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京都・環境ウォッチ

いま京都で起こっている環境問題、自然環境の変化などにかかわって、皆さんと一緒に考えていきたいと思っています。

菅首相、一つぐらい、いい事しなさい! 諫早開門を!

2010年12月07日 | 環境
昨日、福岡高裁は
長崎県の諫早湾干拓事業による「潮受け堤防閉め切り」で有明海の漁場の環境が悪化、
漁民は「漁業被害」を受け「漁業行使権の侵害状態は違法」と認定、
あらためて「堤防の南北排水門を、5年間常時開放」を命じる判決を出した。
今朝の各紙も、「諫早2審も開門命令」
梅原猛氏が講演した、諫早の集会のことを思い出します。

菅さん、
一つぐらい、いい事しな!
きっぱりと「開門」を指示して下さい。

判決骨子(諫早干潟緊急救済東京事務所ツィートから)

1、被控訴人1審原告ら全員及び控訴人1審原告らのうち9名は,諌早湾湾口部及びその近傍部における魚類についての漁業行使権を有している。
2、本件潮受堤防の締切りと前項記載の1審原告らの漁業被害との間の因果関係が認められるので,同人らは,本件潮受堤防の締切りによりその漁業行使権を侵害されている。
3、本件潮受堤防の防災機能は限定的なものであり,現時点において,本件干拓地における営農にとって本件潮受堤防の締切りが必要不可欠であるといえないこと。本件各排水門を常時開放しても,防災上やむを得ない場合にこれを閉じることによって,その防災機能を相当程度確保することができることなどを総合考慮すると,本件潮受堤防の締切りによる漁業行使権の侵害状態は違法である。
4、本件各排水門の常時開放請求は,防災上やむを得ない場合を除き常時開放する限度で認めることができる。ただし,代替工事に要する期間や将来の事実関係の変動可能性等を考慮すると,判決確定の日から3年間は本件各排水門の開放を猶予し,5年間の期限付きで請求を認めるのが相当である。


「京都水族館(仮称)の展示活動等」の検討に関わる申入れ

2010年11月17日 | 環境

本日、”梅小路公園に水族館はいらない”市民ネットは
以下の文書を、「京都水族館」を建設中の
オリックス不動産株式会社に郵送しました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
オリックス不動産株式会社                    
代表取締役 山谷佳之様
2010年11月17日
「京都水族館(仮称)の展示活動等」の検討に関わる申入れ
専門家委員会の公開と、水族館建設工事の一旦中止を求めます。

“梅小路公園に水族館はいらない“市民ネットワーク
(連絡先:市民共同法律事務所 中島 晃)
下京・梅小路パークプロジェクト
 
貴社は本年9月29日、「京都水族館(仮称)の展示活動等に関する専門家委員会」を設立、同委員会は活動を進めています。
 私たちは、昨年12月11日に「“梅小路公園に水族館はいらない”市民ネットワーク」を結成し、梅小路公園での水族館建設問題を市民とともに考えてきました。今回、「京都水族館(仮称)の展示内容等に関する専門家委員会」の活動について、以下の点を申し入れます。

1、「京都水族館(仮称)の展示内容等に関する専門家委員会」を公開して下さい。
 
上記委員会は、現状では「非公開」とされており、その理由は、専門家委員会や作業部会が「第一
線の研究者により展示記述や飼育技術等の詳細な検討が行われるため、知的財産保護の見地から」と
のことです。
「京都水族館」建設問題は、当初から市民の多数の反対を押し切る形で進められており、現状でも
“京都でなぜ水族館が必要か?”“市民の財産、梅小路公園をつぶして、なぜオリックス不動産株式
会社の水族館建設?”の疑問は、決して解けていません。
こうした中で、上記「専門家委員会」での議論のあり様とその内容は、市民が大きく注目するところです。貴社が、事業に対する市民の理解を得ようとするなら、委員会の議論は公開が当然です。もしこうした議論が、引き続き市民に隠れた所で行われるなら、京都市民の不信を増幅させ、市民の理解を得ることなど決して出来ないでしょう。今回の「専門委員会」のあり方の、極めて基本的な点として、委員会と議論の公開を求めるものです。

2、専門家委員会の議論は、「展示内容等」の表現にふさわしく、狭義の展示内容にとどまらない「京都水族館のあり方」全体について、自由な議論が展開できるようにして下さい。また、議論の大前提として「水族館建設工事」は一旦中止して下さい。

京都水族館については、梅小路公園における水族館建設そのものに疑問を投げかける強い意見が出されています。梅小路公園には水族館などの巨大施設の建設など行わず、“原っぱのままがいい”という住民の声です。このことに関わって、周辺の交通渋滞問題をはじめとした周辺地域の環境悪化や公園内の自然への影響、施設建設による温室効果ガスのいっそうの排出や地下の埋蔵文化財破壊についての危惧が指摘されています。また広域避難場所のあり方についての強い心配の声が出されています。
「イルカの展示」については、これが水族館で行われること自体に特別の注目が集まっており、さらに「京都」での展示という点でもさらに注目を集めています。この関心は国内にとどまらず、国際的なものです。京都市と京都大学との“連携”という点でも、その注目度は広がっています。
今回の問題は、“京都になぜ水族館?”という疑問はもちろんのことですが、「展示」のあり方一つとってみても、非常な重みを持つ問題となっており、貴社のCSR-企業の社会的責任が問われる問題となっています。その点で、貴社の事業が「環境に関しての一層の責任を担うためのイニシアティブをとる」立場と一致するものか、積極的検討が求められています。そうした意味で、専門家委員会での議論は、当然「展示活動」に狭めたものであってはならず、「等」を付けたにふさわしいものにすべきです。
「イルカの展示」に関しては、貴社が要請し、専門家委員会委員長の任につかれた幸島司郎・京都大学野生動物センター教授から、「設計変更・見直し」と「プール変更のため、一旦、工事は止める」ことを求める強い意見が出されています(9月9日「京都・梅小路公園に水族館?-生物多様性から考える」)。
貴社は、「京都水族館(仮称)の展示活動等」に関して、わざわざ専門家に検討を要請、「専門家委員会」を設置する一方で引き続き「水族館建設」工事を続けています。「進行する工事」と「専門家委員会での検討」は両立するものではありません。これは、検討を要請した専門家の皆さんにも失礼に当たることです。幸島委員長も求めている「工事の一旦停止」は極めて当然で、工事を続行したままの「専門家委員会での検討」では、貴社の「常識」が問われます。早急に、水族館建設工事の中止を求めるものです。

