Baradomo日誌

ジェンベの話、コラの話、サッカーの話やらよしなしごとを。

南アフリカW杯・予選リーグ一順

2010-06-17 | サッカーよろずごと
初めてアフリカで開催されているワールドカップ。
蜂の大群の羽音のごときブブゼラなるラッパの騒音の中に、時折混じる太鼓の音。
ジェンベ叩きまくってるガーナ・サポーターがいたり、シェケレ振り回すナイジェリア・サポーターがいたり。
アフリカ楽器好きにはたまらん!とかなんとか楽しんでいるうちに、すでに予選リーグも一順。すべての参加国が登場いたしました。
すべての試合をくまなく見ているわけではないので私的な印象論に過ぎませんが、ここまでの試合の中で、なんと言っても驚いたのはスペインの敗戦です。
堅守スイスに対して、これでもか!っていうくらいパスを回し、エリア内に進入してもパスを回しているうちにあれっ?あららら~?っていう感じでカウンターで一発。さらにあわや追加点か?という局面もありました。
やはり、取るべき時に取っておかないと、神様はそっぽ向いてしまうんですね。
一方のスイスは「懸中待、待中懸」という言葉が似つかわしい。
「懸かる=攻撃」の中に「待ち=守備」があり、その逆もまた然り。守る間にも攻撃の糸口を探し、攻める最中にも守備を意識しなくてはいけない、というこの言葉、確か私の中学校の剣道部の部室に貼ってあった言葉でして、いまだに好きな言葉です。
スイスのヒッツフェルト監督自身が「まさか勝つとは思わなかった」と答えているほどの驚きの結果ですが、守備的とか攻撃的とかいうカテゴライズが無意味なほど、どこでどう奪って仕掛けるか?少ないチャンスをどう生かすか?という命題をきっちり理解した選手がチームとして機能した、美しい勝利でした。
美しかったと言えばポルトガルVSコートジボワール、アルゼンチンVSナイジェリア。
いずれの試合も、およそ日本代表がやっている「さっかー」というものと同じ競技とは思えないほどのハイテンポかつダイナミックな内容で見ごたえがありました。
ダイナミックと言えば韓国もそうです。
対戦国であるギリシャはユーロ2004のダークホース的優勝国であり、きっちり守ってカウンターが売りの「お堅い」チームでしたが、朴智星という稀代のタレントを中心に、徹底して自ら仕掛けることで相手の出足を止め、きっちり完封。
すばらしい!
イタリア代表監督のリッピが絶賛していた模様です。
そのリッピが同様に褒めていたのがなんとわが日本。
「組織的でよかった」そうな。
確かに組織的でしたね。だって闘莉王がハーフライン以上上がらなかったし、守備ブロックを固めてゴールキックはすべてカメルーン左サイドバックのアスー・エコトめがけてぶち込み、そのポイントに松井と本田が突っ込む様子はまるでラグビー。モールからパスが出ても駒野・長谷部・阿部がきっちり囲い込んでまたもや右サイドに展開。そしてワンチャンスで得点して勝利。
ちょっとシドニーオリンピックの時のアメリカ代表を思い出しました。

海外では酷評もされているようです。「内容がない」「美しくない」などなど。
たしかに美しくないかな?しかし、スペインの敗戦と同じ、もしくはそれ以上に驚いた試合でもあります。
まずなんと言っても選手の気合、一体感が伝わってきたこと。
全員が肩を組んで国歌斉唱なんて、史上初じゃないですか?
非常に健全なナショナリズムだと思いますし、本田の得点シーンでも同様の光景が!
中村憲剛との約束を思い出してベンチへと走る本田の姿。
日韓大会の稲本と秋田みたいな話、ってか、真似たんだろ、健剛~!
でも、いいの。盛り上がるんだよ、ああいうのって。
若干一名、すかした態度の選手がいましたけど、それはともかく。

そして監督の作戦ですね。
方針がぶれているとかなんとか、いろいろ言われている岡田監督ですが、この本番の大舞台で、中村俊輔が惜しむ「今まで積み上げてきたもの」をあっさり脇に置いて、このような見栄えの悪いサッカーを選択した、という点で、やはりギャンブラーだねぇ、というポジティヴな感想を抱かずにはおれません。
たった一度のチャンスに賭けて得点できたのも、そこまで繰り返し仕掛けたことで生まれたものですから、日本の作戦勝ちです。
勝てば官軍、とまでは言いませんが、弱者・小国のネガティヴなサッカーであっても、日本が展開したのは「懸中待、待中懸」のサッカーであり、「勝ち点3」を至上命題とするならば、この戦法は等身大であり、正しい、と思います。
日本チームの次の命題が、もし一次リーグ突破であるならば、デンマークつぶしを第一に掲げて、そこから逆算して、オランダ戦は控え選手のテストにしちゃう、っていうくらいの勝負師根性を見せてほしいですね。

