不適切な表現に該当する恐れがある内容を一部非表示にしています

映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

3月の雑感

2013-03-31 20:32:24 | Weblog
この3月は忙しかった。
一年の集大成の決算をしなければならない月だ。何かと疲れる。

毎年3月初めに異動が発表される。うれしいことに異動はなかった。
金融機関と違ってここで決まれば余程のことがなければ一年変わらない。
そうすると飲み会も増える。でも疲れがたまりにたまって、火曜日を最後に飲み会は休んだ。
火曜日は銀座で豪遊、ついた女の子が自分の大学の後輩と知って盛り上がった。
しかも、4月から学校の一年先輩が主宰するゼミにはいるという。驚きだ。
歌いまくったなあ!あえてデュエットで歌う「青春アミーゴ」
自分の中学の後輩が鈴木氏と歌う「渋谷で5時」など。。。ノリまくった!!
「4月になったら、教授に言おうかしら?」なんて言うからそのあっけらかんとしたふるまいに驚く。
さすがに「教授ともうちょっと仲良くなったからにしたら?」という。
いきなり銀座のクラブ歴言ったらヤバイ気がしたけど今は違うのかな???
気がつくと時間は午前2時半すぎ、疲れ果ててタクシーで帰る。
3月はタクシーで帰る日の方が電車より多かった。

この3月は花粉症に徹底的にやられた月だった。
目がしょぼしょぼだ。昔の仲間にあったり、楽しいお店に行ったりもしたけれど、非常に憂鬱だった。
映画を見に行っても、目がしんどくなる。
2月までそれなりのペースで見ていた映画が見れない。
年をとり疲れが目にくることが多くなってきた。
今月もそうなのであろう。ブログ更新がここまでおっくうになったことはめったにない。

受験を控えた娘は相変わらず何もしない。
見ていてむしろこちらの方がしんどくなってきた。所詮は女の子なんだからと思う気持ちもあるがいい加減にやってくれよという気持ちだ。

数学を捨ててから、世界史により関心を持つようになってきた。
私立文系で普通は国語、英語を最初にやれというけれど、得点力を高められるのは社会ではないか。
娘はまだまだ勉強しないけど、自分の方が大学入試並みの世界史の実力をつけてみたいと思う。
これは改めて作戦を書いてみる。

3月会社の受注はよかった。ここ数年にない成績だ。
しかし、売り上げは思わぬずれ込みがでて、少し落とした。
4月売上げになるから来期分に上乗せといえばいいけど、そういうものでもない。
でも3月末土壇場でいいことがあった。これはうれしかった。

これからそのお祝いに家族3人で食事に行く。外は寒い。でも行こう

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「千年の愉楽」 若松孝二

2013-03-27 22:04:57 | 映画(日本 2013年以降主演女性)
映画「千年の愉楽」を劇場で見た。
交通事故死した若松孝二監督の図らずも遺作になってしまった。


なぜか末期に多作となった監督が、中上健次の小説をベースにつくった。自分も平成3年から和歌山にいたことがあり、その時に南紀から東紀州へ何回か仕事でいった。非常に特異な集落であった。
その特異性を小説にまとめているのが中上健次だ。和歌山から南紀に向かう電車で彼の作品をむさぼり読んだ。問題もあるが、ちょっと普通と違う性の意識を強く感じた。そのテイストが前面に映画の中にあふれている。

若松が、中上作品を映像化するのにふさわしい場所として選んだのが、眼下に美しい尾鷲湾を見下ろし、背後には紀州の深い緑が連なる時間が止まったような須賀利という集落である。いかにも南紀らしい海辺の集落で撮影して抜群の作品を生んだ。


紀州のとある路地。ここで産婆をしてきたオリュウノオバ(寺島しのぶ)は最期の時を迎えている。オバの脳裏には、オバが誕生から死まで見つめ続けた男たちの姿が浮かんでいた。美貌を持ちながらもその美貌を呪うかのように女たちに身を沈めていった半蔵(高良健吾)。刹那に生き、自らの命を焼き尽くした三好(高岡蒼佑)。路地を離れ北の大地で一旗揚げようとするも夢破れた達男(染谷将太)。オバは自らの手で取り上げた彼らを見つめながら、あるがままに生きよと切に祈り続けた。オバの祈りは時空を超え、路地を流れていく……。

