山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

嵐の前に山へ 曲岳  平成24年9月30日

2012年10月01日 | 山梨百名山
 夕方から関東地方は台風の直撃を受け、大荒れの天候となる模様だ。しかし、朝のこの青空は何なのだろう。まだ風も穏やかで嵐の気配などほとんど感じられない。午後3時までに下山できそうな山へ、ということで、八丁峠の短絡ルートを使って曲岳に行ってみることにした。

 車を観音峠に向けて走らせるが、もう少しで観音峠というところで、大明神林道を過ぎたところで林道補修工事のために通行止めになっていた。どうやら崩落があったらしい。ここから歩いて曲岳の西側斜面を登ることも考えたが、車道歩きは疲れて面倒なので、1時間ほど余計に時間がかかるが、ここは平見城黒富士農園からの正規ルートを登ることにした。

    黒富士農園から見る茅ヶ岳山塊。まだ青空が広がる。


    曲岳・八丁峠方面に向かう。

 9時50分に黒富士農園の駐車場を出発し、案内板に従って曲岳・八丁峠方面に進む。この道は歩く人も多く、明瞭で歩きやすい道だが、峠までは意外と時間がかかる。途中の林の中には(フイリ)ヒナスミレと思わしき葉が群生しており、花の咲く春が楽しみだ。峠近くのカエデと思わしき木は紅葉する前に既に葉が半分以上落ちてしまっていた。今年の秋の紅葉はどうなるのだろうか?1時間50分かかって峠に到着した。

    この白い筋が入った葉っぱはフイリヒナスミレではないだろうか。たくさん群生している。


    峠のすぐ下の草地付近。落ち葉はたくさんだが色付いておらず、紅葉する前に葉が落ちてしまっている。


    峠に到着。短絡ルートを使うとここまで1時間とかからずに到着できる。

 峠から先は気持ちの良い樹林帯の尾根歩きとなる。あちらこちらにキノコが生えており、知識が無いので採取はできないが、おいしそうに見えるキノコも生えていた。コブを3つほど越え、さらに下山で使えそうな尾根をチェックしながら曲岳基部にたどり着く。最後の登りは見上げるような急登だが、木の根っこがうまくステップになっていてあまり危険は感じない。

    気持ちの良い尾根道を進む。向こうに平べったい山が見えるが曲岳はあれのさらに向こう。


    登山道をちょっと外れて下りられそうな尾根をチェック。その途中の草地から見上げる曲岳。


    山頂直下は見上げるような急登り。木の根がうまくステップになっている。


    曲岳山頂。
 12時30分、黒富士農園から3時間ほどで曲岳山頂に到着した。眼下に黒富士農園とその向こうに太刀岡山がひょっこりひょうたん島(知らない人のほうが多いかもしれませんが・・・)のように聳えている。天気が良ければその向こうに富士山が見えるのだが、さすがに台風が接近しているので富士山は見えない。空もしだいに黒い雲が蔽い始め、風も強まって来た。昼食をとって早々に下山する。

    ここの標柱は中央で分割して運んだらしく、金具のところで接合されている。


    黒富士と鬼頬山


    太刀岡山と黒富士農園。カラマツが少し色付いてきている。


    うまそうに見えるキノコ


    これは食べたら腹を壊しそうに見えるが・・・


    これもうまそうに見えるキノコだが・・・


    ブナハリタケだろうか?日向八丁尾根を歩いた時のリーダー小池師匠が採って来て食べたのがこれだと思う。

 空模様を気にしつつも、それほど急ぐわけでもなく下山、途中の道脇には山栗がたくさん落ちており、これを拾いながら下山する。歩きながらでもどんぶりにあふれるくらいの栗を拾うことができた。雨がパラパラと降り出した午後2時20分、駐車場に到着。着替えて車に乗り込んだ直後から本降りの雨が降り出した。

    下山した時には空はもう真っ黒な雲が覆い尽くす。すぐに本降りの雨が降り出した。

 その後雨は降り続き、風も強くなった。夜の10時ごろまで雨が降ったが、台風は足早に通り過ぎて行き、翌朝には三つ峠ライブカメラで綺麗な富士山が姿を現した。強風で山の木々の葉もだいぶダメージを受けたことだろう。綺麗な紅葉になってくれることを期待する。
コメント (2)
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御坂山塊の紅葉はいかに? 釈迦ヶ岳  平成24年9月27日