ただし、カメルーン戦では、「懸中待、待中懸」の「懸」と「待」しか見えませんでした。これがスイスほどのスタイリッシュさに繋がらない要因でしょう。
オランダ戦とデンマーク戦では、「中」の意味を付加してほしいですね。
「中」って、「アタル」とも読むんだそうです。

「中」・・・「気」満ちて、未だ発せざることを「中」(アタル)といふ

これまた剣道の本で読んだ言葉ですけど。
見慣れない言葉ではありますが、この「アタル」という状態の有無、それが相手チームに伝わるか否か?が、それこそ武道で言うところの「位取り」みたいなものに繋がるものだと思いますし、そういったメンタルな強さ、まさに「位」を持てれば、カメルーン戦で展開したサッカーが「つまらん」という評価にはならんでしょうね。
個人的にはそれこそがサッカーの「日本化」だと信じてるんですけど。


う~

2010-02-15 | サッカーよろずごと
う~ん。

正直なところ、岡田さんが監督になってからの日本代表に、夢や希望を持ったことはないんです、私。
W杯に出れること自体、組み合わせに恵まれたんでないの?と思ってしまう。
「華」がないんですよね、今のチーム。
なんか暗い。
トゥーリオにしたって、笑いが取れるキャラではないし。
以前の中田のような、良くも悪くも「顔」と言える選手がいない。
俊輔が坊主頭になればいいのに・・・。

そんな私ですが、代表は応援したいんです。
なのになのに・・・。
昨夜の日韓戦は「幻滅」としか言いようがないほどショックでした。


なにをコチャコチャと動きまわっとるのか!あの2人のFwは!
要所要所でかぶるし、相手DFに吸い込まれちゃってばかりだからオランダ戦以降繰り返し叫ばれていた「低く早いクロス」ってのも皆無。
大久保が負傷退場した時点で長友のコンビ相手が半減以下になったため、左から崩すのは難しいように見受けられた。
ならば右から、と思うが、玉田と岡崎がどうにもかぶって動いていて、センターバックをこじ開けられず、ボール持った内田が右往左往。
この傾向はメンバーは違えど、ベネズエラ戦からずっと一緒だ。
ああいう「日本的FW」ならば、柳沢を出せ~!よほど効果的に働くぞ?
岡崎はここに来てスタイルの変更でも模索しているのか?
ゴン中山直系の泥臭FWでいくんじゃなかったのか?
結局、さすが経験豊富と思える動きをしていたのは遠藤・稲本くらい。
その2人でさえボールが足につかず、相手に掻っ攫われるミスが目に付いたのだから、こりゃゲームにはならん。

代表選手は全員頭を丸めよう。
そしたらもっと早く走れるし、視界も広がるぞ?

岡田監督なりに目指すものはあったんだろうけれど、表現できていないというか。
選手サイドに迷いがあるというべきなのか。
でも、香川の使い方や佐藤の持ち時間など考えると、岡田さん自身に相当な迷いがあるように思える。

ここはひとつ、ラモス監督で。

一方、韓国代表とて、それほど出来が良かったとも思えず、むしろ従来のチームに比して「低調」とも言えるパフォーマンスに終始したのではないか?
「熱い」プレイではなく、「荒い」プレイ。「狡猾」と言えば聞こえはいいが、その実自軍にも退場者を出した展開は「勝った」という結果以外何も残さない。
特に7番と途中交替で出てきた6番。
君らは喧嘩ふっかけに来たのか?
ならば目的は見事に達成されたね。でももう少しスマートにやろうよ。

両チームとも海外組を入れれば事態は好転するのか?
そういう問題か?
こんな状態ではW杯のアジア枠が減少しちゃうぞ?

ところで、韓国では日韓戦を「ギロチンマッチ」と評するそうな。
今回の断首台に乗せられちまったのは岡田監督か。

ラモスが無理なら原博実で。

で、全員ボウズね。

森本と本田に夢を見てもいいですか?

