此れを聴くと多くのファンがジャズメッセンジャーズに対して抱いているであろうイメージが一新されるのではないか。澄んだ青空を見上げたような、心が洗われる演奏だ。少々軟派なジャケットも内容とマッチしていてリード・マイルスの傑作の一つと思う。何と言っても冒頭の表題曲の美しさ・・・・。イントロのアレンジからテーマ、リーのソロへつながる流れの自然な感じはこれ以上無い出来でウエインの抑制が効いたテナー、ボビーの丁寧なタッチのピアノ、ブレイキーの抑えたバッキング、皆完璧でこれ以上の『like someone in love』は存在しないとすら感じる。この雰囲気はアルバム全般に続き仕上げられていて録音からリリース迄6年近くあるのは傑作過ぎて時代とズレがあった所以か。
歴史を築き上げて来たミュージシャンの才能の凄さと守備範囲の広さ(彼らは演ろうと思えば何でも出来るのだ)を改めて思い知らされる一枚。
◆MUSIC DATA
1.Like Someone in Love (Burke, Van Heusen) 8:04
2.Johnny's Blue (Morgan) 9:12
3.Noise in the Attic (Shorter) 7:54
4.Sleeping Dancer Sleep On (Shorter) 8:06
5.Sleeping Dancer Sleep On [Alternate Take] 8:05 Bonus track on CD
6.Giantis (Shorter) 5:35
◆PERSONEL
Art Blakey (Ds)
Lee Morgan (Tp,Flh)
Wayne Shorter (Ts)
Bobby Timmons (P)
Jymie Merritt (B)
◆RECORDED
1960.8.7(3.4.5) 8.14(1.2.6)
◆RECORDING ENGINNER
RUDY VAN GELDER
◆LABEL
BLUE NOTE
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