塔のへつりは、駐車場も見事な黄葉でした。
この後、大内宿でおそばをいただく予定で駐車場を後にしたのですが、大内宿への道は混雑している様子なので今回はパス、若松方面へと車を走らせました。
途中国道の右手に、茅葺屋根の小さな建物が見え、振り返ると改札が見えました。駅のようです。
夫に話すと、会津鉄道線の湯野上温泉駅だと言うのです。
私たちのドライブは本当にいつも無計画で行き当たりバッタリ、茅葺屋根の駅舎なんて知らなかった私は、強引にUターンして寄り道してもらうことに。。。
これが湯野上温泉駅の全容です。小さな茅葺屋根の駅、日本昔話に出てくるような佇まいです。
待合室の一角にはこんな囲炉裏があって、なんだか嬉しくなっちゃいます。
お湯が入ったポットも用意してもあり、皆さんお茶をいただきながら寛いでいました。
時刻表を見ると、電車は1時間に1本の割合ですが、こんな待合室なら電車を待つ時間も楽しそうですね。
待合室の半分は、地域の名産品や民芸品がたくさん並んだお土産屋さん。ちょうど観光バスが来ていたので、小さな待合室は大賑わいでした。
駅前の通りには、大川(阿賀川)が流れていて(上流に塔のへつりがあります)、ここにも奇岩がありました。
夫婦岩、まるで彫刻をしたオブジェのような岩です。
会津線には、沿線の景色を楽しめるお座敷トロッコ電車が走っています。事前に時刻を調べておけば短い区間でも乗れたのにと、ちょっと残念でした。
さて、お昼ご飯(時間はとうに過ぎていましたが)を求めて、再び若松方面へと走りました。
最初はお蕎麦をと思っていたのですが、最近会津に来ると田楽づいている私たち。今回も♪
昔、転勤していった友人から聞いて知ってはいたのですが、お店の風貌から何となく入るのを躊躇していた「お秀茶屋」
創業が延宝年間(1673~80年)というのですから300年以上の歴史があるお店なのですね。
白虎隊の隊士や土方歳三らも食べたという名物田楽です。
今のご主人は16代目。
田楽は昔、武士が持っていた食料を串に刺し焼いて食べたのが始まりの野戦料理だそうです。
農作業に出るときも、味噌と食料を持参して田んぼや畑で焼いて食べるようになり、“田んぼでの楽しみ”になったところから「田楽」の名前が付いたそうです。
年季の入った囲炉裏で焼く田楽。
お腹ぺこぺこの私たち、お味噌の香ばしい匂いに涎が出そうです(笑)
お餅、厚揚げ、里芋、身欠鰊を自家製お味噌で。お餅が柔らかいです~。
美味しくて「もう一皿お願いしま~す♪」
画家の山下清氏もお秀茶屋の味が気に入りで度々訪れていたそうですが、誰でも知っているあの方も何度か会津を訪れて、こちらお秀茶屋にもいらしたそうですョ。
注文した末広は、とってもレトロなお銚子に入って・・・(^_^;)
立冬も過ぎ、暦では冬。
霜注意報もちらほらと出るようになりました。
どなた様も、お風邪など召しませんように。
ozさん作