2009-10-13 | サッカーよろずごと


先日の日本vsスコットランド戦。
相手が二軍じゃねぇかとか、そもそも岡田監督の戦術がどうだとか、エクスキューズを挙げればきりがない。
しかし。

個人的には最近の代表の試合の中では一番面白かった。
何が?
そりゃもう、スタメンはどう見ても「チームじゃない」状態。
まさに「走りながら作る」って感じで、このメンバーがアドリブでどこまでやるのか?っていう興味を十分満たしてくれるものだった。
無論、公開リハーサルというかスパーリングを見ているようでもあったし、草サッカーじゃないんだよ?という突っ込みもあるだろう。
でも、プロの選手ですから。
それこそジーコ的な発想でやったらどうなるんだ?っていう部分にもっともそそられる。
岩政がどう見ても往年の秋田に見えたのもそのせいかな?あのエアバトルは最高だ。でも中澤のサブ扱いなんだろうな。

そんな状況下、なんとも言えんプレッシャーを一身に背負ったように悲痛な表情で走りまくった前田。あ?あの表情は元からか?
今季は点も取っているし、ターゲットとして申し分ないんだろうけれど、城や柳沢から直系のいわゆる「日本的Fw」の範疇に過ぎないような印象を受ける。つまり器用貧乏。
日本代表にFwの人数はいるけれど、そろいも揃って「怖さ」がない。例えばドイツ大会に結局出られなかった久保竜彦ほどの「何を仕出かすかわからん」迫力が欲しいんだがなぁ。気合が入った大久保は好きなんだけど空回りも多いし。興梠はまだ修行が足りんのかな?
もしかして髪型のせいか?みんな坊主になれば一皮も二皮も剥けるんじゃねぇかな?

そこに森本だ。
セルジオ越後やら松木やらが「反転力!」とか奇妙な日本語を連発してたけど、確かにトラップからシュートに持ち込むスピードが速い。
そして何より「匂い」がある。
まだチームに完全に馴染んだわけではないから、ボールに触れる回数も少ないし、物足りないと言えば物足りないんだが、そこかしこに見せる「狩猟者」的なダッシュにはワクワクさせられた。キレキレの頃の高原を髣髴とさせるものはあったな。

本田、石川と森本が共有できた時間は10分足らず。個人的にはこの時間をもっと長くして欲しかった。なんだかんだ言っても本田はこのチームに自分の存在を刻みつけようと、脳みそフル回転の働きだったと思うし、石川は決して絶好調ではなかったけれど「代表に戻った」という喜びが躍動感を生んでいた。
本田は中村俊輔以上に熱さを感じるし、戦ってる姿勢を味方にも伝えられる男だと思う。
そういう思いや喜びが必要なんだ、代表には。

それからその石川に代わった松井。
多少は試合勘が戻りつつあるのか?
少なくとも中村俊輔に比べて勝負したり溜めたりのメリハリが気持ちいい。スイッチオン!した時の周囲との連動がもっと早くなれば、彼は絶対に面白い存在。
例えば、残り10分で1点ビハインド!ならば、森本~松井~石川の3トップっていうのがあってもいいんじゃないか?
その後に本田、中村憲剛、長谷部ならばカサにかかって攻めまくるだろうな。
憲剛と長谷部の負担がものすごそうだけど。

結局、個性ぶつけ合って作りあげた部分が伝わらなければ、そんなもん代表でもプロでも何でもねぇや。

明日のトーゴ戦が楽しみになってきた。

闘莉王と寺田の”ちょんまげコンビ”の継続を願う

2008-11-20 | サッカーよろずごと
サッカー・ワールドカップ南アフリカ大会アジア予選、日本対カタールの一戦。
これで負けたら岡ちゃん解任?とか言われつつ、ふたを開ければ圧倒的に日本が試合を支配。相手にまともな決定機をほとんど作らせず、終わってみれば3対0の圧勝。
首を洗う羽目に陥ったのはむしろカタール・メツ監督?
オシム路線の継承?岡田流「日本化」?
なんでもいいけれど、いいサッカーだった。内容と結果が伴い、出場選手全員がしっかり連動していることがテレビ画面からも伝わってくる、気合の入った代表戦。
岡田監督就任以降のベストバウトだ!
願わくば、これくらいの内容が平均値であって欲しいし、また、次節、ホームでのオーストラリア戦でもこれくらいやれれば、予選突破だけでなく、本大会での試合内容にも希望が見えてくる。