以上

NGOが見た「生物多様性」問題

2010年10月07日 | 環境
ねっとわーく京都の10月号の載せてもらったものです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
NGOが見た「生物多様性」問題
北山の自然と文化をまもる会代表幹事 榊原義道

10月18日から名古屋で生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)が始まる。私たちはこれまで、「丹波広域基幹林道」や八瀬のキマダラルリツバメ生息地の消失問題(老人福祉施設建設による)などで、「生物多様性」の現場での扱いを見てきた。いま取り組んでいる「ナラ枯れ」も、同様の問題だ。こうした活動の中で、見て感じてきた「生物多様性」問題について考えてみたい。

「丹波広域基幹林道」-当初、生物多様性には目もくれなかった京都府
 
「丹波広域基幹林道」の問題とは、京都市左京区から京丹波町下山まで、延長64キロにわたって北山の尾根を貫く大型林道の建設問題だ。私たち、北山の自然と文化をまもる会などが建設に異議を唱え大きな問題になった。運動は、97年、京都府の「二度目のルート変更」と「府下で初めての『自然環境保全地域(特別地区・普通地区)』の設置、京都市左京区広河原側のホンシャクナゲ巨木群への林道直撃ルートの回避」などで一応の収まりを見せた。
この建設に対し、府は「林業振興と環境保全を両立させる」を建前に掲げたが、出発点での環境団体への「環境影響評価書」公表を拒否し、「環境保全」の声を敵視した。私たちは、運動の出発点から現地調査を積み重ね、「北山の峠が危ない」「北山の峠と自然が危ない」などの冊子を発行、その後見つかった「ホンシャクナゲや芦生杉などの巨木群」を守れ!と訴えたが、この過程で、「生物多様性の保全」に密接に係わる、丹波広域基幹林道「事前環境調査報告書」改ざん事件が起こった。

林道路線上に、ヒサマツミドリシジミの生息地がある

府が行った事前調査報告書の正式名称は、「丹波広域基幹林道深見大布施線全体計画調査報告書」。「反対する団体には見せられない」という対応に、私たちは「情報公開請求」を積み重ね、やっと公開(一部は非公開)が決まったが、そこで上記の事件が起こった。報告書では、府が「貴重昆虫」とする「ヒサマツミドリシジミ(蝶)」の生息地が図面から消されていた。
ヒサマツミドリシジミは、なかなか有名な蝶で、1970年、その生態が解明されるまでは「謎の蝶」「日本産最稀種」などと呼ばれていた。食樹(幼虫が食べる)がウラジロガシと判明し、産地も見つかるようになったが、当時の「京都府の貴重昆虫」に選ばれている。
この生息地が、実は、私たちが問題にする「丹波広域基幹林道」の計画路線上にあった。これは、運動をきっかけに知り合った私たちの仲間、主原憲司氏の情報がもとになっている。主原氏は、この蝶の研究家で、地元京北町などでの長年の調査を通じて、この蝶の生息地を正確に把握しており、初めて電話した時、路線上のヒサマツミドリシジミの生息地を指摘し、「林道がこのまま建設されれば、ヒサマツの生息地は破壊される」と訴えた。

「調査報告書改ざん事件」-貴重昆虫ヒサマツミドリシジミが図面から消えた!

しぶしぶ出されてきた「調査報告書」には、「ヒサマツミドリシジミの生息域」が無かった。同じ場所に、かわりに記されていたのは、「ヒラサナエ」というトンボだった。私たちは、「これは同じ『ヒ』で始まるヒサマツミドリシジミの書き違いではないか」とただしたが、「いや、書き間違いではない」と言う。
京都府衛生部公害対策室は、昭和62年3月、京都の貴重な植物群落や昆虫類、鳥類の群生・生息地を示した「京都府動植物分布図(その1)」を発行している。そこには、ヒサマツミドリシジミを含めた6種の「貴重種」と3種の「重要種」(いずれも昆虫)の生息地が明示されている。この分布図で、実は、林道路線上のエリアで、ヒサマツミドリシジミの生息地がはっきりと図示されていたのだ。
私たちは、府が“元にした資料”は、これでないかと尋ねたが、府は「違う」と言う。ちなみに付近の他の生息地では、林道計画に直接影響がない「佐々里峠付近」だけ事前報告書にも生息域が書きこまれていた。
 私たちは「書き違え」でなければ、「『調査報告書』は明らかに改ざん」と指摘したが、府から反論はなく、「府の資料に基づいて作成された。しかし、今、それは見つからない」と言い続けた。
いまから考えれば、裁判に訴えれば白黒ついた事件だったろうが、そうはならず、結果、京都府は、「貴重昆虫」を図面上から消去しただけでなく、実際の生息地も消滅させた。

希少種には“希少となる理由”がある

 私たちが、この蝶から学んだことは、ある生物が“希少になるには、その訳がある”ということだ。主原氏は、ウラジロガシの花芽を食べるヒサマツミドリシジミが、その孵化のタイミングを失した時、彼らは生きていけなくなると指摘していた。
北山の春の訪れは、年によって異なり、花芽が開く時期も変わる。ヒサマツミドリシジミの幼虫たちが生きていくためには、花芽が開く時期と幼虫の孵化のタイミングが一致することが必要だ。花芽より早く孵化すれば食べる餌はなく、遅すぎても食べられない。
時期が多少ずれても、山の斜面のあちこちにある一定の年齢を重ねたウラジロガシがあれば、春の訪れが変動しても、麓か、中腹か、尾根付近か、どこかでヒサマツミドリシジミの幼虫たちは生き残ることが出来る。ウラジロガシは毎年、花芽をつけないので、条件はさらに厳しくなる。北山に、このウラジロガシの大樹が少なくなってしまったこと、麓にも中腹にも尾根近くにもあったのが失われ、彼らの命の糸をより細くしてしまったことが、“希少”のゆえんとなっている。ヒサマツミドリシジミの現状は、それ自身が北山の自然環境の多様さとその消失の度合いを物語っている。
当時の担当者は、林道工事が終わった後、「申し訳ない」「ヒサマツミドリシジミの食樹になるウラジロガシを林道沿いに植樹します」と言ってきたが、これで簡単に復活する程、自然は安直ではない。

