昨夜の新宿マローネでのライブをもって、今年のジェンベでのライブ予定は全て終了。
今年も中村翔のバックでジェンベを叩くライブがほぼ毎月1本。
さて。
なにぶんアコギ弾き語りの伴奏をジェンベでつけるわけだから、フレーズはさておき、音色と音量がまずは問題。
今年はずっとこのことにこだわってきた。
今年の春先、岩原大輔氏のワークで、「もっと手首を使わないと、太い音は出ない」との指摘を受けたものの、どうもうまく感覚がつかめずもやもや。
6月、メタルギニータカギ君の体育会的?ワークで、強制的に脱力状態にされたときの感覚が身体に残り、明らかにジェンベの出音が変わってきた。
実はそれまで、掌底の位置がジェンベのヘッドと同じか、ややもするとリングの位置くらいに下がった場所にあったのだけれど、それでは掌底でミュートしてしまう。
そこで、意識的にヘッドより2センチくらい浮かせて、脱力しまくって叩くようにしたら、我ながら叩いていて「気持ちえ~!」と感じるトンの音が出るようになった。
結局、掌の位置を上げることで手首の可動域を確保し、掌のみならず指先まで柔らかく使いながら音を出す、という感覚が掴めたわけだ。
しかし、トンがクリアになったら、今度はスラップが気に入らなくなる。
手首の位置を極力そのままにして、叩き分けるにはどうしたらいいか?
岩原さんの手元を覗き込み、タカギ君に教えてもらい、千葉のカツ君に解説してもらい・・・。
ようやっとコツみたいなもんが飲み込めてきたのが8月、某所でアフリカンの楽曲を演奏するライブに参加した頃のこと。
そして9月にはママディ・ケイタ師のワークに参加して大感激、翌週のライブではジェンベの皮が破裂したので急遽カホンを叩いたら、これまた以前とはまったく違う出音になっていてびっくり。
続いて岩原氏のバンド、Murphyとカップリングのライブに参加した際も、出音の快感さめやらず、方向性としてはこれでいい!と実感。
しかし。
気持ちいい音は気持ちいい腕の落としが生み出していて、肩甲骨から指先まで、余分な力を使わずに関節が自然に動くから太い音になるが、その場合、ある程度の音量が出てしまう。
ウタモノのバックとしては、さらにさらにピアノ、ピアニッシモの音を出さなくてはならないのだが、音量を落とそうとすれば叩き分けどころか、なんか詰まったような汚い音になってしまう。
期せずして、コントロール不能な領域に首を突っ込んでしまったかのよう。
そこで、音量をコントロールするために、小指をあてないように、さらに人差し指も使わずトンを出すように研究してから臨んだのが10月のライブ。
この時は音量コントロールに腐心するあまり、せっかく掴みかけていたグルーヴの「入り口」にすらたどり着けず、演奏内容は過去最低だったように思う。
そして11月、21日・25日と連続して演奏してきたが、やはり音量の問題はつきまとった。ハコの大きさにもよるが、指一本で叩いてもアクセントをつけてしまえばギターのアルペジオくらいいとも簡単に吹き飛ばしてしまうほど、空間を占有してしまうジェンベという太鼓。改めてこの楽器の音に感動してしまった反面、現状の私自身のオープン奏法では音量上、明らかに下限がある。
コンガ的な奏法から脱却したいがために、極力ミュートしながらの奏法は使わずにきたのだが、こりゃ本気でミュート系のバリエーションを増やすべく、研究しないといかんかもなぁ。
自分の演奏映像を撮ってみようかな?
そしたら何かわかるかも。