映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

映画「ウォルト・ディズニーの約束」 トム・ハンクス&エマ・トンプソン

2014-03-28 19:46:28 | 映画(洋画 2013年以降主演男性)
映画「ウォルト・ディズニーの約束」を映画館で見た。
一言でいうと「イヤな女に悪戦苦闘するウォルト・ディズニー」といった内容である。
イヤな女をエマトンプソンが好演、トムハンクスもいい。自分の感性にあった映画であった。

ジュリーアンドリュースが1964年のアカデミー主演女優賞に輝く「メリーポピンズ」は空前のヒットであった。原作の作者名を聞いたのは初めてで、こんな裏話が存在するとは知らなかった。映画の初めに「チムチムチェリー」が流れる。これを聴くとジーンとしてしまう。ジュリーアンドリュースは自分が96年にブロードウェイに行ったとき、ロングランでミュージカルの主役をしていた。60過ぎでもブロードウェイに君臨する天才的なエンターテイナーである。彼女の姿は画面に少し出るだけだが、久々に彼女の映画を見たくなってきた。

自分が子供のころ、日本テレビのディズニーアワーでは、ウォルトディズニーが自ら出てきてはじめに解説していた。当時金曜8時は週ごとに「プロレス」と「ディズニー」を交互にやっていた。プロレス好きになったのは高学年からで、低学年の時は毎週ディズニーだったらいいなあと思っていた。さぞかし視聴率も高かったはずだ。今の若い人たちは彼の顔を知っているかなあ?でも50代以上の人たちでウォルト・ディズニーの顔を知らない人はいないだろう。それくらいテレビに映るウォルトの存在はインパクトがあった。アメリカを代表する稀代のヒーローをトムハンクスが演じる。なかなかいいと思う。

「メリーポピンズ」を読んで感銘を受けていたディズニーの創始者ウォルトディズニー(トム・ハンクス)は、20年間の長きにわたって原作者トラヴァース女史(エマ・トンプソン)に映像化のアプローチをしていた。気難しいトラヴァースはその申し出を断ってきた。1961年になり、筆が進まず新作がなかなか書けないトラヴァース女史は徐々に収入が減っていて、家政婦も雇えなくなった。会計士からディズニーからの申し出を受けてみたらどうかと言われ、やむなくのることとなった。
ロンドンからディズニーの本拠地ロスアンジェルスに空路向かったトラバースはウォルトディズニー社長と会い、脚本家と2人の音楽担当者を紹介された。アニメだけは絶対だめよ!と実写を望んでいたトラバーズは、ミュージカル仕立て自体も嫌がっていた。彼女は何かにつけて難癖をつけディズニーのスタッフを困らせる。

一方で1906年に時代をスライドさせ、トラヴァース夫人の幼少期を写す。オーストラリア生まれの彼女は父母と幼い2人の妹と暮らしていた。都市部の住宅地を離れて、田舎の一軒家に移って暮らしはじめる。父(コリンファレル)は銀行に勤めていた。しかし、酒におぼれていた父は仕事には向いていなかった。母親は悩んでいた。しかも、結核で倒れてしまう。幼心に家庭の混乱に頭を悩ませるのであった。

この両方の映像を交互に見せていく。

トラヴァース女史って嫌味な女である。口の減らない女ともいえる。
なめられるのを怖れてよく女だてらに突っ張る人っている。人の言ったことに素直になれない。たまに見かけるよね。
ディズニーのスタッフは製作中ずっと悩まされるわけである。
でもこの映画はその悪戦苦闘記だけを描いているわけではなかった。トラヴァース女史の幼少期の映像を映しながら、父と娘の強い心の交情を語るわけである。これが徐々にわかってくるだけで、何か不思議な感情が芽生えてきた。いつも優しかった父親のことを思いながらトラヴァース女史の気持ちが映画製作中揺れ動く。父親への愛情が徐々に示されていく。それを思うとなぜか最終に向けて泣けてきた。久しぶりである。

