その日は朝から緊張していた。
お正月も何よりも私の健康を中心にに過ごした。暮れの掃除もおせちもショートカットしたわけ。
何とか目の具合が快方に向かえば、とりあえず注射治療は断ろうと思い、本を読み、目に良いと言われることをするように心がけ1月7日を迎えた。
受付を済ませ、視力測定室の前で待機。
予約をしていてもぴったりの時間には始まらない。待ち時間にリラックスして、検査に臨もう。そう考えると意に反して更に緊張してくるような気がする。
やっと名前を呼ばれ検査室に5人くらいまとめて入る。
ほかの人の検査の最中に自分の視力を試している。やっぱり下の方は全然、見えないや。あぁ~~~。
自分の検査が終わった時、技師にそれとなく視力を聞いた。
『前回より、よくなっていますよ。』
あ~~~~~~!! 決まり!!
毎日、朝起きると片目で目の具合を確かめていることがある。発症してから約1か月たち、最初の頃、丸く黒いものが目の中央にあった。その丸は形を崩し雲のようになって目の中にあるのがわかる。見ようとする個所は相変わらず見えないけど黒い影が薄くなっているし、目の違和感もなくなっている。それに時々、起きていた頭痛もなくなっている。
視力が良くなっているとは感じていないけど検査結果に勇気が出た。
瞳孔を開く薬を点して担当医の検査を受けた。
『前回お話しした注射治療は決心しましたか?』と先生。
私、『今日の結果では視力も少し良くなっているようですし、目の違和感も取れました。今は副作用のある注射治療は受けたくないのですが。』と伝えた。
先生『確かに出血がなくなりましたが、黄斑部の浮腫は残っていますから再出血も考えられますよ。』
私、『両目で見れば不自由はしないので今のままでも構わないと思っています。もう少し様子を見たいのですが・・・。」
先生『同意書を書いてもらわないと注射治療は開始できません。それでは1か月後に又、検査に来てください。』
不安はあるものの、とりあえず1月からスタートするはずだった注射治療を一応免れた形になった。
友達は大きな病院で医師の思惑に沿わない患者は切り捨てられるし、通院しにくくなるから・・・・と言っていたが、私の先生、割と快く受け入れてくれて良かった。
1か月後の再検査でさらに良い結果が出るように頑張る決意が出来た。