最初に若松映画常連の井浦新が血まみれで倒れているシーンが出てくる。何これ?という感じだ。
最初映画が始まってから意味がわからないまま映像を追っていく。佐野史郎と寺島しのぶが夫婦で寺島がお産婆さんであることがわかってくる。時代背景は昭和のようだが、あえてどの時期というのはわからない。海岸に面する漁村の風景は昭和20~30年代からタイムスリップしていないので、いかようにも解釈ができる。

そうしていくうちに美少年半蔵が身重の妻がいるにもかかわらず、後家さんなど女に狂っていく姿を映していく。若松ワールドだ。そういえば高良健吾中上健次作の「軽蔑」で紀州新宮をロケした作品に出ていた。あの映画も強烈な印象を残したが、ここでも周りの女をやりまくる役を演じている。
中途半端に人生を生きるモテ男を演じさせると天下一品だ。

そのあとが高岡蒼佑だ。彼が主演した映画「さんかく」はよくできた映画だった。その他時代劇などでも存在感を示していたが、宮崎あおいとの離婚問題やネット事件などで騒がれ、最近は鳴りをひそめていた印象だった。この映画では元不良少年とも言われる彼らしさが光る。この映画の男性役はやはり高良健吾、高岡蒼佑にしかできない役だ。

逆に「ヒミズ」の染谷は前2人の出るシーンが多いせいか、存在感がここでは薄い。正直彼でなくてもよかった気がする。

寺島しのぶは彼女にしては普通かな?でも彼女にとっても若松監督がいなくなったのは大変な損失だと思う。出演作品を増やすたびごとにそれを肥やしとして実力を伸ばしている。今回ある表情が昔から自分がお世話になっている彼女のオジサンにそっくりだということに唖然とさせられた。そういえば寺島しのぶのお母さんも生まれは御坊だったよなあ、そんなことを思い出した。

横溝正史の映画「悪魔の手毬唄」でベースとなる男は、古い村落で好き放題に村の若い女性を手篭めにして子供をそれぞれにつくっていた。横溝正史の映画では男はその顔を示さない。この映画では同じような遊び人の男が何人もいる。そして女に狂う。それが血筋であるかのように語られる。逆に女も狂いまくる。現代と比較して、昔の村落の方が性的開放感があったのであろうか?ふとそう思う。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

受験に向けて

2013-03-24 19:03:02 | 家族
まずはセンター試験に向けて稼働する。

センター試験で高得点をとる。80%を目指せば、大学にどこかひっかかる。
1.英語
英語センター過去問1日に2年分
青本で過去問をやる。
アップグレードのマスター

2.国語
国語センター過去問1日に1年分
私大過去問

3.世界史
世界史センター過去問1日に2年分
青本で過去問をやる。
世界史試験5分前

過去問90%のペースを作る。
これを12月初旬までやる。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映画「ジャンゴ 繋がれざる者」

2013-03-23 21:20:01 | 映画(洋画 2013年以降主演男性)
映画「ジャンゴ 繋がれざる者」を劇場で見た。
3月に入って忙しくなかなか見に行けなかったが、ようやく見れた。
途中眠くなるような緩慢な時間もあったが、ラスト30分の圧倒的な迫力演出には度肝を抜かれた。
「ウェスタン」映画の定石を踏みながらも、タランティーノらしさを前面に出す内容だ。

第85回アカデミー賞助演男優賞を受賞したクリストフ・ヴァルツが、主役のような役割を果たしている。実際主役といってもいいくらいだ。タランティーノ監督が発想するドイツ人歯科医で賞金稼ぎのシュルツという異色なキャラが口八丁手八丁で我々を魅了する。