印象に残るシーンがいくつかある。
気分転換にディズニーランドにウォルトディズニーがトラヴァース女史を誘う。天邪鬼な彼女は当然のらない。しかし、お迎えの車を運転するラルフ(ポールジアマッティ)がディズニーランドの入口に連れて行くのだ。入口の中にはウォルトが1人立っている。そして彼女を案内する。テレビでおなじみのウォルトの周りにはキャラクターと同じくらいサインを求める人たちが殺到する。ウォルトが彼女をメリーゴーランドに案内する。いやがる彼女を馬の上に乗せる。これがなかなかほのぼのとしている。

善悪両方を毎回交互に演じているようなポールジアマッティはこの映画では善人を演じた。オスカー作品「それでも夜は明ける」では奴隷商人だったが、今度はお抱え運転手で、気難しいトラヴァース女史のご機嫌をとりながら仕事をこなす。雰囲気は最近のウォーレスショーンのようだ。「サイドウェイ」のように主演を張ることもあるが、こういう渋めの脇役が良い。ラストに向けてのトラヴァース女史とのふれあいはなかなか素敵で、さすがディズニーといった印象だ。

もう1つはずっと暗めな歌が続いた後で兄弟が作った凧上げの歌を聴き、トラヴァース女史がダンスをおどりだすシーンである。
エマトンプソンも楽しそうに踊るのだ。双子の兄弟の前でさんざん悪態をついて、これでもか!と青島幸男の「意地悪ばあさん」のように嫌な女ぶりを強調するシーンが続いた後で、いくつか彼女のちがった一面を映し出すシーンがある。そこではリリースされた感じをおぼえた。

最後にもう一度「チムチムチェリー」が流れる。
最初同様ジーンと来たが、二度目にはもうすでに涙が出ていた。父娘の愛情のふれあいというシーンにはどうも涙腺が弱い。


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映画「LIFE!」 ベン・スティラー

2014-03-26 12:02:58 | 映画(洋画 2013年以降主演男性)
映画「LIFE」を映画館で見てきました。
これは想像よりもよかった!何よりも映画を見た後味がいい。

現代アメリカ映画を代表するコメディアンであるベン・スティラー自らが監督する主演映画である。予告編で見たときにはある変人の物語のように感じて、見るつもりはなかった。ただ、ショーン・ペンが出ていることだけが気になっていた。彼の出演、監督作品でハズレはない。しかも、ショーンペンは天才的ロケ・ハンターである。「イントゥ・ザ・ワイルド」「プレッジ」などいつも美しい風景をバックに楽しまさせてくれる。「きっとここが帰る場所」もそうだ。彼が出演するだけで、映画の内容からして同じような展開になると予測できた。その直感は当たっていた。グリーンランド、アイスランドなんて、自分はおそらくは生涯行きそうもない場所をロケしてくれた。ダイナミックで美しい映像だ。心の底から爽快な感覚を持つことができた。しかも、ベンスティラーだけでなく、オスカー俳優の大物ショーンペン、シャーリーマクレーンの2人が熟練の演技でうまいくらいにスパイスを利かせてくれる。実にお見事!

アメリカのグラフ誌「LIFE」は1936年の創刊から2007年に休刊されるまで、世界で幅広く読まれていた。主人公のウォルター・ミティ(ベンスティラー)は写真管理部で働くLIFE誌のネガ管理者だ。独身のウォルターは毎日変化のない日々を過ごしていた。唯一の楽しみは、現実から逃避する空想をすることだった。美人で子連れの同僚に魅かれていた。しかし、経営不振でLIFEの廃刊が決まった。会社に整理担当者が来て、リストラが始まりだしたのだ。そんなある日、LIFE誌の最終号の表紙を飾る大切な写真のネガがないことに気付いた。ネガの行方を確認するためにカメラマン(ショーン・ペン)を探しにでる。ウォルターは一大決心をしてグリーンランドに向うのだが。。。

