとはまる瞬間が何度か訪れ、次第にその間隔が狭まっていった。よし、ここだ!と思うと、少しずつではあるがこちらからもレスポンスを返せるスペースが見えてきた(勝手な感想ですよ、あくまで)。
きっと、岩原さんがこちらの意図を察してそうしてくれたのだろうし、それだけ岩原さんの間口が広い、ってことなんだけれど、彼が完全にフリーなソロに移行してしまうと、多分「普通」で、つまらない音になってしまうだろう(い、否、岩原さんの超絶プレイは十分凄いんですけど)。
先日、某ライブハウスのスタッフから「パーカスのアンサンブルを!」という話をされてから、漠然と考えていたことではあるけど、「ここは○○のソロ!」とか、「○○は◇◇のアコンパだけ」とか、きっちりと役割分担を決めて演奏するだけではなく、絶えず2人のドラマーがコール・アンド・レスポンスしながら絡み合うようにして、総体として1つのグルーヴを紡ぎだすことが出来たら、それはどんなに素晴らしいことだろう。

踊りまくるお客さんを、岩原さんの肩越しに眺めつつ、「これが、入り口か?」と感動してしまった。

多分、この夜一番おいしい思いをしたのは俺だろうな。
岩原さん&山下さん、ありがと~ございました。

こんなまねが出来るのか!

2007-09-11 | ダトトパ教本(ネット版)
先日のママディ・ワークで教わったクク・デ・マオカをうろ覚えながら譜面にしてみた。
今までの文字データよりは読みやすい。
なんせ、エクセルで作ってペイント画面に移して、jpegで記憶させて、やっと貼り付け。
もっと簡単な方法はないのか!

なお、この記載について、ママディが「著作権侵害だ!」と怒ったら、速攻消します。

New Djembeの心地いい音

2007-09-10 | ダトトパ教本(ネット版)
昨日入手したギニアジェンベ。
楽~にトンが出せて気持ちいい!
カンカンに張った状態ではないけれど、しっかりスラップも出せるし。
(上記写真は販売元HPより無断拝借しちゃいました。すいません。)

喜び勇んで、午後開催された岩原ワークに持ち込んだところ、講師岩原氏も「いいですね~」。レッスン中、私がドゥンを叩いている時に、岩原氏がこいつでソロを叩いたら本気で気持ちいい音が出てきた!あ~、こういう音を出したい!!
楽器に対して自分の掌をチューニングしてしまうというか、スウィートスポットを見つけることに長けているというか。当たり前のことなんだけど、そこがプロとアマの差。
己が技量不足が情けないけど、このジェンベはもう俺のだもんね~!俺なりにじっくりポイントを探っていくのさ・・・。

とかなんとか、1時間半くらいのワークだったが、最後の方ではそれなりの音になってきたかな。
岩原氏の音にははるかに及ばないけれど。

ドラムセットを叩く場合もそうなんだけれど、いい音を出す=いかに脱力するか?だし、いいグルーヴを出す=いかに脱力するか?なんだ。俺の場合は。
とはいえ、あまりに脱力してしまうと指が丸まってしまうから、指は指先が引っ張られているような感じで伸ばし、肩甲骨~肩~肘~手首~掌~指の付け根まではぶらぶら~な状態に出来ればベスト。なんか、古武術なんかの考え方にも近いのかもしれないな、これは。
極力普段から心がけてないと、いざ叩く時だけ繕っても無理な話。
ストレッチストレッチ・・・指も手首も柔らかく・・・。

さて。
昨日のお題は「バラクランジャン」。
シンプルな曲だけど、やはりこういうキメがあったんですねぇ~!と、目からうろこがぼろぼろと。

以下覚書+α。

基本パターンは、
①ドンタカッッタンッッタカッッタンの繰り返し
②カ~ンカカットトの繰り返し
だから、オーソドックス。ドゥンのパターンが違えばモリバヤッサみたいだし、また、②のパターンはほんっとによく使われている。

そして、問題のキメのフレーズだが、教わったのは2パターン。
いずれもソロの最後に合図となるフレーズが来て、全員で決まったフレーズをユニゾンしてブレーク、そしてリズムに戻る。
1つめは、ソリストが「トトカトトカトトカッ」とやったら、全員で「タンタンタタッタ・・・・トントン・・・・」でパターンに戻る。
シンプルだから、かえって忘れそう。
ついでに、ソリストがトトカトトカトトカをしっかり叩き分けられないと、なんだかわからない。フレーズ的にも短いし。

次のキメ。
ソリストがショフマンに入って(以下「/」は便宜上入れた区切り)、
トトトカ/カカカカ/カカカカ/カカカカ/トトトカ/カカカカ/カカカカ/カカカカ
トトトカ/カカカカ/カカカカ/カカカカ/トトトカ/カカカカ/カカカカ/カンッッ
ときたら、全員で、
カラカカカ/ットロトト/トットカ/トトカッ/パンッッ/カカカカカカ
最後のカカカカカカってのは普通に6連符。2拍3連×2だな。
頭のカラカカカのカラカってのは、16分とも3連符とも言いがたいが、とにかく音が詰まった感じ。ファムドゥ・コナテの音源でもそっくりそのまんま出てくるフレーズ。あぁ、こうやってんのね!っていう感動を覚えた。

ところで。
2つめのキメに出てきたカラカカカってやつ。
この手の尺が詰まったようなフレーズは、ジェンベのソロではよく出てくる。
しかも、全ての音符が均等な長さ(あるいは西洋音楽的な分数拍)でジャストに叩かれているわけではないため、独特のかっこよさがある。
Soliではカラカカだったけれど、どちらも、もとの尺から考えると1音多いのだ。
いくつかの教則本を見た限りでは、本来の考え方としては、ジャストに4つなり3つなり打っていたものが前のほうに詰まって、後ろに一音足した感じ、らしい。
って言われると、カラカラッカッッとなったり、頭のカラが妙に強いカラカッカッカッとなったりで、このはねてるんだかはねてないんだか、ジャストじゃないんだけど妙にべたっとした、カラカカカ(と、俺には聞こえる)のニュアンスが出ない。
そこで、右利きの手順でこのフレーズを解体するとこんな風にも解釈できる。

手順 a右左右左  ⇒ b右右左右  ⇒ c右右左右  
音   aカカカカ  ⇒  bカカカカ   ⇒ cカカカカ  

aでは単純に4つ打ち。同じテンポで手順を変えたのがb。パラディドルみたいなもんだ。
そして、頭の右手二連発の間に左手を一発入れるとcとなる。
Soliのような3拍子系だとこうなる。

右左右 ⇒ 右右左 ⇒ 右右左
カカカ  ⇒  カカカ  ⇒ カカカ

いずれの場合も「右右左」と正確に叩けるに越したことはないが、単に均等割された音符が並んでいる(つまりジャスト)では味がない。
実は上記の「ラ」(左手)は均等に打っているはずの右二連打の間に無理やり割り込む感じなので、二発目の右(カラカの後の方のカ)が後ろに押されて若干もたつく。つまりこれが一種の「なまり」になってるんじゃないかと思うわけだ。

まぁ、こういう分析をしても、ノリそのものは伝えきれるもんではないのだろうけれどね。
個人練習の目安にはなるだろうか。
このニュアンスを叩けたらかっこいいよなぁ~。


ま、先日葛飾でやったあのユニットが動き出したら、こういうフレーズをうまく入れてメリハリつけて演奏したいね。