「知事選メール事件」を考える

 今年6月、知事選挙に際し、当時の知事室長が山田啓二候補(前・現知事)の街頭演説への参加を府管理職にメールなどで促していたという事件が発覚した。当時、大きく報道もされたが、驚いたのは、この事件の当事者が、私たちが「丹波広域基幹林道建設」問題で長くやり取りした、府の実質的責任者A氏だったことだ。小論は、この詳細を論じるものではないが、「事件」を見ながら「生物多様性の保全」と行政のあり方について考えた。
 「丹波広域基幹林道」について、A氏は、問題が大きくなる中、私たちから見れば、その「対策」を中心的仕事に派遣されてきたように見えた。「もう、なんでもあり(の対応を任されている)ですから」と私たちに話しかけ、とにかく積極的に動いてきた。
この問題は、最終的には、一度目のルート変更で破壊の危機に陥ったホンシャクナゲの巨木群、その保全を私たちが強く求め、府は異例の林務課あげての再調査(全木調査)を実施、やっと現地の植生の貴重さについて、府も「会」と認識が一致、収まりがつくことになったが、A氏は京都府側でこの陣頭指揮を執った。ルート変更の度合いなどには不満が残ったが、それでも府の対応は「事実を把握」しての措置だった。
ただそれは、府の環境行政の転換を意味するものなどでななく、5年にわたる運動と世論の高まりの中で、府側がそうせざるを得なくなったものだった。異論に耳を傾け、情報も公開し、異なる立場も尊重しつつ同じテーブルで議論するという対応に、追い詰められた中でしか目がいかないようでは困るのだ。これでは、ご都合主義となる。
 「生物多様性の保全」という点で見た場合、丹波広域基幹林道建設をめぐる府の失敗は、明らかに“開発最優先”が生み出したものだった。これに、生物の多様性をまもる立場からの「異論」が、行政内部ではあっただろうか?環境部局はどうだったか?今、同様な問題が起こったら、京都府政は、いくつかの部局は、公然と「異論」を表明できるように、変化したのだろうか?

生物多様性の保全のため、“人物多様性”が必要
 
「知事選メール事件」は、発覚後、調査委員会が作られ、関係職員へのヒアリングなどが行われた。委員会は3回開かれ、7月26日には「最終報告」が承認されている。そこでは、事実関係の調査、それへの見解と今後の課題、再発防止策などが述べられており、事件発覚後、約1ヶ月半での“迅速な対応“だった。しかし、これでよかったか?肝心な議論が抜け落ちていないか?
報告書には、A氏がメールを送信した動機が書かれている。
「現職候補者の再選を確信していたので、候補者が訴える施策を迅速かつスムーズに具体化するために・・・せび、多くの府職員が選挙期間中の街頭演説において候補者の目指す施策の考え方や詳細を直接聞いておいてもらうことが重要だった」
これって、何だろう?
府民の意見は多様で、選挙の過程は、ある意味、様々な政策や考えが浮かびあがり、それがある面ではカオスのまま、またある点では昇華もしながら、投票日に当選者としては決着する。個人としての政治活動は認められて当然だが、行政としてその過程は、むしろ「多様性」を認識する過程ではないか。府の行政トップが、“どうせ勝つ”と、ある候補の施策を、有権者の審判も降りていないのに、迅速かつスムーズな具体化を目指し、多くの職員に聞くように指示する、これが、時代の“行政の文化”なのだろうか?その姿は、「運営目標」を定め、その「進捗状況」と「達成状況」を数値で求める府政のあり様と重なって見えてくる。
これが、「多様性」や「異論」を包含する行政と両立するだろうか。京都新聞は、「府庁の体質にメス必要」の記事で、「山田知事は・・・周囲が『イエスマン』化するような人事を行ってこなかったか」「府庁のなれ合い体質にメスを」と書いたが、「多様性」とは、そもそも“面倒”なことである。しかし、“人物多様性”が豊かに保障される中で突き出される「異論」は、発展・成長にとって無くてはならない重要な構成部分となのだ。これが生かされてこそ、自然や社会のスムーズな成長や保全が促進される。これは「生物多様性」の問題だけでなく、私たちの社会にとっても重要課題だ。

                                        

京都水族館問題ーオリックスが「専門家委員会」を設置。これでいいの?

2010年09月30日 | 環境
オリックス不動産が「京都水族館」問題で、
29日「京都水族館の展示内容に関する専門家委員会」設置したそう(京都新聞も報道)
昨日、すでに「準備会・第一回委員会」はやったそうです。
委員長は、幸島司郎・京都大学野生動物センター教授
先日のシンポジウムで、幸島氏は、そんな雰囲気の発言をされていました。
この「専門家委員会」
”まとも”にする大前提は、”等”がついていますが
「展示活動等に関する」専門委員会に限定せず
京都水族館の「存在」の是非も含めて、
あり方全般を出発点に戻って検討することです。

シンポジウムで幸島さんは、
(設置の)最低限の条件は、「設計変更・見直し」
「地ならしはOKだが、プールを変更するため、一旦、工事は止める」
「オープンに市民の意見を取り入れて」行うことが必要と述べておられました。
オープンに市民の意見を取り入れて行う点では、
”そのものの是非”を問う人がどうしても必要です。

「京都水族館」問題は、
 そもそも京都市民の中で
「建設そものもの是非」が問われているものです。
幸島さんは、
「いらないと言えれば簡単だが、自分の立場からは(そう簡単に言えない)」という趣旨の発言をされていました。(自分の”立場”からは、「そう簡単に言えない」と思いこまれているだけで、ほんとは、”そう”言われたほうがいいと思いますが)
なので、こうした「立場」の人たちばかりの集まりでは
結局、「京都の公園のあり方」や「環境教育のあり方」等という
原点の問題について、しっかりと深い検討がされるはずがなく
やっぱり”隠れ蓑”になってしまいます。
いま求められる検討は、
”狭い専門家”としてのそれだけでなく、
本来の自然公園のあり方、京都・梅小路での公園のあり方
それです。
環境アセスでも、本来は、
その計画の中止も含めて検討されるべきです。
もう工事が始まってしまったからというのは言い訳になりません。
なぜなら、京都市が設置した検討委員会は、
「設計図面もない段階」で開かれているから。