昔アンカレッジ経由でパリに向かう飛行機の中からグリーンランドの大陸を眺めたことがある。地図上でいつも気になる場所だった。そこへ主人公が向かう。のどかな港町から見る海岸の地形が美しい。そこで主人公はヘリコプターに乗り込む。そしてヘリコプターから海へ飛び込む。さすがにサメはニセモノだろうけど、実際にベンスティラーが荒海に飛び込んでの撮影に挑戦している。この臨場感ある映像が凄い。

そしてアイスランドに向う。カメラマンがアイスランドから空路移動するという話を聞いた。あわててそばに向おうとする主人公は、自転車で懸命に追いかけるが、そこはものすごい火山地帯だ。
スケートボードに乗り込み、懸命に追いかける。爽快な映像だ。そして向った場所で、火山の噴火に直面する。桜島の噴火のような噴煙を避けるように逃げていく。このあたりの映像は見ていて楽しい。
結局カメラマンはヒマラヤへ行ったらしい。そこで現地人2人を雇い登っていく。雪山を空の上から映し出す映像もダイナミックだ。

このあたりの映像美は実にすばらしい。
行ったことないところへ連れてくれるのがうれしい。

最初ニューヨークの真ん中で主人公が妄想するシーンを映し出す。CGバリバリの楽しい映像だ。
これはこれでいいのであるが、旅に出た後は実写の凄みを見せてくれる

ショーペンの出番は少ない。でもとっても味がある。彼は額のしわがトレードマークである。
今回山の上の撮影ということで、たぶん一緒に登ったんだろう。そういう苦労を思わせるような味のある顔をして出てくる。しわがいい感じに映る。
そこで2人が交わす会話もいい。

シャーリーマクレーンの母親役がやさしくていい感じだ。最近ジャックブラック主演「バーニー」で稀代の意地悪ばあさんを演じた。
ここでは正反対。年をとるにつれ、「奥様は魔女」の母親のような役も増えてきた。往年のオスカー俳優だけに緩急つけた演技がお見事
ここに来てジャンヌモローもそうだが、最後の華を見せてくれる。


そしてオチに向う。
ヒッチコック映画で「北北西に進路をとれ」のマイクロフィルムとかキーとなっている小物(マクガフィン)が出てくる。ここではネガである。
25番と指定されるが、24番、26番あっても肝心な部分が抜けている。両方の写真にある手がかりを追って向ったグリーンランド、アイスランド、ヒマラヤに行く。
最終に向けて、どうなるのか?推理小説のような楽しみができた。
そして最後に種が明かされる。これがいい!

気分よく映画館をあとにできた。
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映画「ウォールストリート・ダウン」

2014-03-25 05:23:59 | 映画(洋画 2013年以降主演男性)
映画「ウォールストリートダウン」は2013年公開のアメリカ映画だ。
何気なくdvdを手にとってレンタルしたが、最後まで飽きさせない展開であった。

ウォールストリートに働く人を次から次へと殺していくという展開はいかにもやりすぎな気もする。あくまで底辺社会からの視線でそれらの人の共感を得ようとする。でもこんな映画が成り立ってしまうこと自体驚きだ。アメリカが格差を憂う社会になってしまったのか?しかも日本だったらこんなことは起こるだろうか?この映画を見て考えさせられることが多い。

主人公ジム(ドミニク・パーセル)は元は海兵隊員で今は現金輸送車の警備員として働き、美しい妻(エリン・カープラック)と暮らしていた。ところが、妻が難病にかかる。治療のための注射一本に300$もかかるという。しかも、高額医療につき医療保険対象外だと病院の事務に指摘される。その場はクレジットカードで払う。

