この記事の結論は、自分の知識を自慢する人を私は軽蔑するということです。それを嗤うと表現しました。
大新聞とは読売新聞のことであり、その1面に毎日出ている「編集手帳」と書いている偉い人です。偉い人を嗤うと何故か痛快です。それも人間の悪い一面なのですが。
その前に鰻の蒲焼の写真を見て、楽しみましょう。
・写真の出典は鰻の蒲焼の写真検索にある写真集です。
今日の「編集手帳」では今年のウナギの高騰ぶりを嘆いて、なかなか食べることが出来ないのが残念だということを書いています。そのように簡単に書いてしまえばたった2行で済みます。
ところが「偉い執筆者」は博識を自慢して、古今東西の故事や文学作品をやたら振り回して「鰻の蒲焼」へ無理して関連づけます。そうして下手な「オチ」をつけて終わります。
これがいつものパターンです。
私は毎日読んでは笑ったり、嗤ったりして楽しんでいます。無理な関連づけがアクロバチックで、曲芸を見ているようで面白いのです。
今日はまず最初に13世紀に在位した教皇マルティヌス4世が鰻が好物だったと自分の博識ぶりを自慢します。そしてダンテの「神曲」という叙事詩を持ちだします。それによると、教皇マルティヌス4世が死んだ後、煉獄へ送られ亡霊になり暴食の罪を償わされます。そして岩波文庫の「煉獄編第二十四曲」の文章が披露され、その意味を説明します。(日本の蒲焼と関係ありません!)。
困ったものだと思っていたら、予想通り話は急転直下土用の丑の日(7月27日)がまもなく巡ってくるという話になります。
そして土用の丑の日が近づくと、あちこちで斉藤茂吉のウナギ賛歌や大伴家持の「夏痩せに良しといふものぞ・・・」という歌が飽きもせず引用されていると言います。素直にそう言うのではなく婉曲に言うのです。
そして、ここでひねくれて・・・鰻が高騰している今年は常連さん(斉藤茂吉や大伴家持)の名歌を引く心境でもない。・・・と嘆きます。
そこでもう一度、ダンテの神曲へ戻ります。そうしたらローマ教皇は鰻をワインのような酒(ヴィルナッチャ酒)に漬けて酔わせてから、焼いてたべたそうだと教えてくれます。
「オチ」の文章は、・・・「これがまた、うまそうで癪(シャク)に障る。」と結んであります。彼のいつものパターンです。
冗談でしょう。鰻は甘い醤油ダレに何度も漬けて蒲焼にするから美味しいのです。ワインに漬けて、筒切りにして焼いたって美味しい筈はありません。泥臭くて、生臭くて食えたものではありません。嗤っちゃいました。
実はこの編集長は時々感動的な「編集手帳」を書きます。彼の名誉のために昨日の作品を褒めようと構想を練っていました。でも今朝の新聞を見てそれは止めにしました。
簡単に書きます。不運にも若くして死んでしまった数人の詩人の名と詩を紹介しています。そして次の文章で終わります。・・・(これらの詩を)「ひらくと、身近にある幸せに気づかずにいた罰当たりの身が縮むような、そんな歌集である。」
それはそれとして、あまりにも自分の知識を自慢げに書く人は一般的に尊敬できないものですね。
今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)
美味しそうな鰻の画像につい一言書きたくなりました。
先日浜松産の鰻と書いてあったので2、100円ぐらいで一匹買いまして家族3人で鰻丼にして食べましたが、お味は少し期待外れ(料理下手ですから)。食べた後で気が付いたことは琵琶湖で美味しい鰻が獲れて湖岸に美味しい鰻を食べられるお店があると云うことを・・・忘れていたのでした。
土用の丑の日には夏ばて予防に鰻に元気を貰いたいと思っています。
何時も的外れなコメントで失礼いたします。
雨が上がれば酷暑が待っております、どうぞご自愛くださいませ。
暑中お見舞い申し上げます。
コメント有り難うございます。
そうですね。琵琶湖は昔から天然ウナギが沢山捕れたと思います。美味しい蒲焼のお店が湖岸に幟をはためかせている様子が想像出来ます。
それにしても今年は高価すぎますね。
猛暑の中ですがお元気でお過ごし下さい。
敬具、後藤和弘