Baradomo日誌

ジェンベの話、コラの話、サッカーの話やらよしなしごとを。

こらコラ日記 ~ ちょっと安心

2011-10-30 | 今日の「この音」
本日は横浜市日本大通りにて開催中の東北復興支援イベントでジェリヤカンの演奏を行って参りました。
最近はバラフォンのくみちゃん、ンゴニのなほちゃんが加わり、ジェリヤカンはまさに西アフリカ伝統楽器アンサンブルとなってまいりました(しかも女子度上昇中)。
メンバーの皆さん、お疲れ様でした。

さてさて。

先日のバオバブに続き、今日もダラマン・ジャバテ氏が一緒でした。
演奏後、ダラマンがうれしそうに「今日は今までで一番よかったよ~」と誰彼ともなく繰り返し言ってくれました。
実は今日は派手なミスはなかったものの、「あちゃ~?あちょ~!」と苦笑いなフレーズを連発してたんですが。
「全然気にならない!すごいソロ弾いてたよ!」ほんと?
そこで、内心ずっと引っ掛かっていたことを聞いてみた。

「オレはトラッドな演奏方法を習っていない、すべて自己流、ソロもクリエーションばかり。今日なんて途中からアドリブ連発。トラッドなアンサンブルでそんなことやっても許されるのか?」

アドリブと言っても、正直なところ、失敗は多いし、勢い任せなフレーズが多い。
ソロ活動でそれやるならばまだしも、本物のグリオであるダラマン・ジャバテ氏の耳にはどう聴こえているのか?

「全然問題ないよ、マリのグリオもみんなそう。すごいよかったよ、あなた今日!」

ほんと?
なんか、お世辞でもうれしいね、そういってもらえると。

ちょっと安心しました。

ready go !

2011-10-25 | 今日の「この音」
さてさて。
10月23日(日)は高田馬場Diglightにてジョーバン・ガンボ・ボーイズのライブでした。
今回からパーカスに飯田タクミくんを迎え、私はドラム担当。
構成が吹っ飛んだりテンポがルーズになったり、細かいミスは気にしません。
知ったこっちゃあない!
それよりなにより、バンドの一体感で押し切れる!と自負しておりますので。
しかし、ドラムセットの位置からメンバー全員が見えるのって落ち着くわ~。
やっぱりドラマーなんです、私。

またこの日はひっさしぶりぶりに中村翔も出演、これまたひっさしぶりにデュオで二曲ほどやらせてもらったんだけど、彼のオリジナル曲”Everybody wants”のキメを完全に忘れていた自分に驚いた。”Sexual healing”はまぁまぁだったかな。
高田馬場ってぇと、数年前、彼が弾き語りを始めた頃、月一くらいのペースで四谷天窓に二人で出ていたんですな。そもそもジェンベを叩き始めたのも彼の要望があってのことだったし。この夜彼が歌った”Ready go”、”relux”なんて曲もその頃からのレパートリー。”Ready go”なんて一緒に歌えちゃうし・・・いい歌だよ、これ。泣けます・・・って個人的には感慨深かったんだけど、なんせお客さんが少なかったのが申し訳なかった。

彼にはどんどん大きくなっていって欲しい。
より多くの人に彼の歌を聴いて欲しい。
そして、たまに会えたときに、ちょこっと一緒にやる機会があれば幸せだね。
そのためには、伸びしろの少ないおじさんはおじさんなりに精進せねばならんのだ。


今週はコラで二連発。
○ 10月27日(木)夜 @吉祥寺Baobab ~ ダラマン・ジャバテ&ジェリヤカン
○ 10月30日(日)11時~@横浜・日本大通り(福島復興支援イベント) ~ ジェリヤカン

来週はドラム~!
11月4日(金)20:00~@松戸コルコバード
小島千奈 Vo / 小用たけし G / 坂入ヤスヒロ Dr / あとベースの方






坂入 ヤスヒロ

「正しさ」は変容する

2011-10-19 | 今日の「この音」
「在野の研究者」を自称する地域史マニアや戦史マニア、歴史マニア、さらには文学マニアは数多い。こういった皆様と毎日のようにやり取りをしていたら、こんな人たちが多いことに気がついた。

対面でも電話でも、「客観的な」「正しい」歴史なるものにこだわりつつ自説を披露し、必ずといってよいほど「客観的な評価」なるものを求める。そして、自説の論拠となる資料もしくは事実を「解答」として求める。
こちらが示した「解答」に得心できれば、その資料のありかを求める。
得心できない場合は、こちらの説明責任を追及し始める。

