祥泉暦

日常の出来事の記録

「文字に美はありや」伊集院静著

2021-02-22 22:32:00 | 書籍
たまたま本屋さんで見つけた本。
タイトルにも惹かれたが、
日経新聞に連載中の「ミチクサ先生」が面白く
伊集院静著にも惹かれた。

字は性格を表すと言われるが、
文人の字は本当に味がある。
織田信長や豊臣秀吉、徳川家康の戦国武将の字、
芭蕉や一休世阿弥の字、
最後は立川談志やビートたけしの字まで登場しました。

著者の博識滲む解説には驚き、
忌憚のない著者の感じ方などもうなずける。

いわゆる習字の世界の字からすると
どうなのかと思う字もあるけれど、
その人の個性が溢れる字は羨ましい。

長く書をやっている身としては、
頑なにこう書くべき字を追ってきて、
自分の書きたい字はどんな字なんだろうとさえ
思えてきた。笑

書道趣味の親友とよく話すのだけれども
ボールペンや鉛筆で走り書きでも
美しいとうっとりする字をかける人が
すごく羨ましいと。。。

王羲之や褚遂良の臨書に何十年も接していると
そういう観点からしか
字を鑑賞できなくなっている。

絵をみるように字を鑑賞することを
忘れていたようです😓