1858年のテキサスが舞台だ。南北戦争の2年前
奴隷商人に連れられて、鎖を付けたまま歩く黒人の行列がまず映される。
そこに現れた歯科医で賞金稼ぎのドイツ人・シュルツ(クリストフ・ヴァルツ)は、奴隷商人に捕らえられたジャンゴ(ジェイミー・フォックス)を助けて自由の身にする。シュルツは高額賞金のかかったブリトル3兄弟を追っていて、顔を識別できる人物の協力が必要だったためだ。ジャンゴは顔を知っているのだ。

「ブリトル三兄弟を仕留めて自由を手にしたら、その先はどうするつもりか?」と問うシュルツに対して、ジャンゴは「妻を探し出す」と答えた。ガンマンとなったジャンゴは、売られた妻ブルームヒルダ(ケリー・ワシントン)を探していた。ジャンゴと同じくカルーカン農場の奴隷だった妻の名前はブルームヒルダ・ヴォン・シャフトだ。リヒャルト・ワーグナーの楽劇『ニーベルングの指環』4部作における、勇者ジークフリートによるブルームヒルダ姫の救出劇を思い出したのだ。ブリトル3兄弟を射殺したシュルツと、従僕の扮装をしたジャンゴは、ミシシッピー州キャンディランドの領主キャンディ(レオナルド・ディカプリオ)を訪ねる。そこにはブルームヒルダがいるはずだったが。。。。

2時間半を超える長丁場である。
長いなあと感じさせる瞬間もあった。ここのところ花粉症で目がやられていたせいか、映画の銀幕が見づらくなっていた。途中でしんどくなってきた。
そう思っている時に現れたのが、ディカプリオだ。とたんに目が覚める。

農園主で金にものを言わせ、好き勝手な傲慢な男だ。
奴隷同士に真剣勝負の格闘技をさせたりする。これは見ていて目をそむけたくなる。
そんな男から売られた妻ブルームヒルダを取り返そうとする。一筋縄ではいかない。
それでも何とか踏ん張っている時に、ディカプリオが2人の魂胆を読み取る。
ここからのディカプリオは凄い!
この怒り狂った表情に背筋がぞくっとする。人ごとながらヤバイと思わせる。

あとはドキドキものの展開であった。
優勢、劣勢が一瞬にして次から次へと変わって行く。
ストーリーは言わぬが花であるが、この映画のヤマはディカプリオの怒りと縦横無尽にかわそうとするクリストフ・ヴァルツの動きであろう。そこにサミュエル・ジャクソンまでからんでくる。
ラストに行く前に興奮は頂点に達する。
そして「古典的西部劇」「マカロニウェスタン」の定石を踏むようなストーリー展開を見せクライマックスに進む。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映画「桐島 部活やめるってよ」

2013-03-15 21:25:45 | 映画(日本 2011年以降主演男性)
映画「桐島 部活やめるってよ」は先日直木賞を受賞した朝井リョウの同名小説を、「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」の吉田大八監督が映画化した青春群像劇。
昨年度の映画の賞をとりまくった作品だ。

何でこんなに評価されるんだろう。見てみると正直その思いは強くなる。
起承転結がはっきりしているわけでもない。大きな事件が起きるわけでもない。
でもこの映画にはさまざまな高校生が出てくる。運動部、文化部そして帰宅部の人たち、容姿端麗のスターばかりでなく内に引きこもった面々など。。。
普通に高校生活をすごした人なら、この映画の登場人物の誰かにどことなく感情同化する思いを抱くのかもしれない。それだからこんなに人気が出るのであろう。

ある高校内を舞台にした生徒たちの群像ドラマだ。
校内のバレー部のスター桐島が退部するらしいという噂が金曜日の放課後に流れてから起こる人間模様を描いていく。その日の朝、桐島は県の選抜に選ばれるということが全校朝礼で発表されていた。それなのにという驚きだ。映画は、その金曜日のエピソードを、主要人物の視点を変えて何度も反復するスタイルで描きはじめスタートする。。。。

