子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

2015年J2リーグ第34節 札幌 VS 群馬【0:0】

2015年09月28日 00時17分31秒 | 映画(新作レヴュー)
監督が替わっても,依然として同じフォーメーションを使い続け,サイド・アタックという極々基本的な戦法も,ボランチの攻撃参加もなく,不安定なセンターバックとどんな展開であっても最小限の運動量で済ませたいという意図が明白な,極めて淡泊な攻撃陣による工夫のない攻撃が延々と続く札幌。 下位に低迷する群馬との試合も,これまでと同様に殆ど見せ場のないまま90分は過ぎていき,プレーオフ進出の望みもまた,粛々かつ淡 . . . 本文を読む

映画「天空の蜂」:タブーに挑んだ活動屋精神には拍手

2015年09月27日 11時16分08秒 | 映画(新作レヴュー)
原作となった同名小説が出版されたのが,一般人によるドローン飛行も福島第一原子力発電所の水蒸気爆発も考えられなかった20年前。今から振り返ると,東野圭吾の小説家としての着想の鋭さは,やはり尋常ではない。その一方で,あれだけの事故が発生していながら,依然として原子力発電所の安全性そのものが不可侵の領域として,一般の国民から隔絶されているようにしか見えない現在,この物語をヴィジュアル化するという作業にも . . . 本文を読む

映画「ヴィンセントが教えてくれたこと」:ビル・マーレーにとっても3連単当たり馬券のような役柄

2015年09月21日 11時44分22秒 | 映画(新作レヴュー)
弱虫の少年が,経験豊かな年長者から戦う術と共に人生の極意を学ぶ。粗筋を聞くと,古くは「ベスト・キッド」最近では「グラン・トリノ」を思い出すが,ノリユキ・パット・モリタやクリント・イーストウッドが演じた旧作の高潔なメンターたちと異なり,新人監督セオドア・メルフィーの「ヴィンセントが教えてくれたこと」でビル・マーレー扮する主人公は「夜の女」と付き合い,酒場や競馬場に子供を連れて行く。おまけに,子供の教 . . . 本文を読む

映画「ラブ&マーシー 終わらないメロディー」:そっくり度比べではないけれど…

2015年09月20日 23時35分03秒 | 映画(新作レヴュー)
以前に「ジェームス・ブラウン」の映画評で触れたが,米国の音楽産業に偉大な足跡を残したアーティストを扱った映画の圧倒的多数は,ネイティブ・アフリカンのアーティストが主人公だ。 役者としても一枚看板を張ったプリンスを筆頭に,レイ・チャールズ,ジミ・ヘンドリックス,ビリー・ホリディ等々伝記として描かれたスターに加え,「ブルース・ブラザース」や「キャデラック・レコード」,「ドリーム・ガールズ」など,全面的 . . . 本文を読む

映画「日本のいちばん長い日」:「終戦記念日」ハリウッド・ヴァージョン

2015年09月06日 22時35分50秒 | 映画(新作レヴュー)
太平洋戦争の敗戦から70年という節目の年を迎えた日本。安全保障関連法案を巡る審議が続くこの夏,「あの戦争」を描いた日本映画が何本も公開された。 最も楽しみにしていた塚本晋也の「野火」はあっという間に公開終了,荒井靖彦の「この国の空」は「身も心も」を撮った監督と,同一人物とは思われないくらい抑制の効いた(効き過ぎた?)らしい「禁断の関係」描写に関する新聞の論争を読んで観る気をなくした結果,消去法で残 . . . 本文を読む