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【介護アドバイザーコラム】「どうしてる?」と声をかけてみましょう。

2015年09月16日 | 介護アドバイザー コラム

こんにちは。wiwiw介護アドバイザーの角田です。

先日、レビー小体型認知症と診断された50代の女性の話を、直接お聞きする機会がありました。

とてもにこやかに、明快にお話しなさるので、認知症の方というイメージが覆された思いでした。

 ご本人は、「認知症の人には見えない」と言われることが実は心外で、
「認知症だから何もわからないはずだ」
「だんだん悪くなる一方で将来を悲観しているにちがいない」という
イメージに合わないことをいぶかしがる視線がつらいそうです。

 認知症には様々な症状があり、
経過も人それぞれなのに、
私も同じような目で見ていたかもしれないと大いに反省しました。

 いくつかの病気にかかると、
その人が突然「その病気の人」という目で見られるようになります。

その典型的な病気が認知症かもしれません。

例えば、高血圧症の人を、ことあるごとに「あの人は血圧が高い人」という目で見るでしょうか。

その人はあくまでも「○○さん」であって、高血圧症はそれに関連する事情のときに出てくるに過ぎません。

 このケースと同じように、認知症と診断された人も、「○○さん」として見てほしいと訴えていると思いました。

80歳でお亡くなりになった評論家の吉武輝子さんは、
長年複数の病気と闘ってこられた方ですが、
「病気はするけど、病人にはならない」とおっしゃっていたと樋口恵子さんからお聞きしました。

人には皆、寿命があります。

一生に一度も病気にならなかった人はいないと思います。

病気を抱えて生きていくことになったとき、
周りの人にその病気にばかり目を向けられたら、どんな気持ちになるでしょうか。

前述の女性も、「元気じゃない」のだから、「元気?」とはきかないでほしいそうです。
「元気そう」とも言わないでほしいそうです。

それよりも、たまに「最近、どうしてる?」と連絡してほしいということでした。

皆さんも、「最近、どうしてる?」と親御さんに声をかけてみませんか。

病気を抱えているとつい病状を聞いてしまいますが、
「どうしてる?」と投げかけたら、どんな返事が返ってくるか、耳を澄ませてみるといいですね。