あれは1969年の秋でした。南ドイツのシュツットガルトにあったマックス・プランク研究所で働いていた頃のことです。
ライン河の思い出に船上のワインパーティの楽しかったことがあります。
まずライン河の風景を見ましょう。

1番目の写真はライン河中流の風景です。中世風の古い町並みの後ろの山には一面にブドウ畑が広がっています。個人経営のワイン製造も盛んなところです。水は濁りに濁り、滔々と流れ行きます。

2番目の写真はライン河から見える中世の古城です。日当たりの悪い北向きの山の斜面はブドウ畑になっていません。
列車は南ドイツと北ドイツを結ぶ鉄道です。何度か乗りましたが車窓から見るライン河も良いものです。

3番目の写真は船上パーティに使ったような小型の観光船が手前に写っている写真です。観光船が2隻写っていますが手前の小型の船にご注目ください。
1978年前後の頃でした。当時、日本とドイツの鉄鋼製錬の研究者が出席して「日独鉄鋼セミナー」を開催したことがありました。
その折にドイツ側が小型の観光船を貸し切って日独の参加者をライン下りに招待してくれたのです。
左右の古城を見上げながらワインを飲む会でした。ドイツ人がワインの味のいろいろを教えてくれました。重い味。フルーティで軽い味。ドライな味、べたべたした味。甘すぎる味。そしてモーゼルワインとラインワインやネッカーワインの違いなどを教えてくれました。酔うほどに彼らが肩をくんで唄い出したのは何とも暗い歌なのです。あとで聞くと高校の寮歌だそうです。
ワインを注ぎ回るのが民族衣装を着た娘さん達です。

4番目の写真はその民族衣装を着た娘さんの写真です。
彼女達はブドウ農家の子供たちだそうです。アルバイトにこのようにワインパーティで働いているのです。その素朴な感じが周囲の風景をともに忘れられません。
2番目と3番目と4番目の写真の出典は、「 ドイツ ・ ライン川クルーズで見える古城と風景 」、http://blogs.yahoo.co.jp/tommy_poppo/7199351.html です
ライン河にまつわる思い出はもっといろいろありますが、今日はこのくらいにしておきます。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)