山形県手をつなぐ育成会 日々徒然なること

育成会の事、関係ないことも勝手につぶやきます

◆風になる

2013年04月16日 | 日記
昨日、ビッグイシュー日本 という所から
本の紹介チラシが送られてきました。

ご存知の方もいらっしゃるのでしょうが、
私は勉強不足でまったく存じ上げていませんでした。

なんでも、毎月1日と15日の2回、
雑誌『ビッグイシュー日本版』を発行しているそうです。
そして、この雑誌はホームレスの方の自立応援ということで
ホームレスの方が路上で販売しているのだそうです。

この雑誌の代金300円のうち160円が販売者の収入
となるそうです。

そして今回ご紹介いただいた書籍は、
ご自身が重度の自閉症者である『東田直樹』さんの本
【風になる―自閉症の僕が生きていく風景】です。


案内のチラシ


この本は、東田さんのコラム60回分と
特集として、宮本亜門さんと東田さんの対談が
収録されているそうです。

購入方法ですが、チラシには≪路上で販売中!≫
と書かれていますが、山形ではおそらく路上で販売している方は
いないと思われますので、通信販売で購入できるようです。

本の代金は1冊1500円です。
郵便局の払込票に本のタイトル「風になる」の
希望冊数、お名前、送付住所及び郵便番号、電話番号を記入し
郵便振替口座番号 00900-3-246288
加入者名: 有限会社ビッグイシュー日本
まで、金額1500円×冊数+送料100円を
入金しますと、入金が確認されたあとに本を送ってくれるそうです。

    


東田直樹さんのことをご存じない方のために少々ご紹介します。
東田さんは1992年生まれで自閉症を抱えています。
これまでに、童話、詩、絵本を出版されています。
著書には「自閉症の僕が飛び跳ねる理由」などがあります。

彼は、言葉を話すことはほとんどできない重度の自閉症です。
ではなぜ本が出せるのか、という事ですが
彼は、筆談ができるようです。
文字盤を指で指示し言葉を読み取ってもらいながら
いろいろな所で講演会まで開いているようです。
そして、彼の素晴らしい感受性に感動する方が
たくさんいらっしゃるようです。

ただ、その方法をご覧になった方が、本当に彼の言葉なのか?
文字盤を読み取っているお母さんの言葉ではないのか?と
疑問を持つ方もいらっしゃることは確かです。

私自身、自分の子どもがどんな事を感じているのか
どんな事に対して生きにくさを抱えているのか。
親なのに解ってあげられない、というもどかしさもあり、
知的に遅れのない自閉症の方が書いた本は何冊か購入しています。
そして「そうだったのか!」と目からウロコ的なことが
何度もありました。

ですが東田さんは、わが子と同じようにピョンピョン飛び跳ねたり、
奇声を発する、同じようなタイプの自閉症のようです。
その方が本を出版する事ができるのか?
と、まったく引っかかりがないわけではないのですが・・・

私は、偉い学者先生が自閉症について研究して書かれた本は
立ち読みくらいはしますが、購入したことはありません。
なぜなら、それがわが子に当てはまる事が書いてあるわけではないし
本には書かれていないような特異な行動は毎日毎日経験しています。
それこそ解決策などは教科書通りにいくわけがない。
当事者家族にとって、心が休まる本ではないからです。

そういう意味では、東田さんは当事者ですので内容には大変興味がありますし
以前書かれていた文章の中にとても気になる言葉を見つけたこともあります。

自分の身体がもどかしいほどにコントロールできない。
奇声やひとり言も、自分が望んでやっている訳ではない。
人を困らせてばかりいると思われているが、
実は、僕自身がいちばん困っていることを
誰が想像できるのだろう。

正確に覚えている訳ではありませんが、このような事でした。
今回の「風になる」にも同じような事が書かれているのでしょうか。

自閉症でも、ダウン症でも、どんな障がいでも
研究は必要ですし、たくさんの知識があった方が良いに
決まっています。
ですが、支援を受ける側としては、教科書に書いてある
支援方法を次々に試されるより、ちゃんと本人を理解しようと
寄り添っていただける方がありがたいな~なんて思ってしまいます。

ん~なんだか、最後は本の紹介からは離れてしまいましたし
熱くなってしまいました(F)

障害のある人の教職員への採用

2013年04月16日 | 特別支援教育
 インクルーシブ教育システム(包容する教育制度)構築にかかる報告書が、
 文部科学省「初等中等教育分科会」より平成24年7月23日付けで発表された。
 その報告概要を項目ごと続けて紹介している。

 その第21回目。

 インクルーシブ教育システム構築という観点から、障がいのある人も教職員という職業が選択できるようにすることが必要である。
 それについて次のような提言がなされている。

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【引用始め】

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/044/attach/1321668.htm

共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための
特別支援教育の推進(報告) 概要

5.特別支援教育を充実させるための教職員の専門性向上等

(3)教職員への障害のある者の採用・人事配置

•「共生社会」とは、
 これまで必ずしも十分に社会参加できるような環境になかった
 障害のある者等が、
 積極的に参加・貢献していくことができる社会であり、
 学校においても、障害のある者が
 教職員という職業を選択することができるよう
 環境整備を進めていくことが必要である。

【引用終わり】

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 障がいのある人も、教職員へ採用される道をもっともっと拡げていく。
 そのためには、障がい者が働ける環境整備がなされることである。
 公共施設には車いす用のトイレやエレベーターの設置、スロープによる移動といったバリアフリーが義務付けられてきている。
 また、点字の表示、点字ブロックなどもそこかしこにある。
 そうした環境整備が進んでいることは、もちろん歓迎すべきだ。
 さらに、障がいのある人が学校において教職員として働いている現実を増やすことも必要である。
 山形県においても、身障者の採用枠を設けていたと記憶している。
 (ケー)