今回「専門家」の皆さんは、自ら”狭く”せず
踏み込んで、”オリックスの期待”を超えた議論を行ってほしいと思います。
なにか、全くの仮想空間で
「どうせ作るなら、こんな水族館がいい」などという議論は決して行うべきでありません。
中村桂子さんも、幸島さんも言われましたが、
この「専門家委員会」も市民監視のもとにあります。
そんなに甘い仕事ではないはずです。
なので、覚悟してのぞんでいただきたいと思います。
できれば、「委員会」で自らが行った発言は公表していただきたい。
それは可能でしょう。

オリックスは「工事のいったん停止」をするかもしれませんが、
それだけでは全くダメで、
まともな検討を行うためには、
「会議の公開」「現地でこれを問題にしている市民の参加」がどうしても必要です。
京都市の発表を見ると
「専門家委員会や作業部会そのものは、第一線の研究者により展示記述や飼育技術等の詳細な検討が行われるため、知的財産保護の見地から非公開とされています。(別途、答申概要の公表が予定されています。)」とのこと
しかし、上記のように、これではダメです。

いま、世界的な署名が始まっていますが、
”京都でイルカが芸をする水族館”建設というのは、
「京都でイルカを飼う」という点、「環境首都をめざす京都」という点、
京都市と京都大学が動物園などのあり方で協定を結んでいる京都大学のお膝元での建設という点でも、
そして、世界からお金持ち観光客を大量に誘致しようという
”観光立国(府)ー京都”のあり方という点でも、さらに大きな注目を集めざるをえません。
だから、”水族館のハードル”は必然的に「非常に高いもの」にならざるをえません。
それをしても、誰も文句は言いませんから、
ムチャクチャ頑張っていただく分野ですね。

なお、公表されていいる専門家委員は、以下の方たちです。(アイウエオ順)

【京都水族館(仮称)の展示活動等に関する専門家委員会」メンバー
伊谷原一(京都大学野生動物研究センター教授(センター長)
亀崎直樹(NPO法人日本ウミガメ協議会会長)
幸島司郎(京都大学野生動物研究センター教授)
中井克樹(滋賀県立琵琶湖博物館主任学芸員)
保賀昭雄(研究調査用特殊機器HOGA代表)
森阪匡通(東京大学大気海洋研究所特任研究員)
森本幸裕(京都大学大学院地球環境学堂・地球親和技術学廊教授)
(元京都水族館(仮称)整備構想検討委員会委員長)
依田憲(名古屋大学大学院環境学研究科専任准教授)



Stop the Kyoto Aquarium!

2010年09月29日 | 環境
From my friend
.....................

Stop the Kyoto Aquarium!

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overview petition Target: Kyoto City Mayor Kadokawa Daisaku
Sponsored by: Kyoto Citizens Against the Aquarium
The city government of Kyoto has given the go-ahead to plans for a mammoth aquarium to be built on Umekoji public park. This will be operated by a private company Orix Corporation. Despite strong public protest, construction of the aquarium began on July 15th and is due to finish early next year.

We object to this aquarium for the following reasons:

The loss of public green space. City parks are essential for people's physical and mental well-being. Umekoji Park is very popular with the local public for sports and recreation.


It is not suitable for Kyoto's local economy: Kyoto is an inland city with no maritime associations. It makes more sense to support those businesses that work with Kyoto's obvious strengths: history, tradition, and crafts.


The plan is environmentally unsound and sends children the wrong message. The aquarium will release 5,400 tons of carbon dioxide into the atmosphere each year. A variety of marine wildlife will be captured and confined in a highly artificial environment. Dolphins will be kept for entertainment purposes. The stress these creatures endure will undoubtedly shorten their life spans significantly.


The decision was made behind closed doors between the city administration and private business. This is public land but public opinion has been ignored.

If you agree that this plan is misguided, please sign our petition for an end to the construction and a public referendum on Umekoji's future! lessThe city government of Kyoto has given the go-ahead to plans for a mammoth aquarium to be built on Umekoji public park. This will be operated by a private company Orix Corporation. Despite strong public protest, construction of the aquarium began on July 15th and is due to finish early next year.

We object to this aquarium for the following reasons:


The loss of public green space. City parks are essential for people's physical and mental well-being. Umekoji Park is very popular with the local public for sports and recreation.


It is not suitable for Kyoto's local economy: Kyoto is an inland city with no maritime associations. It makes more sense to support those businesses that work with Kyoto's obvious strengths: history, tradition, and crafts.


The plan is environmentally unsound and sends children the wrong message. The aquarium will release 5,400 tons of carbon dioxide into the atmosphere each year. A variety of marine wildlife will be captured and confined in a highly artifici... more

Dear Mayor Kadokawa,

We the undersigned are writing to express our opposition to the aquarium being built on Umekoji Park. We understand that your intention in approving this plan was to attract more visitors to Kyoto, revitalize the local economy and to educate young people about marine ecology. However, we feel that this decision was misguided.

First, we are dismayed at the loss of rare public green space. Umekoji Park is much used by the local community for sports and recreation. We believe such green spaces are essential for people's mental and physical well being. They are also the lungs of a city, cleaning the air, and regulating the temperature. Also they provide children with a safe, natural place in which to play. Any reduction of the parkland at Umekoji is a great loss to the city. We ask that no further development takes place on public green space.

We also question the project's economic viability. Unlike other cities that have aquariums, Kyoto is an inland city with no maritime associations. People visit this city for its historical and cultural associations: for its temples, shrines, gardens and traditions. To revitalize the local economy surely it makes more sense to encourage businesses that take advantage of Kyoto's existing assets: its rich artistic and cultural traditions. We believe it would be better to restore machiya, improve existing museums and educate people about Japan's traditional arts. We believe that rather than constructing yet another concrete box-like structure for short-sighted business interests, more should be done to protect, and restore and highlight Kyoto's traditional culture.

We do not think that a highly artificial aquarium in Kyoto is an effective way to teach children about their natural environment. Moreover, the dolphins that will be kept there for entertainment purposes will suffer stress from their confined conditions and most likely a dramatically reduced lifespan as a result. Should we be teaching children that wild animals are playthings to be kept in unnatural conditions for our own amusement? To learn about the marine ecology they must visit the sea and observe these wonderful creatures in their natural habitat. Here in Kyoto we should be teaching our children about the environment that is around them: the rivers, mountains, woods and their indigenous species. It is contradictory to build an aquarium that will release 5,400 tons of carbon dioxide per year into the atmosphere and then claim that the facility is for educating children about the environment. This will give Kyoto, the city where the Kyoto Protocol was signed, a poor public image globally.

