子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

映画「華氏119」:マイケル・ムーア,本人なのですけれど…

2018年11月25日 11時59分35秒 | 映画(新作レヴュー)
彼が撮った映画の認知度は決して高くないにも拘わらず,お笑いコンビのハリセンボン近藤春菜が使ったギャグ「マイケル・ムーアじゃねえよ!」によって,日本全国の子供からお年寄りまでとにかくその「顔」だけは知られる存在となった「身体を張るドキュメンタリー作家」のマイケル・ムーア。ドナルド・トランプをターゲットにした彼の新作は,アメリカの中間選挙の直前に本国で封切られた。その週のボックスオフィスを見る限り,残 . . . 本文を読む

2018年J1リーグ第33節 札幌 VS 磐田【2:0】

2018年11月24日 17時26分16秒 | 北海道コンサドーレ札幌
DAZNで試合を観終わって,iPadで速報と順位表を見ていたら,まだ「神戸対清水」が試合中となっていた。今日は全ての試合が同時刻に試合が始まっていたはずで,札幌戦は一通りインタビューも終わって10分以上経っているのにこれはおかしいと思って,神戸戦にチャンネルを変えてみた。するとウェリントンやポドルスキが興奮して,ベンチ周辺で騒ぎまくり,まさに両軍入り乱れての乱闘状態になっている。案の定,イニエスタ . . . 本文を読む

映画「ボヘミアン・ラプソディ」:世界をドライブする歌があった時代

2018年11月17日 13時15分56秒 | 映画(新作レヴュー)
土の香りが濃厚なアメリカン・ロックの聴き手だった人間にとって,煌びやかな衣装に身を包み,大仰な展開を売りにした,もしくはそんなイメージの強いブリティッシュ・ロックは,一定の距離を置いて付き合う,そんな存在だった。 ザ・バンドやリトル・フィート,スティーリー・ダン等の「見てくれは二の次」的なアーティストとは対極にあると言っても過言ではないクイーンの音楽は,日常的に耳にして当然「知ってはいる」けれども . . . 本文を読む

映画「止められるか,俺たちを」:「方向」を持たない熱いベクトル

2018年11月10日 19時41分39秒 | 映画(新作レヴュー)
助監督を志望して,過激なピンク映画の制作プロダクションの門を叩くおかっぱ頭の女の子。今を時めく門脇麦の選球眼は,イニエスタの浮き球のスルーパスくらいの正確さを持っている。行動の人,若松孝二とその周辺にたむろしていた若者たちを,弟子の白石和彌が愛を込めて描いた作品のヒロインに,今彼女ほど相応しい女優はいないだろう。現場を走り廻り,酒を呷り,まるで命を削るような勢いでシナリオを書き,やがて挫折を味わい . . . 本文を読む

映画「アンダー・ザ・シルバーレイク」:スパイダーマンにも解決不能な謎に溺れる

2018年11月04日 11時38分45秒 | 映画(新作レヴュー)
スカンクの尿をかけられて対面する人みんなから「臭い」と忌諱される主人公は,長い映画史上,初めてだったのではないか。美女サラ(ライリー・キーオ)に導かれて,きらびやかな分,漆黒の程度も想像を絶するハリウッドの深奥に進んでいくサム(アンドリュー・ガーフィールド)の冒険は,文字通り「シルバーレイク」という虚構の街の「下」へと辿り着く。その旅路は恐ろしくも抗しがたい魅力に満ちた140分だ。 アルフレッド . . . 本文を読む