Baradomo日誌

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守備の「形」が欲しい~日本vsコートジボアール

2008-05-26 | サッカーよろずごと
日本vsコートジボアール

「俺流」を宣言した岡田監督による、サッカー日本代表仕切り直しの初戦。
ドログバは無論のこと、主要な選手が何人か抜けている1.5軍のコートジ相手にどれだけやれるのか?どれだけ我を通した試合展開が出来るのか?そんなところに焦点を当てて見ていたんだけれど。

さて。
前半、そんなに飛ばして大丈夫か?っていう流れの中から、松井がボールをキープ。
松井からのパスを今野が受けると、長谷部が右を突き、大久保が相手DFを2人連れて二アへ走りこむやいなやその頭上を越えるクロスを長谷部が放ち、大久保が押し広げたスペースにどフリーになった玉田が走りこんでスライディング気味にシュート!
なんだよ~やればできるんじゃねぇかよ~。

とはいえ、玉田の理想的な先取点と言えば、独逸W杯でのブラジル戦だ。
あの時はビンタつられたブラジルが本気になり、あららのら~?と言っている間にぼっこぼこにされたっけ。
今日も今日とてスイッチオン!
「後半に疲れを残さぬよう」ゆるく試合に入っていたコートジの皆さん、目の色が変りました。
このあとは次第に「専守防衛」の文字が色濃くなっていくが、再三サイドのエブエに突っかけられながらもさすがにホームです。
なんとか無事にタイムアップ。

さて。
この日秀逸だったのは松井のキープ力と大久保の献身性、そして長友の強さ。
170そこそこの身体でアフリカンを弾き飛ばし、誰よりも走りまくり・・・おまえは朴智星か!

また、GK楢崎という人選に軽いショックを受けた。いい意味で。
安定感という点で楢崎を推す私としては、久々の登場はうれしい。
けれど、豊田での試合開催だったからか?なんて思いたくないね。今後是非彼を固定で。

ところで。
やはり日本の弱点は守備なんだなと痛感した場面がたびたびあった。
それは不用意なバックパスをカットされてバイタルエリアに侵入されたシーン。
なんか、オシム監督就任当時もこういうのなかったっけ?
戦術的には随分違うはずなのに、おかしいねぇ。リプレイを見ていた気分。
真ん中にトゥーリオ、中澤、その前に今野、長谷部という4人の呼吸が今ひとつあわなかった、ってことかもしれない。長谷部入ったの初めてだったし。
あるいは、大分前にはかのトゥルシエが「日本には守備の文化がない」と言い切ったことを思い出したりもする。
それもこれも、いわゆるバイタルエリアを支配しきれない状態を指していたんではないか?このスペースを確実に支配できれば、ボランチの捌き一つで速攻も遅攻も切り替えることが出来るだろうし、フォワードがどうだとか、トップ下がどうだとか言う前に、日本代表チームが固めるべき部分は、ここんところなんではないか?
例えばオシムがボランチに鈴木啓太を固定し、センターバックとしてトゥーリオや阿部勇樹を重用してきたのも、所属クラブでの連携の成熟の度合いを見計らってのことだろうし、それはバイタルエリアに砦を築こうとしたものだったんではないかな。
今回のメンバーを見ると、松井や玉田、あるいは長友を含め、サイドには比較的キープ力のある選手が増えているように思う。となれば、ボランチから出たボールは一旦外に出し、サイドを起点にえぐりながら攻める、というやり方を狙ってるんではないか?なんせ、攻撃はコーチ大木に一任されてるっぽいしね。今回の合宿中、岡田監督はむしろ守備専任で、ほとんどの時間を守備練習に費やしたようだし。
現時点でのボランチ候補は、稲本、長谷部、鈴木、今野、中村憲剛、センターバックにはトゥーリオ、中澤、阿部(ボランチ兼務)、寺田あたりが有力なのかな。
どの組み合わせで行くにしても、バイタルエリアの守備にはある程度の形を作っておきたい。日本の武道にあるような、攻守いずれにも変化自在な「形」。
パラグアイ戦ではその辺りを特に注目して見てみたい。