ザッケローネが日本代表監督になってから,最も苦しい試合だったかもしれない。スコアでは0:4と粉砕されながらも,ボールを廻しながらブラジルに食らい付いて行った強化試合と比べても,チームの苦悩は遥かに深いものだったことは間違いない。完全アウェーの騒然とした雰囲気に気圧され,自陣で出し所を見つけられずに窮屈なボール廻しに終始する姿には,アジア王者の貫禄はどこにもなかった。
しかしそれでも勝った。
オマ . . . 本文を読む
前半終了間際にカウンターから右サイドを破られ,相手の左のサイドネットを狙って放たれたミドルシュートを反応良く防いだ川島が,今日のMVPだ。
もしもあれを入れられていたら,今日の日本のコンビネーションでは,あの後に勝ち点3を奪うためのアイデアが生まれていたとは考えにくい。
消化試合が他の国よりも1試合多い日本が,一足先に勝ち点合計で二桁(10点)の大台に乗せるか,8で留まるか,その差は実質的な2点で . . . 本文を読む
地元チームの1/4くらいの人数ながら,ホームチームへの声援を凌駕していたアウェー席のオレンジ色が,やけに眩しかった。
ボールの支配率は42%。シュート数は90分で6本。攻撃の中心となるべきハモンは,後半30分に2枚目のイエローカードを貰って退場。
そんなスタッツを並べただけでおよその見当は付くと思われるが,それにしても酷い内容だった。
残り11試合となった現時点で,その残り全てを勝たなくては残留は . . . 本文を読む
女子が銀メダル,男子が4位。サッカーの日本五輪代表チームは,男女ともに大会前の予想を越える見事な成績を勝ち取った。
男子が最後の2試合を連敗で締め括ることになったことに対しては,辛口の評価を多く見かけるが,香川や宮市ら本来ならこのチームの主力として活躍していたであろう選手に関して,所属チームの事情で招集を見送らざるを得なかったことを勘案すれば,本当によくやったと言えるだろう。
男女ともにベスト4に . . . 本文を読む
移籍解禁期を待って加入した3人の外国人,ハモンとテレ,そしてキムが揃って先発したコンサドーレは,それまでとはまるで違うチームのように変身していた。
決勝点はオウン・ゴールだったが,4分あったロスタイムが終わるまで全員が足を止めることなく前を向いて走り続けた結果として生まれた得点だった。
10年振りのJ1ホーム2連勝と言えども,依然として残留のために必要な勝ち点30弱を残り13試合で稼ぐことは,限り . . . 本文を読む
阪口がPKを取られた時点で,北京から4年越しとなる「なでしこ」のチャレンジは終わったかに見えた。
前半途中までに見せていたW杯時を彷彿とさせるようなパスワークは完全に影を潜め,さして運動量があるとは思えないフランスからボールを奪うことが出来ないままシュートを打たれ続けていたなでしこに,再びフランスを突き放すような余力が残っているとは思えなかったからだ。
しかし勝利の女神は,力強いアタックを繰り返し . . . 本文を読む
44年振りのセミ・ファイナル進出。実績を持った大口叩きの釜本がなし得なかったファイナル進出まであと1勝。
W杯南アフリカ大会の時の岡田ジャパンと似た状況と言われながら,ついにはそれを上回る結果を出してしまった関塚ジャパンの底力には,恐れ入るしかない。
初戦のスペイン戦で世界を驚かせた永井のスピードだけのチームではない,ということを,見事に証明して見せたイレブンの結束は,本当に何かを成し遂げてしまう . . . 本文を読む
試合後ブラジルのバルセロス監督は「日本のサッカーは,優勝候補に相応しいものではなかった」と語ったらしい。エースのマルタも,こんな展開になることは予想していなかった旨の発言をしたそうだ。
だが試合がブラジルが一方的にボールを支配し,日本が攻め込まれながらもラインを一定の高さに保ち,しっかりとブロックを固めて守る,という展開になったのは,ブラジルが上手かったからで,日本が意図的にそうした戦い方を選択し . . . 本文を読む
深夜に行われた初戦のカナダ戦は未見のため,今大会のなでしこの試合を観るのはこれが初めてだったが,初戦の勝利と我が目の両方を疑いたくなるような戦い振りだった。
このままカナダに続いてスウェーデンにも勝ってしまい,予選グループを1位で通過した場合は,決勝トーナメント1回戦でテストマッチでなでしこが完敗し,今や隠れ優勝候補と呼ばれているらしいフランスと当たることを回避した,という見方も出来るのだが,そん . . . 本文を読む
コンサドーレはここまでの14試合で30失点と,完全に崩壊状態にある守備陣を立て直すための特効薬を見つけられない試合が続く中,今日の試合は監督交代後も調子が上がらず依然として17位に沈むガンバとの「最下位争い」となった。
ホームでの連敗阻止という一縷の望みを携えて来場した観客も多かったかもしれないが,その願いは今日も叶えられることなく,サポーターは実力差がそのままスコアとなって現れた試合を,声もなく . . . 本文を読む