彼は蓄えたお金を債券を購入し運用していた。治療費に充てようと引き出そうとしたら、金融危機のせいで元金がほとんどショートしているという。
クレームをつけても、加えて6万ドルを追加で入れろと通知が来る。すぐさま弁護士に相談するが、請求を退けるために1万ドル費用がいると言われる。途方に暮れるが、警備員の仲間が弁護士費用を出してくれた。地方検事補へ相談に行くが会ってはくれない。金を支払ったのに弁護士も全く機能しない。その上もう一人弁護士を雇えという。

そうしてくるうちにカード利用が不能になり、高額医療のお金が払えなくなる。支払い要求の督促状が山ほどきて、しまいに家を差し押さえるといわれる。そして夫の様子を察して妻の自殺という悲劇が襲う。彼は途方に暮れるが、自分の怒りの矛先をウォールストリートに働く人物に向けるようになるが。。。


以下ネタばれあり。

証券会社の人がこの映画見たら怒るだろうなあ!
時代劇で悪代官とその仲間役が正義の味方の武士にめった切りにされるのと同じように、主人公はウォール街で働く金融マンたちを撃って撃って撃ちまくる。実際に撃たれた中には不正取引に無関係な人だっているのだ。そして最終場面に向かっても、映画の当事者はずっと主人公をかばい続ける。いくらなんでもこれってアリ??

要はウォール街に働く人物すべてが悪役というのがこの映画の主旨である。
その昔「豊田商事」という詐欺まがいの会社で大金を集めていたのは有名だ。あの時は豊田商事の社長がよく訳のわからない右翼2人にメタメタに刺されて殺された。あの事件とこれは違う気がするんだけど、襲撃する主旨は一緒だ。
この映画では、主人公が投資したお金は10%はまわると言われて投資する。ところが、相場の変調で投資した債券の元本がないと言われる。ブローカーも何がなんだかよくわからないという。
この映画の投資商品は僕もよくわからない。信用取引や商品取引のようなレバレッジ投資に入れ込むのならわかるんだけど、違うみたい。ゼロっていうのはあるのかしら?しかも、映画では商業不動産に投資してと言っているが、追い金を要求されるというと不思議?

もしこの映画のようになったらさすがに訴えるだろう。日本だったら大騒ぎのはずだ。ただ、普通だったらありえないんだろうなあ?詐欺まがいのブローカーに引っかかったなら「投資はすべて自己責任」というのに当てはまるよね。

いずれにせよ、ウォールストリートに働く人たちがアメリカ経済を支えているのは事実。この映画のような襲撃を是認すること自体はありえないと感じる。

医療保険が高額医療になる使えないという。確かに健康保険対象外になる診療は日本でもあるが、日本では一定以上の高額医療費のバックが申請すればある。差額ベッドなどは別なんだろうけど、この映画の妻は自宅診療だ。一本300$の注射を毎日うつわけでもあるまい。あとは所得税の医療費控除だってある。(これはアメリカでもあると思うけど)オバマは公約で健康保険の充実を訴えているけど、実際問題日本はかなり恵まれているのかもしれないし、ここで起きるような状態はないのかもしれない。だから日本が財政がおかしい。そんなことを考えていた。

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映画「地獄でなぜ悪い」 二階堂ふみ

2014-03-24 20:30:32 | 映画(日本 2013年以降主演女性)
映画「地獄でなぜ悪い」は2013年公開の園子温監督の作品
タイミング合わず、公開時点では見に行けなかったのでDVD化を楽しみに待っていた作品。
常に衝撃的な新作を生みだしてきた監督だけにハズレはないとは思っていたが、この作品はちょっと好き嫌いが分かれそう。自分は普通かな
何と言っても二階堂ふみちゃんがきれいだ。

ヤクザの組長・武藤(國村隼)は獄中にいる妻・しずえ(友近)の夢を叶えるために、本業そっちのけで娘・ミツコ(二階堂ふみ)を主演にした映画の製作を画策している。面会の度にしずえに対して、撮影は順調に進んでいると場を取り繕う武藤。しかし、肝心のミツコは男と逃亡中、そして、しずえの出所まではあと9日しかない。