2012年10月01日 | 山梨百名山
 もう9月も終わりだというのにまだ暑い日が続いている。しかし、何故か我が家の庭に植えてあるドウダンツツジは紅葉が始まった。甲府市内から見上げる周辺の山々はまだ色付いているようには見えないが、実際はどうなのだろうか?御坂山塊の紅葉状況を見るために、登り慣れている釈迦ヶ岳を訪れる。

 釈迦ヶ岳は簡単に登れる割には眺望に恵まれた良い山である(と思っている)。いくつかコースがあるが、最も簡単なのは東側の日向坂(どんべい)峠、ないしはスズランの森駐車場から登るコースだろう。明瞭な尾根道を進めば最後のところだけロープのつけられた急登になっているだけだ。今回登る西側からのコースはロープ場が2ケ所あり、アルペン気分が若干味わえるコースだ。登山を楽しむなら裏側(北側)の檜峰神社からのコースが面白い。やや荒れたコースではあるがロープが張られていて迷うことは無い。神座山、大栃山を周回して戻ることも可能である。

    林道終点の釈迦ヶ岳登山口。このあたりはまだほとんど紅葉が始まっていない。

 台風が接近しており、明日の夕方には大荒れの天気になりそうだが、この日は朝から青空が広がり、三つ峠ライブカメラで綺麗な富士山が見えていた。12時過ぎに釈迦ヶ岳登山口に到着し、道路脇に車を止め、12時20分出発。最初はセメントの林道を30分ほど歩き、林道終点に到着する。紅葉はまだほとんど始まっていなかった。尾根に登り着き、さらにロープ場を2ケ所越えて登って行くと、少しだけドウダンツツジとミツバツツジの紅葉が始まっていた。しかし、ナラ、クヌギなどは全く色付いていない。

    ロープ場。昇りでは使う必要無いが、下りや岩が濡れている時は使ったほうが無難。


    上部の色付き始めたドウダンツツジと富士山。


    山頂付近。ミツバツツジが少し紅葉している。


    釈迦ヶ岳山頂の夫婦地蔵と富士山。

 14時5分、山頂に到着する。山頂の夫婦地蔵はエプロンが新しいものに衣装替えしていた。台風接近のためか、雲が広がりつつあるものの空気が澄んで午後になっても富士山が姿を見せていた。山頂もツツジの紅葉が始まったばかり、本格的な紅葉は2~3週間先になりそうだ。

    夫婦地蔵はエプロンが新しいものに変わっていた。


    黒岳稜線はまだ全く色付いていない。今回は手前に見えるダイレクト尾根を下る。

 昼食をとって14時40分、下山を始める。来た道を戻るのは容易いが、春に来た時、中腹で出会った猟師さんが、ダイレクトに釈迦ヶ岳山頂に登り着く尾根も若干時間はかかるが登れると言っていたのを思い出す。また、某アウトドア店の店員さんが、釈迦ヶ岳山頂で休んでいたら籔の中から人が現れて、熊が出たかと思ったという話も聞いたことがある。おそらく道は無いであろうがこの尾根を歩くことはできるのだろう。意を決して、籔の中に突入する。

    岩と低木の籔尾根を進む。


    下に見える小コブをめがけて進んだつもりだったが・・・


    歩きやすそうな林の中を選んで下りる。


    岩の露出した美しい斜面が途中にあった。

 いきなり岩と低木の籔尾根、もちろん道は無く、尾根を外さないように(といっても両脇急斜面でそこしか歩けない)真直ぐ下りる。少し行くとさらに傾斜がきつくなり、左側の林の中を歩きやすいところを探して歩く。右手に見える尾根から離れないように右向きを意識しながら歩いて行くと、イメージでは途中で尾根の傾斜が緩くなるはずだったのだがどこまで行っても急斜面だ。木の切れ間から振り返ってみると、越えるはずだった小コブがちょうど斜面の左側に見えていた。どうやら尾根を外して下りてしまったようだ。そのまま下りて行くとペットボトルの突き刺さった小木があり、まだ新しいことから、おそらくはキノコ採りの人の仕業だろう。さらに下りて行くとその先に登りで使った林道が見えてきて、あっさりと林道に抜け出た。15時25分、予定したよりもかなり上部の林道に抜け出る。あとは林道を歩いて15時40分、無事下山。

    小木に刺されたペットボトル。まだ新しい。


    林道の上部に抜け出る。

 暑い夏が続いた今年の紅葉はだいぶ遅れそうだ。今週の新聞に北海道大雪山のウラシマツツジ紅葉が見ごろになってきたとの記事を見たばかりだ。良い色に染まってくれることを願いたい。


    今回歩いたと思われるルート(右回りに歩く)
コメント (1)
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