オムニバス形式のような映画なので、なかなかストーリーを説明するのは難しい。
ユニークで個性豊かな登場人物に注目したい。

主人公はいるようでいない。
あえて言えば、ホラー映画オタクの映画部部長であろうか。映画が一次審査を通過したので、全校朝礼で発表される。でも注目している生徒たちは少ない。クラスメイトの威勢のいい女子にも相手にされない。むしろバカにされている。
彼女たちの注目を集めているのはイケメンの男たちだ。桐島もその1人だ。
(桐島は出てこない。でも親友の男はカッコマン、彼女は今風超美形、だとすると出てこなくても色男と想像できるであろう)

オタク映画部長ははバドミントンの女子部員にほんのりとした思いを持っている。
亡き姉の後を追うように練習に打ち込むバドミントンの女子部員はメジャー組の女の子と普段つきあっている。
映画好きの部長がホラー映画を見に行き、エンディングロールが終わって明るくなった客席に彼女を見つける。同じ中学校から上がった2人は、以前は会話を交わすことがあったが、すっかりご無沙汰になっていた。

映画館をでて椅子に座って、映画の話をする。映画オタクの部長はタランティーノで何が好きか?とかホラー映画の話をしたりする。でもそれ以上ではない。それ以来今までとちがう意識を持つようになるが、彼女にはひっそりと公表せずに付き合っている男が居るのだ。

長身の帰宅部のイケメン男、桐島の親友だ。
元々野球部に所属しているが、練習には出ない。それでも実力があるので試合に出てほしいとキャプテンから誘われる。
授業が終わると、バスケットやりながら帰宅部の仲間と遊ぶ。桐島が部活が終わるのを待って、一緒に学校から帰る。積極的な女の子が彼に近寄るが、席がすぐ後ろの吹奏部の部長が強い恋心を抱く。

そんな彼に恋心を抱く吹奏楽部の優等生部長がいる。
校舎屋上の棟屋部分でいつもサックスを吹く。1人で淡々と吹いている。
そこからは帰宅部の男が見える。彼を常に意識しながら演奏している。
叶うはずもない恋と知りながらあきらめ切れない。
映画部がゾンビ映画を撮ろうとして、場所を換わってもらおうとするが、好きな男が見えなくなるので代わってあげない。
割と意地の悪い女部長である。


そのほかにも夏の大会が終わっても辞めないで練習に精を出す坊主頭の三年生の野球部キャプテン、退部した桐島の穴を埋めるべくシゴキに耐えるリベロのバレー部員、
正統派のモデルのような美形の桐島の彼女などなど。。。



自分は都立高校出身で共学だった。当時46人のクラスに男が32人、女性が14人いた。
当時進学成績を意識して、男子の構成比が高い構図になっていた。
半分づつくらいで仲良く男女が遊ぶようなクラスとは大違いだ。それでも、この映画に映る登場人物にダブる男女がいた。かっこいい奴、悪い奴両方だ。30年以上前の記憶がよみがえってくる。
はかない恋の思いも記憶に浮かび上がってきた。(失敗ばっかりだったなあ)


最近の高校事情を表わす云々という人もいるが、自分から見ると30年以上前の昔も今も変わらない気がする。どんな高校でも自分をメジャーと意識して肩で風きって歩く男女がいるもんだ。自分より10年上の世代でも同じだろう。高校の格差社会を顕著に表しているというが、地味に生きる連中とメジャーな連中とは明らかにわかれていた。
そして同じクラスメートでも親しくなければまったくお互いに眼中にない。
それ自体は昔も今も同じだろう。そんな不思議な高校時代の日常が浮き上がってきた。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映画「マドモアゼル」 ジャンヌモロー

2013-03-13 12:15:09 | 映画(フランス映画 )
映画「マドモアゼル」はジャンヌモロー主演の1966年のフランス映画だ。
ジャケットに魅せられて、手に取った。