金に糸目をつけず、片っ端から撮影機材のレンタルをしながら、なんとか娘の身柄を確保した武藤は、ミツコから(実はすべて嘘なのだが)映画監督と紹介された駆け落ち男・公次(星野源)を監督に抜擢し、本格的に撮影準備を始める。映画監督として騙しながら映画を撮影しないと殺される公次は、右も左もわからぬまま、オールヤクザのスタッフの質問攻めに対応していくが、限界に達しその場を逃げ出してしまう。簡単に追っ手の組員に捕まってしまう公次であったが、そこに奇跡のような助っ人が現れる。

それは「いつか一世一代の映画を撮りたい」と、少年期から映画監督を夢見る平田(長谷川博己)であった。映画の神様は自分を見捨てていなかったと、満を持して撮影内容の段取りを始める平田は、武藤と敵対するヤクザ組織の組長であり、過去の衝撃的な出会いからミツコに異様な愛情を抱く池上(堤真一)に協力を要請する。かくして、ホンモノのヤクザ抗争を舞台にした、スタッフ・キャストすべて命懸けの映画が、電光石火のごとくクランクインしようとしていた・・・。(作品情報より引用)

園子温監督作品にしてはわいせつ度は低い。
「恋の罪」あたりで見せた神楽坂恵のスーパーボディが見れないのが少しさびしい。その分暴力シーンに当てられる。固有名詞にこだわり、最初に出てくる交番の名前が「広能」で、警察署が「深作署」となっていかにも「仁義なき戦い」へのオマージュと思わせる。
でもどちらかといえば、「キルビル」などのタランティーノの匂いだ。腕や首がボンボン飛ぶのもそのテイストだ。国村はキルビルと全く同じ展開となる。
いきなり映画好きの高校生たちが映し出される。その仲間たちが不良少年のケンカを映し出すところからスタートだ。なんか訳がわからないやつらだ。その後でCM出演の少女が血だらけの床をすべってヤクザの堤真一と渡りあうシーンとヤクザの妻友近が刀を振りまわすシーンが続く。「何?このシーン」と思いながら訳のわからない題材を少しづつ接近させていこうとする。
洗練されてはいないが、役者の動きはいずれも悪くない。


「映画の中の映画」の手法が使われる。デイヴィッド・リンチ作品だと現実と虚実が交錯するパターンだが、この映画ではそうは見せない。そして最後に逆転する。このオチのつくり方は上手かもしれない。
コメデイと思ってみた方がよさそうだ。「家政婦のミタ」の主人役だった長谷川博己の振る舞いがおかしくてたまらない。

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飲み会続き

2014-03-23 21:23:12 | Weblog
ブログ更新が全然できていない。
3月に入って送別会その他で毎日のように酒を飲む日が続いている。

映画も見れていない。
月曜日は支店の幹部の送別会、火曜日はお世話になっている方の送別会、水曜日は一休みして、木曜日は部下の昇進祝い
金曜日は母校の甲子園出場とあわせて同窓仲間で応援飲み。こういうのはみんなで一緒に見る方がいい。チケットゲットの同級は甲子園行きだ。野球を最初から最後まで見るのは早慶戦以来?いや千葉ロッテ戦を貴賓席で見たんだ。土曜日は同じ業界の幹部が集まり、異動になった方の送別会
いずれもタクシーで深夜帰宅だ。

これではブログもできない。
今日久々にくつろいだ。仕事も人手不足で困っている。
イヤーまいった。

今月飲み会はあと3回
ペースダウンして普通の姿に戻ろう。
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映画「それでも夜は明ける」