スタメンの前線3人(玉田~田中~大久保)は公式データによると平均身長170センチ。
これが縦横無尽に動き回るのだから、相手はやりにくかったことだろうな。
従前どおりの前線からのすばやいチェックに加えて、二人、三人と絡んでボール奪取し、大きくサイドに展開し、緩急をつけたパス交換で相手Dfラインを揺さ振り、シュート。こぼれてもつなぐし、とにかくリズムが単調にならない。
これには中盤の中村~長谷部~遠藤が効いていた。長谷部はキレキレだったし、ACLの疲れも見せず?いつものように飄々と玉を散らす遠藤と、あえて守備に重点を置いたという中村は黒子のように前線とDFとをつないで見せた。中村は、トルシエ政権下でのレバノン・アジアカップ優勝の時の名波を意識してたんではないか?
前半の田中達哉のピッポばりのすり抜けゴールも、後半開始直後の眼の覚めるような玉田のゴールも(ほんとに眠気が吹っ飛んだけど、独逸W杯のブラジル戦の悪夢が脳裏をよぎった)、あるいは揺さ振りという点で見れば寺田をダミーにした闘莉王のヘッドも、すべてそういった工夫と連動のもとに生まれている。
ほんの少し、いい意味でメキシコ代表っぽくもあったな。

また、中澤の代役として出場した寺田も及第点だったのではないか。
ボール奪取後、相手からのプレッシャーを受けつつ、コケながらもしっかり中盤にパスをつなぐシーンが多かった半面、ノンプレッシャーでのパスミスや、パススピードが遅い、フィードが弱いなど、いくつかの課題はあるにせよ、身体張って守るところは守る、つなぐところはつなぐ、という判断に迷いが見られなかったのはさすがベテランだ。

むしろ、闘莉王と2人、ちょんまげコンビで、ヴィジュアル的に中澤が出るよりいいんじゃないの?「侍にっぽん!」って感じで。


1点が遠かった

2008-08-08 | サッカーよろずごと
北京五輪サッカー初戦。

ったく。
「勝たねばならん」というプレッシャーに負けたのか、なんとなく動きが硬いまま1点のビハインドを跳ね返すことが出来ず、試合終了。
いろんなエクスキューズがあったとは思うけれど、中国で開催しているからアウェーだ!というマスコミの論調には賛同いたしかねるな。
Yahooの掲示板にこんなのがあった。

    いつもニッポンニッポン言ってるバレーはどうなんだよと、
     あんな卑怯じみたホームでの試合ばかりなのに、
      サッカーでアウェーだと文句言うのか?

そのと~り!
ジャニーズのタレントを動員して黄色い声援で盛り上げ?てはいるものの、それで勝ったからってなんだよ?と言いたくなる。
黄色い声援に対する、個人的なアレルギー?かもしれないけど。
しかし。
決して相手チームへのブーイングはないからね、日本バレーでは。
むしろ日本チームが感じるプレッシャーは凄いと思うぞ。
そういう意味では、今回の五輪で日本のバレーが上位進出しようものならば、サッカーでもジャニーズを・・・いや、パフュームを・・・とはならないか。

とにかく。
アウェーだろうがホームだろうが、強ければ勝つのだ。
だから、日本サッカーはまだまだ弱い。
そして、今回の五輪代表チームの男女を強引に比較すれば、まだまだ青いあんちゃんたち(=男子代表)と、酸いも甘いもかみ分けた熟女(失礼)が仕切る女子代表、ということになるだろう。
なんせ、試合経過がすべて物語っている。
アウェーだな~とか、裏でなんかやってんじゃねぇの?と邪推したくなるようなレフェリングはむしろ女子の試合に散見され、よくわからんPKまでとられて2-0になり、あっちゃ~もう時間ねぇよ!と敗色濃厚だった終盤にPK獲得、そして追加点で2-2に持ち込んだあの執念こそ、競技者にとって最も大切なもの。

とはいえ、女子代表にも課題はある。
GKと1対1になったとき、なんで素直にシュート打つかね?
再三止められても素直にシュート。
せめてキックフェイント入れてくれよ。
そして、相手ディフェンダーを吊って、シューターに駆け引きの時間を作らせる、フォローの動きをもっと増やしてくれよ。

んで、男子。
またYahoo掲示板から引用。

     ゴールポストに入らないシュートなら俺も蹴れるぞ?
      有休とるから俺を代表にしろ!
       点は取れなくても笑いくらいは取れるぞ?