フランスの小さな村が舞台だ。
マドモアゼル(ジャンヌ・モロー)と呼ばれるオールド・ミスの女教師がいた。村にイタリア人の男性マヌー(E・マンニ)が息子のブルーノ、友人のアントーニオをつれて出稼ぎに来ていた。マヌーは野性的な男性的魅力を持っていた。しかし、彼が来てから、村では水門が破られたり、放火事件がおきていた。村人たちは、よそ者の彼が犯人ではないかときめつけていた。村で災難が起るたびに、半裸でかいがいしく働くマヌー。そんな彼を、マドモアゼルはいつも遠くから見続けていた。マドモアゼルこそ、すべての災難の犯人だったのだ。

マドモアゼルは夜になると厚化粧をして、ひそかに農家へ放火しにいく。そんな彼女の正体を見破ったのは教え子のブルーノたった。授業中、マドモアゼルは新入りの少年をいじめるような態度をとるのであるが、この少年は何も語らなかった。マドモアゼルは、マヌーが木こりとして働く森によく散歩に行き、意図的に道で彼に出会おうとする。そして彼女はマヌーの男性的魅力にくらくらしていく。欲望を自制しようとすればするほど、マヌーの肉体を求めるのだった。彼女が毒薬を入れた池の水を飲んで家畜が全滅した日、村人たちの怒りは爆発し、犯人と目したマヌーを捕えることにした。その頃マドモアゼルは森でマヌーと逢っていた。野性の女と化したマドモアゼルは、ずっとマヌーの肉体を求めていくのであるが。。。。

ストーリーは日活ポルノのようだ。どっかで聞いたことがあるような話である。
犯人が誰だかわからないというわけではない。映画が始まってすぐマドモアゼルが水門を空けるシーンがでてくるので、彼女が悪いことをしているのがわかる。そしてカメラは彼女を追いかける。
映像はモノトーンである。撮影の腕がいい訳ではない。陰影がはっきりしているわけでもない。
この犯罪のどす黒さと悪に満ち溢れたジャンヌモローの表情、官能に狂う彼女をあえてモノトーンで映し出したかったのであろう。ジャンヌモロー38歳の肖像である。

どこかで精神のバランスを崩すインテリ女性というのはいるものなんだなあ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映画「5つの銅貨」 ダニー・ケイ&ルイ・アームストロング

2013-03-10 16:17:40 | 映画(洋画 69年以前)
映画「5つの銅貨」は1959年の映画
ダニーケイが往年の人気演奏家レッド・ニコルズを演じる。まさに古き良き時代といった雰囲気で、ルイアームストロングもダニーケイと楽しく掛け合い演奏し、あの濁声で歌いまくるご機嫌な映画だ。



1920年代が舞台だ。
コルネットが得意の青年レッド・ニコルズ(ダニー・ケイ)が、ウィル・パラダイスの楽団への入団を申し込むところから映画はスタートする。そこで美人歌手のボビー(バーバラ・ベル・ゲデス)と知り合いになった。やがてボビーと恋仲になったレッドは、酒場でルイ・アームストロングと即興でかけあい演奏をやったことから彼と仲よくなり、次第にそのプレイを世に認められるようになった。
レッドとボビーは結婚した。結局バンドを脱退してレッドは“ファイブ・ペニーズ"楽団を結成し、全米ツアーをはじめた。娘のドロシーが生まれ、育つにつれて、デキシーランド・スタイルは一世を風靡する。楽団のメンバーにもトミー・ドーシーやグレン・ミラーが加わった。ボビーは成長する娘に巡業がよくないことを考えて、彼女を寄宿学校に入れた。しかし、別れて暮らすことが寂しいドロシーは夜一人さまよい、冷たい雨に打たれているうちに小児マヒにかかってしまう。病床にかけつけたレッドは、愛娘ドロシーにかまわなかったことを後悔した。落胆のあまりバンドを解散しまうのであるが。。。


再生の物語だ。娘が小児麻痺にかかりすべてを放棄してしまうが、復活に向かう軌跡を描く。
とはいうものの暗いムードは少なく、ウキウキの音楽とともに楽しく見れる映画だ。

何より見ていて楽しいのが、全盛時のルイアームストロングのプレイだ。
「聖者の行進」を濁声でダニーケイと輪唱のようにはもるシーンは本当に楽しい。
思わず「大将!」と声をかけたくなる。
全米ヒットチャート№1の「ハロードーリー」はこの数年後だ。