2014-03-12 18:45:04 | 映画(洋画 2013年以降主演男性)
映画「それでも夜は明ける」を映画館で見てきました。

本年度アカデミー賞作品賞に輝く作品だ。
感想としてはともかく重いといった印象。よくぞここまでというくらい主人公は次から次へと窮地に陥る。
黒人人種差別を描いた映画は多々あるけれど、ここまでドツボにはめる映画は記憶にない。
助演女優賞をルピタ・ニョンゴが受賞したが、これは当然そうなると思わせるすごい演技だと思う。

バイオリニストのソロモン・ノーサップ(キウェテル・イジョフォー)は、幸せな暮らしを送っていた。愛する妻は腕の良い料理人で、幼い娘と息子も元気に育っている。1841年、アメリカ・ニューヨーク州サラトガ。ソロモンは生まれた時から自由証明書で認められた自由黒人で、白人の友人も多くいた。

ある時、知人の紹介で、ワシントンで開催されるショーでの演奏を頼まれる。契約の2週間を終え、興行主と祝杯をあげたソロモンは、いつになく酔いつぶれてしまう。
翌朝、目が覚めると、ソロモンは小屋の中で、手と足を重い鎖につながれていた。様子を見に来た男たちに身分を告げるが、彼らは平然と「おまえは南部から逃げてきた奴隷だ」と宣告し、認めないソロモンを激しく鞭打つ。
興行主に騙されて売られたと気付いた時には、既に船の上だった。屈強な二人の黒人たちと共に反乱を目論むが、女を助けようとした一人が虫でも潰すように刺し殺されるのを見て、抵抗が無駄だと悟る。

ニューオーリンズの奴隷市場に着くと、奴隷商人(ポール・ジアマッティ)から無理やり“ソロモン”という名前すら奪われ、男も女も全員裸で並べられ、子どもは「将来は立派な家畜になりますよ」と紹介される。こうしてソロモンは、大農園主のフォード(ベネディクト・カンバーバッチ)に買われていく。

有能なソロモンはすぐにフォードに気に入られるが、大工のティビッツ(ポール・ダノ)からは何かと難癖をつけられる。ついにソロモンの中で何かが弾け、殴りかかるティビッツに反撃してしまう。仲間を引き連れて戻ってきたティビッツは、ソロモンの首に縄をかけて木に吊るす。監督官が彼らを銃で追い払うが、フォードが戻るまで、ソロモンはかろうじて爪先が地面に着く状態で何時間も放置される。
フォードは面倒を起こすソロモンを、借金返済を兼ねてエップス(マイケル・ファスベンダー)に売る。フォードは優しい主人だったが、所詮奴隷は“財産”なのだ。広大な綿花畑を所有するエップスに仕え始めたソロモンは、今まではまだ地獄を覗いていただけだと悟る。エップスは、とても正視できない暴力で奴隷たちを支配し、まだ年若いパッツィー(ルピタ・ニョンゴ)をサディスティックに弄ぶ。ソロモンに信頼を寄せたパッツィーは、ある夜「自分を殺してくれ」と頼むが、彼にはできない。
(作品情報より引用)

この主人公はもともとは奴隷だったわけではない。はめられて奴隷になってしまったのである。
酔って朝気がつくと、手も足も鎖につながれている。そうしているうちに気がつくと奴隷として売買されるのだ。こんな感じで奴隷になってしまった黒人たちはきっとほかにもいたのであろう。
いくらなんでもひどすぎる。

助演女優賞のルピタ・ニョンゴが演じたのは、主人の寵愛を受けてこっそり浮気する役柄だ。でも奥さんにバレて逆に虐待を受ける。これがむごすぎる仕打ちだ。逆に死んでしまった方が楽だと思うくらいの仕打ちだ。このシーンには目をそむけざるを得ない。つらいなあ。

最後感動の場面が映されるが、全く涙は出てこなかった。
生まれながらに奴隷になり、死ぬまで逃れられない黒人たちが大勢いることを思うとやりきれない気持ちになったからだ。
本当にやるせない。
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映画「最後のマイウェイ」 クロード・フランソワ

