さかなクンの人生を脚色して映画化した本作に,当のさかなクンが出演している。勿論,本人役ではないが,主人公のミー坊(のん)の人生に大きな影響を与えるキャラクターとして,重要な役割を果たしている。役者として演技をしている訳ではないところがミソなのだが,映画を観ていて「こんな感じの人,昔いたなぁ」と思い出していた。社会的な信用度という点で少々問題ありと評価されがちな「不思議な人」が,実は世の中の健全度や . . . 本文を読む
編集者スティーヴン・ジェイ=シュナイダーがまとめた「死ぬまでに観たい1001本」は,時代が進むに合わせて改訂版が出ており,その度に新しい映画が追加されると同時に,新作映画の追加本数だけ古い映画が削除されているようだ。際限なく作品数を増やすよりも「1001本」という,どうして決めたのかは分からないけれども,それなりに意味のありそうな数字に拘る態度は,映画というジャンルのガイドブックに相応しい行為のよ . . . 本文を読む
地上波NHKでも放送していたが,どうやら試合をより面白く,分かり易く見せるための仕掛けが盛り沢山だった上に,しゃべり出したら止まらない「自分ファースト&視聴者セカンド」の中村憲剛氏の解説ということで,ちゃんと試合が入ってこなかった,というコメントがネット上に溢れていた。スコアレスドローという結果だけを観れば,悪天候に悩まされた凡戦,という評価があってもおかしくない試合だったが,NHK視聴者には「お . . . 本文を読む
福森の2年振りとなる直接FKによる先制点。チームの実質的なエースである小柏の今季初得点を含む4点を奪って,なおかつクリーンシート。今季初の連勝。試合数は違えど,降格圏の16位とは勝ち点で6点のアヘッド。
結果だけ見れば文句なしの快勝といえる試合だが,不安は募る。横浜,川崎,広島等の上位チームとの対戦を多く残す日程においても安全圏とは言えない上に,何より監督の采配に疑問ばかりが残るからだ。
ここま . . . 本文を読む
1970年代のハリウッドを舞台にした若者の恋愛劇,というシンプルなプロットを,あのポール・トーマス=アンダーソン(PTA)が撮ると,ここまで捻れて豊かな物語が現出するものなのか。主人公を演じる二人に新人を充て,トム・ウェイツ,ショーン・ペン,そしてブラッドリー・クーパーというビッグ・ネームを,メイン・プロットから逸れていく横道に配することで,映画ならではの贅沢な空間を生み出す手腕は,まさにPTAな . . . 本文を読む