子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

2022年J1リーグ第5節 C大阪 Vs. 札幌【2:2】

2022年03月20日 21時43分23秒 | 北海道コンサドーレ札幌
チーム関係者内にCOVID-19陽性者が複数出たことで,前節から先発5人を入れ替えざるを得なかった札幌にとっては,初勝利をいまだ手にできないチーム状況と合わせて苦しい試合になることは必至だった。けれども,サッカーという競技はそんな表層的な状況から推察されるよりも,もっともっと奥が深かったようで,蓋を開けてみれば二度のビハインドを許す展開を追い付いて勝ち点1をもぎ取る,という素晴らしい結果を出してみせた。本当にサッカーは分からない。

結果から見れば,メンバー交代の影響は確かにあったと言わざるを得ない。2失点はいずれも初先発となったGK大谷とDF岡村の凡ミスによるものだった。その一方で大谷はビッグセーヴを1本,岡村は最初の得点となるCKからのヘディングシュートを決めてみせた。いずれも出場機会に飢えていた状況にあっても高いモチベーションを保ち,それをチャンスを与えられた瞬間に見事な形で表現してみせた闘志が,チームを鼓舞する要素になっていたことは確実だ。

そんな火事場の馬鹿力が結集することによって,最も改善された点は,何と言ってもセカンドボールへの寄せのスピードだった。ここ数試合,相手に出足で負ける展開が続いていただけに,複数の選手が相手のトラップが落ち着く前にプレスをかけて奪うシーンが連続して見られていたため,ビハインドとなってもいつかはチャンスが来る,という期待が最後まで途切れることはなかった。スタミナが終盤まで続いたことは,選手たちにとっても大きな自信となったはずだ。

いつもは空回りが目立つ荒野も,この日はボール回しの中で機能していたし,金子もシュートの意識が強かった。交代選手も珍しくドウグラスのボールキープが機能していたし,柳のダッシュも攻撃的な守備のスイッチになっていた。そして何と言っても「未来のバロンドール」ビッグマウス中島が,とうとうリーグ戦で得点を挙げるというメモリアルな瞬間を,出身地である大阪で成し遂げたことは,サポーターにとっても記憶に残る試合になったことだろう。
開幕からの5試合連続引き分けは,リーグ新記録と言うことだが,内容的にシーズン一番の出来を見せたこの試合が,振り返った時に2022シーズンのターニングポイントだった,と言われるような予感がする。この予感,当たってくれえ。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。