さて。
上記文章には矛盾がある。
なぜ「自説の論拠」を「他者に求める」のか?
それは、彼らの「自説」なるものが、なんらかの根拠に基づく「推測」であるため。
従って、求められる「解答」なるものを話してもかすってるんだかかすっていないんだかわからず、結局、どうやっても最後は「自分を満足させる解答を示せない貴様が悪い」という結論に至るのがその方々の傾向。
多分、こういった方々は勉強家だが、本来(程度の差こそあれ)主観的な資料選択に基づいて執筆された、恐らくは学問的な立脚点の違う論述群から、何らかの基準で拾い集めた記述をつなぎ合わせ、タペストリーのように自論を構築しようとしている。
これは単なる「自己満足」に過ぎない。
しかし、本来「自己」なるものこそが記述を拾い集める「基準」であるべきだが、前提となる、「自己同一性」を求めるべき理論的支柱を持っておらず、加えて「万人に共通する『正しい』歴史像」が存在するはずだ、という幻想に縛られたままの状態である場合が多い。
このため、自論の正当性を他者によって担保する、という、アンビバレントな性向を内包するに至っている、と推測される。
いわば「自己完結」なき「自己満足」。

彼らは求め続ける。

コラという楽器を弾き始めた頃、「最初は誰かに教わるべきだ」と意見されたことがある。
「正しく弾くためには自己流ではなく、基礎からすべて教えてもらうべきだ」、「人に教わらないと自己流が間違っていても、間違っていることすらわからない」と言い、「初心者は手取り足取り教えてもらう」べきだと主張して譲らなかった。

彼が求めていたのも「正しさ」だった。

見渡せば、年齢を問わず大勢いる、「正しさを求める」人たち。
しかし、当方の主観から見れば、彼らが求める「正しさ」の真偽もまた「他者に求められる」ことになるだろう。

気づかないのかな。
「正しさ」は変容することに。
求めるべきは「自己」であることに。

こらコラ日記 ~ 昨夜の反省

2011-10-16 | 今日の「この音」
昨夜は表参道にてジェリヤカン・トリオバージョンでライブ、その後柏に移動して「流」に参加、三軒で弾き語り。
ジェリヤカンのライブはかなり不思議な客層(かなり年齢層高め)だったけど、それ故か暖かい空間だった。
で、途中退出してハシゴ。
目下11月の単独興行に向けてレパートリーを増やしてる最中なんだが、それがどの程度出来てるか、を確認するため、緩いライブができる「流」に参加してみたわけだ。
いわば自分なりの予行演習。
結論は、まだまだ出来てない。
予想どおりまだまだ。
課題が山積みだけど、まあそんなもんだろう。
やはり、バンド形式とソロは明らかに違うものだわ。
とは言え、「流」で柏の皆さんにも顔が売れてきたみたいで、お誘いも頂けるようになってきた。
お誘いに応えられるようスキルアップせねば。

kuma

2011-10-03 | 今日の「この音」
Kora Jazz Bandの音源で非常に気になったKumaという曲。
そもそもKumaってどんな意味?
探してみたら、下記サイトに記載があった。

http://djembefola.com/jeliya.php

Speech (kuma) - This usually consists of history, stories, geneologies and proverbs.
Song (Donkili) - Melodies and lyrics.
Instrument playing (Maninka: foli, Mandinka: kosiri).

訳すれば、
Kuma 人前で話すこと(歴史、物語、家系、格言)
Donkili 歌うこと(メロディと歌詞)
Kosiri(マニンカではFoli) 楽器を演奏すること

音源もけっこうありそうで、KumaもしくはKoumaで検索すると、それっぽい音源が山ほど、ではないが出てくる。
っつ~か、実は既に持っている音源もあったのね。
いい加減だな、オレは。

とりあえずサリフ・ケイタから聴いてみようかな。

KORA JAZZ BAND

2011-10-02 | 今日の「この音」
コラ・ジャズ・バンドの新譜を繰り返し繰り返し聴いている。
先日の日記でも書いたが、コラ奏者ソリバ・クヤテが参加して初のアルバムであり、ソリバの遺作でもある。
当初は、タイトル曲でもある「オール・ブルース」、あるいは「スペイン」、「オジェ・コモ・バ」あたりがどう料理されているのか?という興味を持って聴き始めたが、繰り返し聴くうち、耳にのこったのは「クマ」というトラッド曲、「エワニェ」というオリジナル曲だった。

この段階で気づいたことは、これはコラ・ジャズ・トリオではなく、コラ・ジャズ・バンドだということ。
ソリバ・クヤテのコラはまるでギターのように流麗なフレーズを惜し気もなく披露されているが、バンド名ほどに目立つ存在ではない。
実は、ピアノのアブドゥライ・ジャバテとパーカスのムサ・シソコが軸であり、中核であり、バンド・コンセプトの体現者なのだ。
騙されてはいけない。
これは、むしろピアノ・ジャズのアルバムであり、コラ・ジャズ・バンドの序章に過ぎない。
そういう視点で単純に楽しめるアルバムだ。
次回作ではヤクバ・シソコがコラを弾くのだろうか?そこではある程度の完成型が示されるのだろうか?