「ブンミおじさんの森」を監督したアピチャッポン・ウィーラセタクンに,我が北海道コンサドーレ札幌の絶対的エースと呼んでも良い存在となったチャナティップ・ソングラシン。私にとって急速に身近な存在となりつつあるタイ人の人名録に,また一人付け加えなくてはならない映画人が増えた。デビュー作が米アカデミー賞の外国語映画部門にタイ代表として選ばれたというナタウット・プーンピリヤは,この「バッド・ジーニアス 危険 . . . 本文を読む
1970年大阪万博。この後に長野五輪やサッカーW杯など,国家プロジェクトと呼ぶに相応しい国際的な祭事が幾つも開催されたが,「EXPO70」に匹敵するイヴェントはひとつもなかった,というのが正直な感想だ。
生まれて初めて津軽海峡を越え,東京を経由して新幹線を乗り継いでようやく辿り着いた万博会場は,文字通り未来のショーケースだった。「人類の進歩と調和」という,いまだにスラスラと口をついて出てくるスロー . . . 本文を読む
夫が監督した作品に女優の妻が出演する,というパターンは洋の東西を問わず枚挙にいとまがないが,そこに加えて夫も共演してしまう,という作品はあまり聞いたことがない。
作品のフレームとしては,既に堂々たるマネーメーキングスターの仲間入りを果たしたエミリー・ブラントが,実力はともかく「格」の点では相当に劣る夫を監督に抜擢した,という形になるのかもしれないが,夫ジョン・クラシンスキーはそんな「外見」を吹き飛 . . . 本文を読む