そ~なんだよ。
枠に行かないんだから話にならん。
昨夜再三リプレイが放映された前半21分の内田から崩しての森重のシュート失敗。
まるでクロアチア戦の柳沢、確かに世界を驚かせたかも。
海外リーグならば珍プレーものだっ!

再三のセットプレーで相手を崩しているかには見えたが、森本・谷口・森重らのキーマンにきちんとボールが納まらず、ヘディングシュートはバーのはるか頭上を飛んでいき、グラウンダーのクロスも届かない。
流れの中でも崩しているように見えて決定的な形は作れず、シュートまで持ち込めても枠に飛ばない。
その要因は、極めてシンプルだったアメリカの戦略にある。
戦前から指摘されていたアメリカの両サイドの脆弱性はそのまんまだったが、それはそれとして、ゴール前の人数を増やして日本のパスコースを限定し、かつ日本のターゲットマンの動きを奪うことでボール奪取、そしてカウンターという戦略。
国際大会にしては非常に珍しいことだが、アメリカはなんと日本相手に引いて守ろうとしていたのだ。って、実は日本が一番苦手な相手だったのかも。

シドニーで中田がPKに失敗してベスト8で終わった時のアメリカチームもまたシンプルなチームだった。
ボールを奪ったらまずサイド、前が開いたらロングボールを蹴りつつ、サイドバックが全力で上がってポイントを作る。まるでラグビーのような戦略だが、非常に効果的で、トルシエご自慢のフラット3とがっぷり四つに組んだ試合展開は見ごたえがあった。
シドニーの時との大きな違いは、中田英のような軍師がいるかいないか。
例えば女子代表に沢がいる。
しかし、今回の男子代表は?
本田圭佑だと思うんだけど、いまだ片目も開かない印象。
香川は?
ふてぶてしさという点では、アトランタの時の中田やアテネのときの今野らにはまったくかなわない。

な~んだかな。

ナイジェリア相手にどんな闘い方をするのか、かなり心配になってきた。

このチームは化けるかもしれない。

2008-07-25 | サッカーよろずごと
U23日本代表壮行試合、対オーストラリア戦。
なんか、妙に溌剌とした試合でびっくり。

なんだよ~、やればできんじゃん!
な~んて漠然とした感想は彼らに対して失礼だろう。
やっと射止めた本番代表の座。
ユース年代から継続してのチーム内での競争、所属チームと代表チームとの戦術の違い、協会、マスコミ、俺を含めたサポーターからの期待とプレッシャー。
そういったもろもろのことをすべて背負って、なおかつアジア枠の出場権を獲得して。
そりゃ溌剌とするだろうさ。

この試合で目立ったのは、パススピード。
かたやA代表が、山なりのサイドチェンジを繰り返し、「世界との差」を見せ付けてくれていたのに対し、U23は短~中距離のパスをポンポンつないでいく。
しかも、ライナー系のパスばかりだから、攻撃がはまるとかなりダイナミックだ。
次回対戦するアルゼンチンや、ユース以来因縁のオランダなんかを相手にあれをやったらどうなるか?っていう楽しみが出来たな。
パススピードの問題って、言うまでもなく、中田英が散々言っていたこと。
実際、シドニーの時なんて、「それ、シュートかい?」みたいなパスがボンボン飛び交っていたもんねぇ。
だからこそのベスト8だったと思うんだけど。
そう考えると、本田圭佑、梶山、香川の3人が、どうリズムを作っていくか?がなにより見ものだ。

それと、徹底したサイドからのえぐりが目立ったこともうれしい。
日本には本格的なサイドバックがいないと言われてきたが、ここにきて内田・長友・安田の3人が出てきた。
彼らの台頭は、彼ら自身の努力は勿論のこと、岡田監督がA代表に彼らを抜擢したこともその成長促進剤となったのではないか?
青いフォーメーションが前後半を通じて両翼を広げ、走り続ける様は壮観だった。
あとはコンビネーションかな。

あ~、早くアルゼンチン戦見たいなぁ。
こてんぱんにやられるんだろうなぁ。リケルメに遊ばれちゃうんだろうなぁ。
それでぐっと締まってくると、これまでの評価とは一変した、えらくいいチームに化けそうな期待感があるぞ。

