毎週通う教会の山本量太郎神父様の説教にはいつも感心します。短くて感銘深い話ばかりです。この前の日曜日は神父様と幼稚園の女の子の会話でした。
子供が神父さんへ聞きます、「イエスさまは、ずうっと昔に死んでしまったのに、なぜ毎年誕生日のお祝いをするの?」
返事に困った神父さんが(イエスさまがよく聞き返したように)、「どうして、そう思ったの?」と聞き返したそうです。
女の子はおじいちゃんが大好きでした。毎年おじいちゃんの誕生日のお祝いの宴が楽しいのです。ところがある年からその楽しい宴会が突然なくなりました。おじいさんが死んでしまったからです。死んだら誕生日はお祝いしない。女の子は悲しい理解をしました。でも教会では毎年クリスマスにイエス様の誕生をお祝いします。
神父さまはこの思いもかけない質問に一瞬戸惑います。が、次の瞬間あたかも精霊がおりてきたような感じで、良い返事を思いつきました。
「それはね。イエスさまは今でも生きているからですよ。いや毎日私達の中に生まれれているから、誕生日をお祝いするのですよ」、続けて神父さんがおっしゃいました。
「この答えに女の子は納得した様子ですが、一番よく納得したのは私自身でした」
この一言で教会中が笑い出しました。
山本神父様の説教はこれだけでした。明日はそういう意味のお祝い日です。
家族が集まって夕食を召し上がるとき、このお話を思い出して頂ければ嬉しく思います。そして一人でクリスマスを迎える人々のことも思いだして下さい。
(終わり)