山形県手をつなぐ育成会 日々徒然なること

育成会の事、関係ないことも勝手につぶやきます

◆親と事業所の連携の重要性(事業所協議会全国研修大会より)

2013年04月23日 | 研修会
事業所協議会ニュースに和歌山県で開かれた全国研修大会の報告が
掲載されていましたので、少しご紹介します。





第1講座 理念「親御さんの思いを知ろう(対談)」
第2講座 障害者福祉事業の現状と今後に関するアンケート報告
第3講座 事業振興と優先調達推進法
第4講座 意思決定には、本人への注意を高めることから
第5講座 どうなる?事業所を取り巻く法律・制度(厚労省)
第6講座 共生社会の一翼を担うこれからの事業所協議会
     いろいろな事業所のあり方をつかもう

ナイトセッション(懇親会の後、ほろ酔い気分で)
 「親の思いにこたえる事業所づくりをしてみよう!」
   参加者50人が8つのグループに分かれ
   「仮想事業所」を開設し、様々な規模・スタイルの
   街を想定し自らの「強み」を伸ばし、課題を克服する
   というようなグループワークを行いました。

       


この全国研修大会に参加された事業所の方々のアンケートに
興味深いものがたくさんありましたので、少しご紹介します。

第3講座 事業振興と優先調達法
明日、市役所に走ります!
具体的事例の紹介が参考になった。
  勤務時間、土日出勤問題、共同多注窓口設置など
  最近、直面している問題も多く、共感を覚えました。
迫力ある講演、参考になり大いに挑発されました。

第4講座 意思決定には本人への注意を高めることから
制度に乗っかったフワフワした事業所経営はダメ
  『戦略をもって』を古い職員にどう伝えるか・・・
  我々の意識改革が必要ですね。
多様化するニーズにどこまで答えていけるのか
  どこを目指していくかを法人として明確にして
  事業所成長に向けて取り組まなければと思った。

第5講座 共生社会の一翼を担うこれからの事業所協議会
明日からの仕事にワクワク、ドキドキが生まれました。
  お話を聞いて閃いたアイディアをどう形にするか楽しみです

ナイトセッション
「仮想事業計画」は楽しめた。
他県の方々と話ができて多くの刺激をいただきました。
自分たちの事を知る機会をつくり、やりたい事を
  出していくこと、参考になりました。

今回の研修大会は、事業所の経営者さんや職員さん向けの
研修大会だったのですが、充実した研修大会だったことがよく分ります。
第1講座で久保副理事長と対談された、
和歌山県育成会野澤宮子事務局長が
参加しての感想を書いていますので、抜粋してご紹介します。

遠くはるばるたくさんの方々に白浜まで来て頂き、
本当にありがとうございました。
こんなに大勢の方々が障害を持った子どもたちの事を真剣に
考えてくれているのだと思うと、親として安堵感と感激で
いっぱいになりました。

日頃、地方でくすぶっていて、親として何をしたらいいか分らず
いつも情けなく思っていました。
今回、事業所の皆さんにお会いでき、特にナイトセッションでは
率直な意見や思いを聞き、都会であれ田舎であれ
抱える問題にそう違いはないという事に驚き、
地域と繋がることの大切さ、声を出すことの大切さを再確認しました。
(中略)
また、「連携する」・・・育成会(親)と事業所との
パートナーシップの在り方も考えさせられました。
今後の和歌山県育成会の一つの課題として取組み
進めていきたいと思います。

多くの熱意ある方々にお会いでき、またこの地方を
知っていただき、感謝でいっぱいです。
ありがとうございました。

    


山形県の事業所協議会の会員事業所さんがこの研修大会に
参加したのかどうかの把握はしておりませんが
障がいのある本人を中心に置いて、
育成会(親の会)と事業所さんが上手に連携していくことが
とても重要なことなのだと再確認しました(F)

   

障がいの特性に応じた「学習機会や体験の確保」

2013年04月23日 | 特別支援教育
 インクルーシブ教育システム(包容する教育制度)構築にかかる報告書「概要」の紹介に引き続いて「別表」を取り上げている。

 障がいの特性に応じてどのような配慮を必要とするか。
 今までの紹介から通算すると第28回目となる。

 別表4では、障がいの特性に応じた「学習機会や体験の確保」について、次のように述べている。
 病弱といったことで、入退院を繰り返している場合、学習の機会が得られず学習空白が生ずる。それに伴い、著しい経験不足となったりする。
 こうしたことに配慮する対応が必要となる。
 そうしたことの指摘が次になされている。
 
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【引用始め】

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/044/attach/1321668.htm

共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための
特別支援教育の推進(報告)別表

別表4

○1-2-2 学習機会や体験の確保

 治療のため学習空白が生じることや
 障害の状態により経験が不足することに対し、
 学習機会や体験を確保する方法を工夫する。
 また、感覚と体験を総合的に活用できる学習活動を通じて概念形成を促進する。
 さらに、入学試験やその他の試験において配慮する。

視覚障害

 見えにくさからの概念形成の難しさを補うために、
 実物や模型に触る等能動的な学習活動を多く設ける。
 また、気付きにくい事柄や理解しにくい事柄
 (遠かったり大きかったりして触れないもの、動くものとその動き方等)
 の状況を説明する。
 さらに、学習の予定を事前に知らせ、
 学習の過程や状況をその都度説明することで、
 主体的に状況の判断ができるように指導を行う。

聴覚障害

 言語経験が少ないことによる、
 体験と言葉の結び付きの弱さを補うための指導を行う。
 (話合いの内容を確認するため書いて提示し読ませる、
 慣用句等言葉の表記と意味が異なる言葉の指導等)
 また、日常生活で必要とされる様々なルールや常識等の理解、
 あるいはそれに基づいた行動が困難な場合があるので、
 実際の場面を想定し、行動の在り方を考えさせる。

知的障害

 知的発達の遅れにより、
 実際的な生活に役立つ技術や態度の習得が困難であることから、
 調理実習や宿泊学習等の具体的な活動場面において、
 生活力が向上するように指導するとともに、
 学習活動が円滑に進むように、
 図や写真を活用した日課表や活動予定表等を活用し、
 自主的に判断し見通しをもって活動できるように指導を行う。

肢体不自由

 経験の不足から理解しにくいことや
 移動の困難さから参加が難しい活動については、
 一緒に参加することができる手段等を講じる。
 (新しい単元に入る前に新出の語句や
 未経験と思われる活動のリストを示し予習できるようにする、
 車いす使用の子どもが栽培活動に参加できるよう高い位置に花壇を作る 等)

病弱

 入院時の教育の機会や短期間で入退院を繰り返す
 児童生徒の教育の機会を確保する。
 その際、体験的な活動を通して概念形成を図るなど、
 入院による日常生活や集団活動等の体験不足を補うことができるように指導する。
 (視聴覚教材等の活用、
 ビニール手袋を着用して物に直接触れるなど感染症対策を考慮した指導、
 テレビ会議システム等を活用した遠隔地の友達と協働した取組 等)

【引用終わり】

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 知的障がいのある子どもにとって、実際の生活の習得が大切である。
 具体的で体験的な学習活動を構成することにより、生活自立をめざすこととなる。
 (ケー)