映画とライフデザイン

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喜びも悲しみも幾歳月  木下恵介

2009-05-11 05:58:59 | 映画(日本 昭和35年~49年)
木下恵介監督の全国を巡る燈台守家族を描いた作品。佐田啓二、高峰秀子夫婦を中心として、北海道から九州の離島での赴任時の出来事を描く。
個人的には凡長な印象であった。

昭和7年の北海道からスタート、長野から燈台守の佐田啓二のお嫁にきた高峰秀子が激しく降る雪の中第一子をつくる。その後第二子の男子が誕生。次は九州の離島、佐渡、御前崎、大島、瀬戸内海と移っていく。それぞれの場所でさまざまな逸話をつくっていく。戦争時には、灯台も被爆され、数多くの燈台守が亡くなる。。。

木下恵介はロケ撮影時の天候をものすごく気にするらしい。これは彼の作品に子役として出演した人から聞いたことがある。この映画でも、それが良くわかる。日ざしが強い晴れた日を選んだのであろう。さぞかし時間がかかったと思われる。嵐の日の撮影、雪の日の撮影にしても情景の撮影には凄みがある。

しかし、映画のテンポが悪い。ロードムービーと考えても良いので、もう少しスピードアップしても良いのではないか?この題材もあの題材もとたくさん選ぶのであればなおのことである。アメリカ映画ならもっとカットされたはずである。
あとは、音楽が悪い。繰り返される主題歌はともかく、まったく情景にあっていない。

高峰秀子も今ひとつかな?彼女は木下の作品に数多く出ている。「二十四の瞳」の女教師役も、「カルメン故郷に帰る」のストリッパー役も好きだ。個人的には大ファンの一人だ。しかし、成瀬巳喜男監督ほどは高峰秀子の良さを引き出していない気がする。
コメント
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