Finally, we question the decision-making process that led to the approval of this project. The plan was made behind closed doors between the city administration and private business with very little public input and despite strong public protest. Is this a democratic way to decide the use of valuable public land? Surely this land belongs to all the people of Kyoto. Why has it been taken away from us?

For these reasons we stand opposed to the Kyoto Aquarium project. It is bad for the local environment, bad for Kyoto's children, bad for the city's public image and is highly unlikely to succeed in Kyoto's economy. These are our demands:


That the construction now underway be halted pending a review.


That there be a public referendum to decide Umekoji Park's future.


That more be done to safeguard and protect this city's green spaces and traditional heritage.

Thank you for taking the time to read this important message. lessDear Mayor Kadokawa,

We the undersigned are writing to express our opposition to the aquarium being built on Umekoji Park. We understand that your intention in approving this plan was to attract more visitors to Kyoto, revitalize the local economy and to educate young people about marine ecology. However, we feel that this decision was misguided.

First, we are dismayed at the loss of rare public green space. Umekoji Park is much used by the local community for sports and recreation. We believe such green spaces are essential for people's mental and physical well being. They are also the lungs of a city, cleaning the air, and regulating the temperature. Also they provide children with a safe, natural place in which to play. Any reduction of the parkland at Umekoji is a great loss to the city. We ask that no further development takes place on public green space.

We also question the project's economic viability. Unlike other cities that have aquariums, Kyoto is an inland city with n... more

http://www.thepetitionsite.com/1/stop-the-kyoto-aquarium/

京都市のエコランド音羽の杜ー「焼却灰溶融施設」は安全か?学習会

2010年09月23日 | 環境
京都市が科区から伏見区にかけての山間部にある「エコランド音羽の杜」
ここで試運転中の焼却灰溶融施設から
基準の42倍のダイオキシンを含む排水が流出した問題で、
9月20日、醍醐自然環境守る会主催の学習会が行われました。
報告を頼まれ話してきました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「エコランド音羽の杜」灰溶融炉施設からのダイオキシン発生問題についてー②
                     
1、07年「カンポリサイクルプラザ」でのダイオキシン発生問題
〇06年12月カンポリサイクルプラザ(南丹市)のゴミ焼却施設でダイオキシン発生(京都府の調査でわかる)→ただちに運転停止
〇同施設は、「環境にやさしい未来型リサイクル工場」-複合型総合リサイクル施設
 廃家電から「部品を回収」・生ゴミなどから「メタンガスを回収」
  燃えるゴミからは「熱を利用」
「燃えるゴミは二つの焼却炉で850℃以上の高温で燃やされるため、空気を汚さず、有害なダイオキシンの心配はありません。また、排水は中和施設で完全に処理され、施設の外に流れないようになっています」「ダイオキシンって何?-不十分な温度でゴミなどを燃やした時に発生する体に有害な化学物質」などとパンフレットには記載
〇汚泥・廃プラ・家庭ごみ・木屑・廃油・廃液・感染性ゴミなどを混ぜて燃やす焼却施設で発生
〇原因解明の経過
①、当初、作業マニュアルも不十分で、投入すれば温度が下がる「汚泥」を、どんどん投入していた時期があった。
②、汚泥を乾燥させ、ゴミの割合や空気の量をしっかり管理するマニュアルも作って燃やしたが、想定と違う「ダイオキシン発生」が起こった
・廃プラを増やし、汚泥を減らしてもダイオキシンが増える
③、厳しい自主基準を設け、温度管理を徹底的に行うことでクリアした
*この問題に付き合う中でわかったことは、こうした施設でのダイオキシン規制が、なかなか想定どうりうまくはいかないこと、その点で、住民側からみれば、こうした施設は「完成されたもの」と見なさないほうがよく、いわば「実験的施設」の側面を持っている。

2、今回の「エコランド音羽の杜」灰溶融炉施設からのダイオキシン発生問題
この間のやり取りや経過
〇「かせいソウダで排気ガスを洗浄する過程でダイオキシンが発生した」(住友重機)
 「大気中には排出していない」
 有識者をまじえた対策チーム発足-「これが原因ではというのがわかってきており、今後対策をどうするの検討に」「ダイオキシンが発生した試験期間のデータは全て京都市に渡してある」「公開の会議とはなっていないが、一定のところで京都市から公開されるのでは」
 原因と対策が明確になれば、その検証試験を行う。
〇「5月に3回、対策チームの会議を行った」「原因究明を行っている段階。いろんなパートの排水槽の調査をしている。どうも、どこまで排水処理の負荷を下げられるか、試験期間中にテストしていたようで、中和後の排水の塩濃度が高くなっており、当然そうなればダイオキシン濃度も高くなる」「排水処理機能は発揮されており、ガス洗浄塔の水が別のところから直接、放流槽に流れ込んでいたのが原因でないか」(京都市)

3、「京都市焼却灰溶融施設建設工事 ただしプラント設備工事―工期延期の主要経緯について」
○9月7日 市会くらし環境委員会御説明資料(住友重機械株式会社)
<判明した原因>
・手動操作で運転していた送水ポンプの「監視及び操作の誤り」
・先煙排水槽のオーバーフロー管より漏れ出した排水が「先煙系原水槽」に入らず、側溝に流れ出す構造になっていた「設計ミス」
・プラント系原水槽と放流槽との壁に通気孔があった「施行確認ミス」
○経済性を考え、洗浄塔への液体流入を様々行っている際、それが溢れた事故
4、今後の問題
○繰り返し起こる故障-レンガ壁、その他
○運転に多額の費用-京都市の財政
○周辺の環境監視を

・・・・・・・・・・・・・・
続いて、西野さち子京都市議(日本共産党・くらし環境委員)が報告、
その後、参加者で話し合ったのだが
討論の中で
この問題を考えていく際のいろんなヒントが出された。

そのうちの一つ

報告を準備していて、率直に感じた疑問なのだが、
「焼却灰溶融施設」などというシロモノは
そもそも”欠陥施設”ではないのか!ということ

住友重機械工業が建設したこの施設
平成17年3月18日に京都市から受注し
平成20年9月27日に「プラント機器現地据付工事着工」
翌年11月2日に「プラント運転用電力受電」
そして、いよいよ平成21年12月1日に「試運転開始」となるのだが
その「試運転期間中において、耐火レンガ損傷等に不具合が発生」
「その改善に時間を要し、試運転工程に約2ヶ月遅延」となっている。(住友重機械工業会部式会社が京都市くらし環境委員会で説明した資料ー「京都市焼却灰溶融施設(仮称)建設工事ただしプラント設備工事 工期遅延の主要経緯について」)
えっ?試運転開始早々で、早速「耐火レンガ」が壊れた。
これって、たまたまの事故などでなく、「炉」がまともでない証明ではないの?