守備の「形」が欲しい~日本vsコートジボアール

2008-05-26 | サッカーよろずごと
日本vsコートジボアール

「俺流」を宣言した岡田監督による、サッカー日本代表仕切り直しの初戦。
ドログバは無論のこと、主要な選手が何人か抜けている1.5軍のコートジ相手にどれだけやれるのか?どれだけ我を通した試合展開が出来るのか?そんなところに焦点を当てて見ていたんだけれど。

さて。
前半、そんなに飛ばして大丈夫か?っていう流れの中から、松井がボールをキープ。
松井からのパスを今野が受けると、長谷部が右を突き、大久保が相手DFを2人連れて二アへ走りこむやいなやその頭上を越えるクロスを長谷部が放ち、大久保が押し広げたスペースにどフリーになった玉田が走りこんでスライディング気味にシュート!
なんだよ~やればできるんじゃねぇかよ~。

とはいえ、玉田の理想的な先取点と言えば、独逸W杯でのブラジル戦だ。
あの時はビンタつられたブラジルが本気になり、あららのら~?と言っている間にぼっこぼこにされたっけ。
今日も今日とてスイッチオン!
「後半に疲れを残さぬよう」ゆるく試合に入っていたコートジの皆さん、目の色が変りました。
このあとは次第に「専守防衛」の文字が色濃くなっていくが、再三サイドのエブエに突っかけられながらもさすがにホームです。
なんとか無事にタイムアップ。

さて。
この日秀逸だったのは松井のキープ力と大久保の献身性、そして長友の強さ。
170そこそこの身体でアフリカンを弾き飛ばし、誰よりも走りまくり・・・おまえは朴智星か!

また、GK楢崎という人選に軽いショックを受けた。いい意味で。
安定感という点で楢崎を推す私としては、久々の登場はうれしい。
けれど、豊田での試合開催だったからか?なんて思いたくないね。今後是非彼を固定で。

ところで。
やはり日本の弱点は守備なんだなと痛感した場面がたびたびあった。
それは不用意なバックパスをカットされてバイタルエリアに侵入されたシーン。
なんか、オシム監督就任当時もこういうのなかったっけ?
戦術的には随分違うはずなのに、おかしいねぇ。リプレイを見ていた気分。
真ん中にトゥーリオ、中澤、その前に今野、長谷部という4人の呼吸が今ひとつあわなかった、ってことかもしれない。長谷部入ったの初めてだったし。
あるいは、大分前にはかのトゥルシエが「日本には守備の文化がない」と言い切ったことを思い出したりもする。
それもこれも、いわゆるバイタルエリアを支配しきれない状態を指していたんではないか?このスペースを確実に支配できれば、ボランチの捌き一つで速攻も遅攻も切り替えることが出来るだろうし、フォワードがどうだとか、トップ下がどうだとか言う前に、日本代表チームが固めるべき部分は、ここんところなんではないか?
例えばオシムがボランチに鈴木啓太を固定し、センターバックとしてトゥーリオや阿部勇樹を重用してきたのも、所属クラブでの連携の成熟の度合いを見計らってのことだろうし、それはバイタルエリアに砦を築こうとしたものだったんではないかな。
今回のメンバーを見ると、松井や玉田、あるいは長友を含め、サイドには比較的キープ力のある選手が増えているように思う。となれば、ボランチから出たボールは一旦外に出し、サイドを起点にえぐりながら攻める、というやり方を狙ってるんではないか?なんせ、攻撃はコーチ大木に一任されてるっぽいしね。今回の合宿中、岡田監督はむしろ守備専任で、ほとんどの時間を守備練習に費やしたようだし。
現時点でのボランチ候補は、稲本、長谷部、鈴木、今野、中村憲剛、センターバックにはトゥーリオ、中澤、阿部(ボランチ兼務)、寺田あたりが有力なのかな。
どの組み合わせで行くにしても、バイタルエリアの守備にはある程度の形を作っておきたい。日本の武道にあるような、攻守いずれにも変化自在な「形」。
パラグアイ戦ではその辺りを特に注目して見てみたい。


あ~よかった。

2008-02-22 | サッカーよろずごと
先日の日本対中国の試合。
ゴールに突進したら、相手GKの足裏キックをもろにカウンターでくらって、そんまんま担架で退場となった安田理大(ガンバ)。
心技体言うことなし、見事なクリーンヒット。
ここまであからさまな暴力行為はジダンの頭突き以来久しぶり。
しかも、そのGKには何のお咎めもないってんだから、あれはジダン以上。

さすが、ジダンをして「一緒のピッチに立ちたくない」と言わしめた彼の国の選手は世界の上を行っているね。

と、それはともかく。
ブラウン管のこっちから見ていて、なにが気になるって安田の容態だった。
あばら折ったか?
内臓破裂とかしてるんじゃねぇか?

