子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

本「『ゴジラ』とわが映画人生」本多猪四郎:世界の「ホンダ」は「妖星ゴラス」の怪獣登場を悔やんだ

2011年02月16日 20時58分40秒 | 本(レビュー)
日本が世界に誇る怪獣・SF映画の創造主である本多猪四郎が「生前遺した唯一の本格インタビュー集(本書帯より)」が,生誕100年を記念して新書となって復刻された。 監督の語りがそのまま採録されているようであり,加えて,本当はこの受け答えを基にして第2弾のインタビューも予定されていたこともあってか,読み物としての完成度はお世辞にも高いとは言えない。だが,山形生まれの朴訥とした人柄が滲み出たような語り口か . . . 本文を読む

本「愛おしい骨」キャロル・オコンネル:人物,物語,語り口,全ての要素がミスマッチ

2011年02月11日 22時07分23秒 | 本(レビュー)
ミステリー界で「骨」と言えば,「古い骨」に代表されるアーロン・エルキンズのギデオン教授シリーズが有名だ。だが「骨」そのものにこだわり,そこから犯罪を紐解いていく同シリーズとは違い,キャロル・オコンネルの「愛おしい骨」における「骨」は,物語の導入部としての役割を果たすのみで,その実体はミステリーと言うよりも,大がかりで時代錯誤な昼メロなのだった。これが本当に「このミステリーがすごい!2011年版」の . . . 本文を読む