続いて、そうであれば、
「耐火レンガの損傷」の事故は、繰り返し発生が予測されるわけで
であれば、この事業は
まだ新品の工場が立ち上がったばかりだが
”事業仕分け”し
全く使わずに「稼動中止」にした方がよい。

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<別の会合後のお茶飲み話>で

「炉って、そんなにチャチなん?」
「新日鉄の溶鉱炉なんか、そんなに何度も何度も、停止・改修なんておこらへんやろ」
「やっぱり、自分の工場で使うもんと、自治体に売り渡すもんでは、品質が違うんかな」
などと盛り上がりました。

第二回 梅小路公園の未来を考えるシンポ

2010年09月15日 | 環境
先日(9日)の「梅小路公園の未来を考える会」第二回シンポジウム
第一回ほどではなかったが、興味深く聞きました。
川那部浩哉さんとともに報告に立った
京都大学野生生物研究センターの幸島司郎教授
幸島氏は、
この間の京都市やオリックス不動産とのやり取りについて
かなり詳しく話をされた。

「京都で水族館を作るには相当の覚悟が必要」という
第一回目のシンポでの”主張”を重ねて強調するような内容
「水族館問題については、市からはつい最近まで全くなかった」
「作るならちゃんとしたものを作ってほしい。飼育しないとわからないことが沢山ある」というのが氏の立場だ。
「京都でイルカを飼うというのは、世界的に非常に注目される」情勢。
「環境都市、京都」でも注目される。
日本動物園水族館協会も、水族館の役割について、
単なる見世物から「種の保存と生物多様性を保全するという観点に10数年前から変わった。こうした中での京都水族館。水族館協会はそっちの立場にどんどんシフトしている」
さらに、京都大学の足元で、以前と変わらないようなものを作ってもらっては京大の立場もない
最初の検討委員会では、「図面もない段階で審査されている」
「江ノ島がモデルにされているが狭い」
イルカは何時寝るのか?の学生の研究を例にあげながら
「あの広さでは研究のしようがない。横からも見えない」「水槽は過密で水質も悪い」
どうせ作るなら「広くして普段の姿が見えるようにしてほしい」
条件は「プールの設計変更。計画の見直しをする」
「地ならしの工事はOkだが、プールの設計変更をするために、一端は工事をやめる」
そして、「オープンで市民の意見を取り入れてほしい」
オリックスの部長に、「やるならちゃんとやってほしい」と。
オリックスは「よりよい物にする準備をしているところ」という。
自分は「それを信じて待っている」と。

オリックス不動産も京都市も、
こうした研究者の切実な、そしてまっとうな思いをしっかりと受けとめ
いったん、水族館建設の工事は中止してほしい。
でないと、この願いは無理!
中途半端では、研究者の言うように、
オリックス水族館は”京都の恥”になるだろう。




「京都水族館」建築許可に対して、住民141名が審査請求、

2010年09月14日 | 環境
今日、午後3時
京都市建築審査会に「京都・水族館」問題で審査請求を行います。
これは、7月16日、京都市がオリックス不動産の「水族館」建設計画に対し
「建築確認」処分を行ったこと対するもので
請求人は、梅小路公園周辺の地元4町内を中心に141名
10人の弁護士が「審査請求人代理人」をつとめています。


嵐山の「旧嵐峡館」(現・星のや京都)の「施設改修」問題

2010年09月01日 | 環境
昨日、嵐山の旧嵐峡館(現・星のや京都)の「施設改修」問題で
京都市に質問状を届けてきました。
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2010(平成22)年8月31日
京都市長 門 川 大 作 様
(担当:都市景観部風致保全課)

京都・水と緑をまもる連絡会
京都・まちづくり市民会議

再 々 度 の 公 開 質 問 書

1、京都市西京区嵐山の渡月橋上流約1キロの保津川右岸にある旧嵐峽館は星野リゾートが経営を引き継いで再建されましたが、この再建にあたり、旧嵐峽館について、相当大きな規模の改修が行われています。
しかし、この付近一帯は、歴史的風土特別保存地区であり、文化財として史跡及び名勝に指定され、風致地区や自然風景保全地区(第1種)として、現状変更が厳しく規制されています。このため、新聞報道では、星野リゾートによる嵐峽館改修は、当初、外壁の塗り直しや一部の樹木の伐採などが中心で、大幅な増改築は予定されておらず、これをうけて京都市もこれを許可する方針であると伝えていました。
  ところが、星野リゾートによって行われた実際の改修は、外壁の塗り直しなどの軽微なものにとどまらず、工作物の位置や数量の変更、さらには新たな施設の新築等がなされており、また宅地の造成や建物の増築等がなされたのではないかとの疑いももたれています。これは、京都市が説明してきた上述のこれまでの方針から明らかに逸脱するものであり、国民的な財産である嵐山の景勝と風致を損なうものといわなければなりません。