2014-03-04 21:28:50 | 映画(フランス映画 )
映画「最後のマイウェイ」は2012年公開のフランス映画だ。
フランスの歌手クロード・フランソワの伝記映画である。

最近の若者はともかく、中年以上で「マイウェイ」の歌を知らない人はいないだろう。少し前は英語の歌詞で「マイウェイ」を飲み屋で陶酔しきったように歌って、周りに迷惑をかけているオヤジは多かったものだ。
フランク・シナトラのバージョンがもっとも有名で、ポールアンカの曲だと40年間個人的に認識していた。ところが、この映画の存在を知った後にクロード・フランソワの作曲であることを初めて知った。フランスの歌手と言えば、ジョニーアリディやシルビーバルタンが有名で、ミッシェル・ポルナレフには随分と凝ったものだ。クロード・フランソワの存在すら知らなかった。

この映画はフランスでかなり観客を動員したという。ここで特筆すべきは色彩設計である。現代フランス映画は美術の巧みさが光るが、この映画は際立っている。それに加えて音楽の映像への交わりがすばらしい。あと20分程度短くまとめた方がいいかもしれないが、よくできている。

1939年のエジプト。クロード・フランソワはスエズ運河の通航を管理する父と派手好きな母の間に生まれる。裕福な家庭に育ったが、スエズ運河が国有化され第二次中東戦争が勃発すると父は失職。モナコへ移住した後、クロード(ジェレミー・レニエ)は地元の楽団で働くようになる。それは家計を助けるためであったが、厳しい父は彼の仕事を認めようとはしなかった。クロードは音楽界でめきめきと頭角を現し、スターダムに躍り出る。

酒にもドラッグにも手を出さず、自らダンサーに振付をし、歌い、踊る。作詞・作曲の才能を発揮し200もの曲を生みだす一方、プロダクションを立ち上げ、才覚を見せるクロード。そんな彼の成功の裏では、歌手フランス・ギャルとの密愛、大スターへの嫉妬、マスコミ操作、ひた隠しにした息子たちの存在など、傲慢で神経質な面を見せる……。
(kine noteより引用)

ジェレミー・レニエはひたすら歌いまくる。ロックもソウルも自分のテイストに合うものは何でも取り入れる。フランクシナトラが自分の曲を「マイウェイ」としてカバーしたことを知って喜ぶシーンがこの映画のピークだろう。

モナコのシーンが出てきた時、ジャニスイアンの「at seventeen」が流れる。高校生のころ好きだったなあ。当然フランス語の歌詞なんだけど、あれこれジャニスイアンの曲じゃなかったけ?そんな感じで外国ではやった曲をカバーする曲が多い。
最初はツイスト、シュ-7プリームス調のモータウンサウンド、オーティス・レディングも登場させる。
ステージの観客との一体感がいい感じだ。GSのようにアイドルで売り出しているので隠し子もいる。女とみたらすぐ誘い出す。

そういう軟派ぶりを前面に押し出すが、この時代ドラッグで身をつぶした人間が多いだけにまだマシだ。

いずれにせよ映像の美しさに注目したい。
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アカデミー賞2014年

2014-03-03 20:12:54 | 映画 ベスト
アカデミー賞ついに発表だ。

作品賞
『アメリカン・ハッスル』
『キャプテン・フィリップス』
『ダラス・バイヤーズクラブ』
『ゼロ・グラビティ』
『her 世界でひとつの彼女』
『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』
『あなたを抱きしめる日まで』
★『それでも夜は明ける』
『ウルフ・オブ・ウォールストリート』

