イタリア語で「1:0」を意味する「ウノゼロ」で連勝中の札幌は,首位を走るチームが持つ自信と余裕を感じさせる試合運びで,連勝を6に伸ばした。退場者を出して一人少ない展開になった後,だめ押しとなるジュリーニョのロングシュートが決まった瞬間,こんな状況って,ひょっとするとエメルソンを擁してJ2リーグをぶっちぎった2000年以来かもしれないと感じた。
その時との決定的な相違は,そのシーズンの得点王となっ . . . 本文を読む
「監督も記録係も腹の底から仕事をしている。とっとと行って,お前もスターの証明をしてこい!」。誘拐から解放され,ようやく撮影現場に戻ったのはよいが,いまだ誘拐犯である共産主義者たちから受けた洗脳の影響下にある気の良い映画スター(ジョージ・クルーニー)に向かって,主人公の映画制作会社のよろず担当(ジョシュ・ブローリン)が投げつける台詞だ。
日本の人気若手女優がバラエティ番組で,音声係の仕事を「一生をか . . . 本文を読む
舞台となっているアルプスのホテルに長逗留している人々の中に,ハリウッドの若手映画スターが出て来る。最初はポール・ダノだと思っていた。ところが主人公である引退した作曲家(マイケル・ケイン)との会話から,どうやらロボット・アクション作品に出演しているらしいということが分かってくる。するとどうしたことか,ダノだと思っていた俳優が実は「トランスフォーマー」のシャイア・ラブーフ本人だったのか,と途中から本気 . . . 本文を読む
「FRANKーフランクー」で,外界と接触する際に巨大な被り物を必要とする青年の孤独を描いたレニー・アブラハムソンが次に取り組んだのは,外界の存在そのものを知らない子供と彼を愛する若い母親の姿だった。
「ルーム ROOM」が提示する,一目で測ることの出来ない,世界が持つ広い振幅を前におののく親子が,やがて手を携えて世界に立ち向かっていく姿は,「ベビーカー論争」や「幼稚園建設反対運動」に象徴されるよう . . . 本文を読む
どうしようもない作品をたくさん生み出すのに,それでもアメリカ映画に希望を抱かざるを得ない理由のひとつに,政治や社会に対する果敢なアプローチを,エンターテインメントとして成立させようとする強い意志を感じさせる作品に,これまで数多く出会ってきたということが挙げられる。アラン・J・パクラの「大統領の陰謀」然り,マイケル・リッチーの「候補者ビル・マッケイ」然り,コッポラの「カンバセーション…盗聴…」然り, . . . 本文を読む