2、そこで、私たちは、平成22年3月24日付で第1回の公開質問書を提出し、次いで同年6月8日付で再度の公開質問書を提出して、京都市に説明を求めたところ、京都市からは同年4月22日付で第1回質問書に対する回答があり、さらに同年7月9日付で第2回質問書に対する回答がありました。
  京都市のこれまでの回答によると、星野リゾートから平成20年8月11日付で「風致地区内における現状変更行為」の許可申請があり、これに対して、同年9月16日付で許可を行ったが、その後、①建築物の外壁材料の変更、工作物の位置の変更及び数量の変更、伐採樹木の変更並びに舗装材料及び数量の変更についての申出があったので、確認・了承したこと、また、②貯湯槽の新築については、仮設の工作物として新たに現状変更行為の申出があったので、確認・了承したこと、その後、事務上の取扱いとして、平成21年12月4日付けで「風致地区内における許可行為の記載事項・軽微の変更許可申請書」を受理し、平成22年1月4日付で許可を行ったこと、これらの経過を記した文書は、担当職員が本人の覚えとして書き留めていたメモであり、工事が完了した後の平成22年2月に廃棄した、とされています。
  しかし、貯留槽の新築については、はたしてそれが条例第1条第1項第1号アに規定する基準(「容易に移転し、又は除去することができるもの」並びに「新築の行われる土地及びその周辺の土地の区域における風致と著しく不適合でない」)に適合しているといえるか疑問があること、また貯留槽の新築にあたり、当該新築の行われる土地では、盛土と擁壁の新設がなされており、宅地の造成に該当すると思われるのに、これに関して必要な許可手法がとられた形跡がないこと、さらには改修後の建物を見ると、建物の一部が地盤面から張り出して建築されていることなどから、星野リゾートによる旧嵐峡館の改修が京都市の条例・規則にしたがって適法に行われたかどうかについて、少なからぬ疑念がもたれるところです。
その上、京都市による上述した確認・了解の経過を記した文書が担当職員個人のメモですでに廃棄したとされていることについても、これを個人的なメモとすることにも重大な疑問があります。こうしたことから、私たちは京都市に対して、あらためて、以下の事項についておたずねする次第です。

(質問事項)
1、貯留槽の新築については、仮設の工作物として、現状変更行為について確認・了承したとされているが、その規模・構造等からみて、条例の定める仮設の工作物としての基準にあてはまるのか。また、これが確実に移転又は除去されることについて、どのような実行確保の措置がとられているのか。
2、貯留槽の新築がなされた土地では、盛土と擁壁の新設がなされており、宅地の造成が行われているのではないとの疑念がぬぐえないが、これについて現地で数値も含めて実際にどのような確認調査がなされたのか。また宅地の造成があったとすれば、これについて必要な法的手続等がとられているのか。
3、星野リゾートによる旧嵐峡館の今回の改修については、建物の増築は一切なされていないのか。もし、行われているとすれば、これについて必要な法的手続等がとられているのか。
4、京都市と星野リゾートとの間でなされた上述した確認・了承の経過を記した文書については、当該確認・了承を行うことは、担当職員個人による判断ではなく、当然、京都市都市景観部ないし風致保全課の内部で、文書の回覧・決済が行われた上で、京都市としての判断がなされているものと考えられ、特に今回の場合は、事後の検証のうえからも、文書の保存は重要な意味をもっている。
したがって、上記確認・了承を行うにあたり、文書による回覧・決済がなされた文書は、担当職員の個人的なメモではなく、公文書に該当するのではないか。この点に関して、京都市の見解を明らかにされたい。
5、上記確認・了承を記した文書の作成した担当職員は誰か、それは一人なのか複数なのか。
もし、上記文書を廃棄したというのであれば、これを廃棄するにあたって、上司の承認を受けたのか、上司の承認を受けたとすれば、それを承認したのは誰か。


  以上の質問事項は、国民的な文化財である嵐山の景観保護にとって重要な問題であり、景観保護を基本的な方針としている京都市の行政の根本にかかわるものですので、ご多用中お手数をおかけいたしますが、平成22年9月22日までに文書でご回答下さいますよう要請いたします。


連絡先 〒604-0847 
京都市中京区烏丸通二条下ル西側ヒロセビル2階
市民共同法律事務所
京都・まちづくり市民会議事務局代表
弁護士  中  島    晃

「あきらめないことの大切さ」-梅小路公園七条入口広場「駐車場計画」撤回で声明

2010年08月27日 | 環境
「京都水族館」建設で
つぶされそうだった梅小路公園七条入口広場
昨日書いたように、市は計画を撤回し破壊は回避されましたが
地元の「下京区・パークプロジェクト」が声明を出しています。

駐車場計画撤回はもちろん歓迎

この間、「パークプロジェクト」は計画の白紙撤回に向けて
請願署名に取り組むとともに
それに先立って、6月8日~22日にかけて
「公園に隣接した地域1800軒を対象に緊急アンケート」を実施しました。
240人の方からの回答があり
そこでは
「水族館のために公園を削って駐車場にする計画に83,3%の人が反対」
この問題で京都市が「説明責任を果たしていない」とする声が78,4%
71%の人からの書き込みがあり、「関心の高さを実感」したとのこと
この間の取り組みを振り返りながら「パークプロジェクト」として
「『あきらめないこと』の大切さを実感しました」と感想を述べています。

ちなみのこの件
門川京都市長は、6月9日の記者会見では「360台分ほどが必要」と述べ
「当初1000台を超える駐車場案もあった」「360台は必要最小限」で
「この七条入口広場への駐車場設置方針は、今後もかわることはない」と述べていましたので、少なくとも、この分は”ひっくり返り”ました。

京都水族館ー京都市は、「七条入り口広場」の駐車場計画を撤回

2010年08月26日 | 環境
京都市は、本日のまちづくり消防委員会で
オリックスの「京都水族館」建設に伴う
梅小路公園七条入り口広場の駐車場化計画撤回を明らかにした。

市:「梅小路公園の再整備に当たって、古の朱雀大路をイメージした梅小路公園の玄関口である七条入り口広場については、基本的には現状のまま維持する等、公園内での駐車場の新規整備は極力抑制し・・・」と表明
簡単に「基本的には現状のまま維持」などと済ませずに
はっきり言って、謝って欲しい。
こんなズサンなプランが出されるたびに、住民は迷惑するのだ。

この広場は、梅小路公園の言わば大切な入り口<顔>
市民がフリーマーケットで活用し、学生たちは踊りの練習場所にしてきた。
この広場がつぶされると分って、
近所では車の排気ガスを心配する声が、どっと吹き上がった。
学生たちも、「それは困ります」と声を上げた。
地元でつくる「下京区・梅小路パークプロジェクト」は
この計画の撤回を求める署名運動を広げ、すでに731筆が寄せられた。
この9月、京都市議会に請願署名を提出する予定にしていた。
”もう、持ちこたえられない”と市は思ったのか、
請願署名提出の矢先での「計画撤回」だったが、
そもそも、市民の声を無視して強行しようとしているオリックス水族館
住民は、たびたびの迷惑をこうむり続けている。