もうすぐ公開。まだ見ていない。
ブラッド・ピットが出演兼プロデュース
昨年のジョージクルーニーに続き、俳優のプロデュース作品が連続受賞


主演男優賞
クリスチャン・ベール『アメリカン・ハッスル』
ブルース・ダーン『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』
レオナルド・ディカプリオ『ウルフ・オブ・ウォールストリート』
キウェテル・イジョフォー『それでも夜は明ける』
★マシュー・マコノヒー『ダラス・バイヤーズクラブ』

これは先日の小生の予想通り
何といってもこの役づくりは半端じゃない。レオナルド・ディカプリオは残念

主演女優賞
エイミー・アダムス『アメリカン・ハッスル』
★ケイト・ブランシェット『ブルージャスミン』
サンドラ・ブロック『ゼロ・グラビティ』
ジュディ・デンチ『あなたを抱きしめる日まで』
メリル・ストリープ『8月の家族たち』

ケイトはもうすでにとったのかと思っていたら、前回は助演女優賞だった。
好きな俳優だけにうれしい。
いつも思うけど、「ウディ・アレン」の映画を日本で上映するのが遅すぎる。
期待します。


助演男優賞
バーカッド・アブディ『キャプテン・フィリップス』
ブラッドリー・クーパー『アメリカン・ハッスル』
マイケル・ファスベンダー『それでも夜は明ける』
ジョナ・ヒル『ウルフ・オブ・ウォールストリート』
★ジャレッド・レトー『ダラス・バイヤーズクラブ』


ジャレッド・レトーのエイズ・・オカマ良かったけど
正直『キャプテン・フィリップス』のソマリア海賊の黒人がとってもおかしくない。インパクトある。
ジョナヒルも「マネーボール」に引き続いてのノミネートで十分可能性あり
主演男優賞ほど確実とは思っていなかった。

助演女優賞
サリー・ホーキンス『ブルージャスミン』
ジェニファー・ローレンス『アメリカン・ハッスル』
★ルピタ・ニョンゴ『それでも夜は明ける』
ジュリア・ロバーツ『8月の家族たち』
ジューン・スキッブ『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』

これは早く見ようっと


監督賞
デビッド・O・ラッセル『アメリカン・ハッスル』
★アルフォンソ・キュアロン『ゼロ・グラビティ』
アレクサンダー・ペイン『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』
スティーブ・マックイーン『それでも夜は明ける』
マーティン・スコセッシ『ウルフ・オブ・ウォールストリート』

これは下馬評通り
この映像の凝り方って半端じゃないよね。音響編集賞、録音賞、編集賞、作曲賞も当然でしょう。


これも予想通りだったのが撮影賞『ゼロ・グラビティ』エマニュエル・ルベツキ
彼は名実ともにトップとなったが、「トゥ・ザ・ワンダー」の映像を見て彼の手腕に驚嘆
これからも彼の撮影作品は見逃せない。

脚色賞『それでも夜は明ける』
脚本賞『her 世界でひとつの彼女』
美術賞『華麗なるギャツビー』

これも当然とうなづく。凝っているなあ!!

歌曲賞『アナと雪の女王』“Let It Go ~ありのままで~”
衣装デザイン賞『華麗なるギャツビー』
メイク・ヘアスタイリング賞『ダラス・バイヤーズクラブ』
視覚効果賞『ゼロ・グラビティ』
外国語映画賞『グレート・ビューティー/追憶のローマ』(製作国:イタリア)

長編アニメ映画賞『アナと雪の女王』

「風立ちぬ」とれずでニュースになっているけど、あんな作品でとれると本気で思っているのかしら?
日本人の身内びいきにはイヤになる。

短編アニメ映画賞『Mr. Hublot』
短編実写映画賞『Helium』
短編ドキュメンタリー賞『The Lady in Number 6: Music Saved My Life』
長編ドキュメンタリー賞『バックコーラスの歌姫(ディーバ)たち』
実はこの映画いいんだよなあ!

「アメリカンハッスル」のメンバーは超がっかりだったろうなあ
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