てっきりゲティスバーグでのあの有名な演説,「人民の,人民による,人民のための政治」というフレーズを喋るリンカーンの姿が映画のクライマックスになるものだと思って観に行ったら,冒頭でいきなり北軍の兵士がリンカーンに向かって「あの演説は良かったですよ」と上から目線で褒めるシーンが出てくる。
そう、長年映画化を画策していたというスピルバーグ版の「リンカーン」は、リンカーンの生涯を追いかけた偉人伝的な大河ド . . . 本文を読む
映画監督ミヒャエル・ハネケ。彼に始めて接した作品「ピアニスト」のラスト近くに,ヒロインのピアニスト(本作にも老夫婦の娘役で出演しているイザベル・ユペール)が,年下の若者に拒絶されたことによって,自らの鎖骨の辺りにナイフを刺すシーンがある。自死するでもなく,若者にただ自傷行為を見せつける為だけでもないように感じられたそのシーンの本当の意味は,ピアニストにとって命とも言える,指を動かすための重要な神経 . . . 本文を読む
途中で怪我のためピッチを後にした河合には申し訳ないが,それに伴う選手交替がまさしく「怪我」の功名となった,と言わざるを得ない試合だった。
前半の途中までコンサドーレ札幌には相手のゴールに向けてボールを運ぶ意識はおろか,ボールを繋いでフットボールをするんだ,という気持ちすらなかったように見えた。
それに対して小さなフィールドでの巧みなパス交換から,スペースに走り込む選手を積極的に使うことによって,コ . . . 本文を読む