ザ・名も無きランナー

50才から始めたマラソン。こころと身体が一つになって燃焼している感じが好きです。楽しんで走っていきたいと思っています。

少しはまっとうに考えてみる

2007年10月16日 | 自己分析

 8月、9月の練習量不足をなんとか埋め合わせようと、姑息的なエネルギー補給作戦を展開した私だったが、別海パイロットマラソンの結果はまさに「走った距離は裏切らない」の証明であった。結局5分35秒/kmでフルを走り通す身体ができていないということが全てだった。いくらガソリンを補給しても肝心のエンジン性能が悪ければクルマは走らないのである。

 エンジン性能を高めるにはどうしたら良いのか。それを考える資料として、「燃え尽きるまで」に倣って今年の自分の3レース(5月20日の洞爺湖マラソン、6月3日の千歳JAL国際マラソン、10月7日の別海パイロットマラソン)のデータをグラフ化してじっと眺めてみた。

 まず、5kmごとの平均ペースの推移の比較である。

 ①前半の平均ペースが速いほど30km以降のペースダウンの度合いが大きい。

 ②前半を6分/km前後の平均ペースで走れば、後半もそのペースが維持できる。

 もしフルマラソンを一定のペースで走り切る能力の限界値があるとするならば、現在の私の場合の限界ペースは、平均5分35秒/kmから6分/kmの間にあるということになろうか。ただ6分/kmでは残念ながらサブ4には達しない。

 次に5kmごとの平均心拍数の推移を示すが、上のグラフと比較してみる。

 ③ペースと心拍数との間にはなんらかの相関関係があるように見える。

 これが直ちに「筋肉疲労→心拍数の減少」あるいは「心機能の低下→ペースの低下」といった因果関係を示している証拠とはならない。体感的には、筋肉疲労の結果としてペースが落ち、それと平衡して心拍数が低下したと考えるのが自然であろう。もし心機能の低下が先だとしたらもっと急激に心拍数が低下し多彩な症状が出てくるように思われる。ただゴールしてしばらく休んだ後にマネージャーに顔色が悪いと言われたことが微妙に引っ掛かるが、これはおそらく急速な水分補給による循環血液量の急激な増加の結果、心負荷が増大したことの影響と推測される。いずれにしても、心拍数とペースはそれぞれ互いの程度の大まかな指標として代用できるのかもしれない。

 最後に平均心拍数の推移に注目してみる。

 ④連続的に維持できる最大平均心拍数は157回/分である。

 ⑤平均心拍数が150回/分を切ると平均ペースが極端に低下してくる。

 ということは、平均心拍数を150~156回/分で維持することが、極端な平均ペースの低下がなくフルマラソンを走り切れる条件なのかもしれない。

 これらを総合して自分に都合良くまとめてみると、平均心拍数を150~156回/分で維持しながら平均ペース5分40秒/分で走り切れれば、今の私でもフルマラソンでサブ4が達成できる余地がある、という推測になる。まあ抱腹絶倒といったところ。

 やはりまっとうに考えれば、次の三つに尽きることになる。

 ⑥スピードトレーニングをして平均ペースを上げられるようにすること。

 ⑦LSDや筋トレをして、長い距離を長時間走れるようなスタミナを養うこと。

 ⑧終盤に簡単に諦めてしまわないような強い精神力を養うこと。

 ただし最後のヤツはとても苦手だ。なぜなら私は根性なしだから…。

 



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3 コメント

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どうしましょ (ヒラオカのゲン)
2007-10-16 09:19:31
いつもながら、見事な分析ですね。
練習はなかなかすぐに結果が出るものでもなく、我々レベルの資料データも無いですし、各人の体験談しかなく、悩んでしまいますね。

スピードトレはキツイので、まずは持久力・耐力かなと今はLSDを中心に進めていますが、果してどんなものなのでしょうね。
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一々納得 (たしろ)
2007-10-16 17:23:49
一々納得の行く分析で非常に参考になりました。
「姑息」とおっしゃっていますが、僕は現有能力の最適配分(適時補給)を考えるのは当然だと思います(笑)。

今年出場された3レースのペース推移及び心拍数の推移グラフは興味をもって拝見しました。
「千歳」と「別海」が前半上り、後半下りという似た感じ(高低差は違うんだけど)なので比較しやすいですね。
千歳の方が標高差(200m)が大きいのにペースが非常に安定しています(上りなので、実質加速し続けているハズですが)。千歳の完走記を再読させていただきましたが、意識的に「イーブンペース」に徹していらっしゃった様子が良く分かりました。
対する別海の標高差は40mだったのですが、後半にペースダウンしていますよね。北の大地さんの分析②の通り前半速かったんでしょうね。(僕と同じ推移なので、前半速いのは僕も同じです)。
このふたつからイーブンペースがベストペースということになりそうですよね。

去年の別海では「カッチさん」や「かくてさん」が、今年の洞爺湖では「カナダさん」、そして千歳の「北の大地さん」のイーブンペースでの成功例を見て、僕自身も「イーブンペースが最良」とは思っているのですが実践したことはなく、いつも前半貯金型でレースしています。この場合、貯金する時間の最適解が不明であることと、北の大地さんの分析された①のリスクを常に抱えることになっています。やはり予測されるリスクは最大限に軽減するという意味でもイーブンペースでサブ4に挑戦がよさそうな気がします。
ただ、サブ4に挑戦ですから、必然的に05:41/kmが設定ペースになっちゃうんですけどね。
僕も「こがらし」はイーブンペースを目指し、時には我慢し、時には頑張ってみようかなと思いました。

フルマラソン挑戦会は平坦な10kmの周回コースのようです。別海を本番前の調整レースだと思えば直近2ヶ月の練習量は「そう悪くはない」ように思えます。
陸別から念を送ります(笑)ので、是非頑張ってください。
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コメントをありがとうございます (北の大地)
2007-10-16 20:20:00
>ヒラオカのゲンさんへ

 ゲンさんは既にサブ4ランナーですから、それまでの練習が有効だったことが証明されているのだと思います。これからさらに記録の更新を目指すためには、我々北国ランナーは少なくとも冬期間の外ランはLSDで押すしかないですよね。ただ屋内練習時にはスピードトレも可能なので、場所と時間の確保が必要ですね。以前のブログで紹介した八田氏の著書は読む価値があると思います!図書館においてあると思いますよ。

>たしろさんへ

 低レベルのデータですが、1年に3回もフルを走る人も滅多にいないでしょうから、これはこれで意味のあるデータかと思います。私の場合、特に根拠なく毎回イーブンペースを目指していますが、実力が伴わないことから意に反して後半ペースダウンという結果になっています。次回はギリギリラインではありますが5分40秒/kmで行けるところまで行こうと考えています。陸別からの念をキャッチできるよう念入りにアンテナを磨いておきますね。
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