そんな1億総国民の心配を知ってか知らずか、昨日、彼のブログにはこんな記事が載った。


安田理大、生還しました。
中国の病院でレントゲンとCTを撮った結果、異常はなかったんでとりあえずは良かったです
でも咳をしたり笑うのも結構痛いんでまだ完全に安心はできないっすね。
心配してくれた皆さん、お騒がせしてすみませんでした。
http://blog.lirionet.jp/yasuda/


ったくもう!
とにかく安心したな~と思ったら、今度は「中国GKしばきたい!」だと。
 ↓
安田が練習参加「中国GKしばきたい」(日刊スポーツ) - goo ニュース

楽しませてくれるね、このヤンパパは。


今年のジェフは?

2008-01-21 | サッカーよろずごと
柳沢が京都で代表を目指すと宣言し、Jのストーブリーグもぼちぼち落ち着いてきた模様。
当初、降格した広島が草刈場になるのでは?と懸念されたものの、結局A代表である駒野がジュビロに、その下の世代では吉弘が札幌へ、という程度で、スタメンの屋台骨が変わってしまうほどの移籍は起こらなかった。
結局、柏木も動かなかったし。広島のオレンジ・レンジこと槇野と2人、五輪出場とJ1昇格という二兎を追ってほしい。
一方、草刈場どころか、チーム崩壊の様相を呈していたジェフ千葉。
なんでも社長さんは「脱オシム、めざせアジア!」と宣言したそうだが、そう宣言するからには、イビチャ~アマルのオシム体制、さらに遡ればベルデニック~ベングロシュ~オシムと続いてきた東欧路線の総括はできてるんだろうなぁ?
東欧路線を支えたGM祖母井さんが移籍し、後に据えた唐井さんともどもアマルを追い出し、この社長さんはどうするおつもりなんだろう?
でも、そんな社長発言を聞いたほとんどの選手が「?」だったらしく、水本(⇒ガンバ)、山岸(⇒フロンターレ)、羽生(⇒FC東京)、佐藤(⇒京都)、水野に至ってはセルティック!(ほぼ確定でしょう)と、なんと、巻を除いた代表経験者が全員移籍してしまった!
いやどうも、ここまで派手な移籍劇はJ始まって以来初の出来事なんではないか?

実は、大分も梅崎、三木、松橋、福本、山崎の5人が移籍し、これまた屋台骨が・・・。
シャムスカのカリスマもぼちぼち斜陽?なんて思っても見るのだが、今日はジェフの話を書くのだ。

さて。
オシム・チルドレンが離散するとのSOSにすばやく反応した、坂本隊長。
複数年契約中であった新潟からは「そんな話でぐらぐらしてるような選手は出てって結構!」と言われたとか言われないとか。
ともかく義侠心全開で舞い戻ってきた隊長に呼応したのか、他チームからの熱烈オファーを蹴り飛ばし、残留宣言したのは巻誠一郎その人であった。
なんて演歌チックな2人・・・。
来シーズンはこの2人の一挙手一投足に注目だ。

って、別に、移籍していく選手を責めるつもりなど毛頭ない。
むしろ、オシムイズムを他チームにも移植していくことになるんではないか、それこそがすなわちオシムの遺産の正しい共有化なんではないか、などと勝手なことを思ってしまう。
俺自身、単なるサッカーファンであって、ジェフサポっていうわけではないので。
しかし、過去、降格争いを繰り広げるトップチームを尻目に、全国的に名を馳せていたジェフ・ユースの出身者がどんどんいなくなる。
これはこれで正しい「プロビンチアなのだ」と言えなくもないが、ユースから一貫してジェフに残る、「ジェフの魂」的な選手がいないってのも淋しい。まさか勇人まで出て行くとは・・・。
まぁ、そのあたりが坂本&巻に期待される役割なのかもしれませんが。

さて。
出る人あれば来る人もいるわけで、特別ビッグネームってわけじゃないけれど、「佳作」的にいい選手がジェフに加入した。
それは苔口(←セレッソ)、馬場(←FC東京)、そして同じ県内から谷澤(←レイソル)。
あ、ちなみにけなしてるんじゃないですよ、「佳作」ってのは。
むしろ将来有望、努力次第で大化けするぞ!という意味です。