この計画、出発点からオリックスと市民のずれは甚だしい。
土台の工事が始まっているが、
やはり水族館は止めて欲しい。

「京都水族館」問題ー第二回目のシンポジウム

2010年08月25日 | 環境
「京都水族館」問題についての
第二回目のシンポジウムです。
前回は、中村桂子さんのお話がなかなかの好評をはくしていました。
今回も楽しみです。
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2010年9月9日(木)午後6時開演 第2回公開シンポジウム
「京都梅小路公園に水族館? ~生物多様性から考える~」
環境モデル都市・京都に水族館? ほんまにほんま?
 「京都市下京区の梅小路公園の一角に、オリックス不動産株式会社が国内最大の内陸型水族館の建設を進めています。5月14日、京都市が都市公園法に基づき水族館建設の設置を許可し、7月に建設工事が開始されました。6月1日付の市民しんぶんで京都市は「京都にいながら海の体験が可能に!」と謳いました。環境モデル都市を掲げる京都市長が『なぜ恵まれた山や森や川での環境学習ではなく、わざわざ民間企業に賃貸料を下げてまで市有地を提供し、イルカショーを呼び物にする水族館建設を推進しようとされているのか、京都水族館(仮称)は環境学習施設ではなく娯楽施設であり、人間が自己中心的な愚か者であることを教えるだけの場になるのではないか』等の疑問に正面から答えられることなく水族館の設置を許可されたことに私は哀しみを覚え続けております。当会では、今一度、立ち止まり、生物多様性の視点から水族館建設の意味を検証したく存じます。どうぞご参集下さい。合掌」法然院 貫主 梶田真章

○内容
 ■第一部 講演「生物多様性と人の営み~乗鞍岳の生物多様性保全の
  ためにチューリップを植えようとした人々の話、その他~」
京都大学名誉教授〔理学博士〕 川那部 浩哉
 ■第二部 講演「動物研究者から見た水族館問題」
  京都大学野生動物研究センター教授 幸島 司郎
 ■第三部 対談「京都水族館建設の意味を問う」
  川那部浩哉 × 幸島司郎 (司会進行 梶田真章)(敬称略)
○日時:2010年9月9日(木)午後6時(開演)~8時45分
○会場:京都府立総合社会福祉会館 ハートピア京都 大会議室  〒604-0874 京都市中京区竹屋町通烏丸東入る清水町375番地 京都市営地下鉄烏丸線「丸太町」駅下車 5番出口 TEL 075-222-1777
○定員:200名(先着順、事前申込不要。当日、会場にお越しください。)
○参加費:無料 ※会場でカンパを募りますので、ご協力ください。
○主催:「京都水族館(仮称)と梅小路公園の未来を考える会」 実行委員会(法然院、日本環境保護国際交流会(J.E.E.)アートステージ567、財団法人啓明社、いきもの多様性研究所(順不同))
○お問合せ先:「京都水族館(仮称)と梅小路公園の未来を考える会」 実行委員会事務局
〒604-8862 京都市中京区壬生森町13-34 いきもの多様性研究所内 TEL・FAX:075-203-6449

荒瀬ダムのゲート開放で、水も緑も変化

2010年08月13日 | 環境
私が情報をいただいている
熊本県の川辺川ダムに関するMLに流れていたニュースです。

「荒瀬ダムのゲート開放から4カ月」
最近の球磨川の下流の様子や、荒瀬ダムの上流の変化が写真で紹介されています。
「水の色の変化もですが、
むき出しだった護岸がどんどん緑に覆われつつあるのに感動します。」(Tさん)
という映像です。
諫早でもゲートが開放され、自然がよみがえってくる姿
早く見たいですね。

ダム開放後の変化
ぜひ、覗いてみて下さい。うれしくなります。
http://kumagawa-yatusirokai.cocolog-nifty.com/blog/2010/08/post-e2ea.html


「京都水族館」建設ー京都弁護士会が意見書

2010年06月29日 | 環境
昨日、梅小路公園での「水族館」建設に関わる
京都弁護士会の意見書が出されました。
以下、「意見の趣旨」です。
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「『(仮称)京都水族館』設置許可処分に関する意見書」(2010年6月28日)
         

1 京都市がオリックス不動産株式会社に対して行った平成22年5月14日付「(仮称)京都水族館」(以下「本件施設」という。)設置許可処分は、その可否を決するために必要不可欠な本件施設に関する詳細な情報に基づかずになされたものであることから、これを事実上凍結し、あらためて結論の妥当性について再検討すべきである。
2 前項の再検討にあたっては、以下の点に留意すべきである。
(1)  京都市環境影響評価条例に準じた環境影響評価手続を実施すること
その手続においては、梅小路公園の防災機能・公園の効用(市民の憩いの場・集いの場としての役割など)、初年度200万人の来館者による公園周辺の住環境とりわけ交通渋滞による環境への影響、温室効果ガスの排出等を評価項目とし、公園利用の中止を含めた複数の代替案の検討を行うべきである。
(2)  そして、改めて第三者によって構成される諮問機関(以下「諮問機関」という。)を設置して諮問すべきである。
「諮問機関」は、公園利用者等を含めた委員で構成されるべきである。
また、本件施設に関するより詳細な情報をもとに、審議を尽くした上で答申を行うべきである。
(3)  その上で、本件施設のより詳細な情報を示してあらためて市民意見を募集し、その結果得られた意見について十分検討すべきである。
・・・・・・・・・・・
意見の理由は省略します。



「水族館施設の設置許可」ー異議申立書、351人が提出

2010年06月22日 | 環境
京都市は、5月14日
オリックス不動産申請の梅小路公園区域内での水族館施設の「設置許可」を出しました。
今日、私たちは、
その許可を取り消してほしいという「異議申立書」を
351人分、提出してきました。
提出の現場へ飛び込みで届いたものも含め、申立書は351通
すでに1通が直接京都市に届けられています。
このうち地元住民からは190通
また、七条広場を活用する若者たちからも128通が提出されました。
若者たちの声は、
「七条広場をつぶす駐車場建設」反対!
自分たちが踊りの練習に使っている七条広場が
水族館に伴う駐車場建設で失われるのは絶対に困る!というもの
NHKや京都新聞などの取材もありました。
門川市長!
ほんとに、どこを向いて仕事してるの、と思います。