気になっているのは、なんと言っても苔口。
反町五輪チームの初陣ではスタメン候補だったよな、確か(http://blog.goo.ne.jp/yassakajp/e/88e852bc872d7fffe5ee77da3294eade)。
もともとはFwだけれど、セレッソでは俊足を買われて左ウィングをやっていた。
ジェフでは山岸の代替要員だろうか。
馬場は天才型のMFという印象だが、ムラッ気が多いような。でも、責任感を持たせれば大化け必至か?と期待しているが、当面は昨季羽生を蹴落としそうな伸びを見せていた工藤とスタメン争いかな。
そして柏の天然石・谷澤。
これまた韋駄天系・五輪候補であり、調子に乗ると面白い。水野の代わりかな。
ただ、クレバーさに欠ける印象。

ん、ガンバから青木良太も完全移籍?
水本と交換かよ?

で、彼らをスタメンにはめ込むとこんな感じだろうか?

    巻

苔口  馬場  谷澤

   工藤 下村

坂本 斉藤 結城 ジョルジェビッチ
    
    立石


サブ:レイナウド、新居、青木、米倉、馬場、中島、池田、青木(良)櫛野

無理やり巻の1トップにしてみたけど、どうだろう?
一応、センターラインには昨季からの選手が残っているから、なんとかチームっぽくはあるが・・・。
なんか、下村が忙しくなりそうだな、これ。
ついでに、平均年齢は大して変わっていないと思うが、なんか若々しくないか、これ?
単に中盤がイケイケなだけか?
DF、特にサイドが手薄な感じもするなぁ。
クゼ監督の手腕が問われるが、正直、稲本の抜擢くらいしかガンバのころの印象ないんだよね。
戦術って言ってもなぁ・・・エムボマだったしな。

あと2人くらい取るのかな、ジェフは?
クゼさん、久保はいかがですかぁ~?サブでもいいから。
久保と巻の2トップなんて、見てみたいなぁ。

スポーツ新聞の見出しはおもろい。

2007-11-20 | サッカーよろずごと
「オジェック内定!」by日刊スポーツ
「オシム監督に後継者指名権」byスポーツ報知

さ~て、どっちがほんと?

多分、どちらもほんとでどっちも嘘。
スポーツ紙の見出しなんて、「ツカミ」ですもん。
日刊スポーツのニュースなんて、情報の出所にはまったく触れていないし、いわゆる「飛ばし」なんではないの?
だって、リーグ優勝争いの渦中だぜ?クラブW杯はともかくとしても。
なんせ「おらが街のチーム」をアジア・チャンプにまで押し上げたサポーターを無視するようなやり方するかね?それを考えると、いくらなんでも二の轍は踏まないでしょ?(でも踏んじゃうのが協会かな?)

と思ってたら、レッズ側から「既に契約を済ませている」旨報道があり、オジェックのコメントはないままにこの話は収束しそうだ。
「オジェック内定!」ならば、オシム就任時と同じく、否、時節柄あの時以上にサポーターとの間にしこりを残すような人選。
でも、川淵キャプテンがつい口を滑らせたせいで、なし崩しに始まっちゃったオシム体制という例もあるし。
少なくとも協会内でいろんな名前が飛び交ってるよ~!ということなんだろう。

一方、報知のみだしにあるように、「オシム監督に後継者指名権」ならば協会の主体性のなさを露呈するようなもんだ。
一見これは美談めいてはいるものの、オシム監督が病床にあり、予断を許さない状況下であるにも関わらず、無理に責任をかぶせるようなやり方にも見えてしまう。

本音はこんなところだろう。

今後の進め方については、「1.新監督の招聘」「2.臨時代行の設置」という二つの選択肢があって、いずれの場合にもこれまでのオシム監督とそのスタッフ、そして強化委員会とが培ってきたコンセプトを生かせる人選でいきたい。
現在、そのような条件に見合う人選や各々の場合の強化の進め方、協会としてのフォローの仕方について、複数のシミュレーションをしている。
ただ、今はまだそういうことをお話しする段階ではないと考える。
サッカーを愛する皆さん全員で、オシム監督の回復を祈りましょう。

願わくば、こんなコメントを出して欲しいが。
これって青臭い?

い~っしょ、青臭くても。
代表ユニは青いのさ。