あと抜群にいいのは「ラグタイムの子守唄」ダニーケイの歌声が優しく包むシーンもナイスだ。
ハリーニルソンがオールディーズばかりを歌ったレコードに入っていた。邦題「夜のシュミルソン」だ。これ本当に好きなんだよなあ。ボロボロになるまで聴きづづけたあと、今でもCDをもっている。

余分なことは考えずにゴールデンエイジズの素晴らしいアメリカに酔いしれていった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

当選祝賀会

2013-03-06 21:40:40 | Weblog
過日、高校の柔道部の先輩が衆議院議員に当選したお祝いの会があった。

前回の選挙では民主党の勢いに押され残念ながら落選となり、3年3ヶ月のブランクを経て当選した。
非常にうれしい出来事であった。

高校の柔道部に入っていきなり東大で合宿があると言われた。
いったい何やるんだという感じで、三四郎池の隣の武道場に行った。
そこにその先輩がいた。同じようなOBが数名いた。汗臭い武道場の一角で一泊しながら当時霞が関官僚である先輩からいろんなことを教えていただいた。
もう40年近くたつが、鮮明に覚えている。

自分より上の還暦を過ぎた先輩も多かったが、みんな高校時代に先輩にもんでいただいたことを思い出していた。大学生の時先輩は合宿でも法律書を早朝から薄ら明かりの中で読んでいらっしゃった話と、こう勉強すればという先輩の猛勉強をまねてみんな調子を崩した話が出ていた。
さすがにあのパワーにはついていけない。官僚の試験と司法試験の両方に通るにはこのくらい勉強しなければダメだと思ってみんな頑張ったが撃沈組がほとんどだ。

同じくお祝いに来ている先輩の中には、医大の教授を辞して今なお現役の学生に柔道を自ら教えている先輩がいた。いかにも大学教授らしい温和な表情と裏腹に今だ柔道をやっていらっしゃることに驚いた。
自分たちのコーチに来ていた先輩が、病気で酒を飲まないので、上の先輩から「どうしたのか?飲まないのか?」と言われ、「高校時代の方が飲まされていました。」といったのには笑えた。
高校入っていきなり割烹に連れていかれて飲まされる話が笑い話になった。

もう時効だけど、高校のころ年末忘年会があり、豪傑の先輩たちに高校一年から徹底的に飲まされた。
考えてみれば、教員も一緒に飲んでいたんじゃないと上の先輩がいっていた。いい時代だったのかな?
今や大学の体育会でも20歳になるまで控えるという。この間大学のOB会に行ったら、顧問の教授が昨年不祥事件が起きて厳しくなったと若い奴を飲ますなといっていた。その教授は自分が卒業した時に入学した奴で、たしか新入生歓迎コンパでしこたま飲ませた気がする。うーん、だからマークされた。

いつも思うけど、コンプライアンスも考えものだ。
そんないい時代を思い浮かべながら、気持ちよい時間を過ごせた。
自宅の梅は満開だ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映画「草原の椅子」 佐藤浩市

2013-03-04 19:49:23 | 映画(日本 2013年以降主演男性)
映画「草原の椅子」を劇場で見た。

宮本輝の小説は比較的好きなほうだ。気になっていた。
宮本輝が阪神・淡路大震災で被災したことをきっかけに、シルクロード6,700キロ、40日にわたる旅を体験して執筆した小説を映画化。
『八日目の蝉』の成島出監督がメガホンをとるということも気になっていた。
今後の生き方を模索する登場人物たちが世界最後の桃源郷と呼ばれるパキスタンのフンザへ旅する姿を描く
ただ映画的にはイマイチだ。

主人公遠間憲太郎(佐藤浩市)はカメラ製造会社の営業管理職で50歳、バツイチで大学生の2人で生活している。上司からは実績をあげるため急かされあたふたしている毎日だ。
彼に取引会社の社長富樫(西村雅彦)から電話が入る。関西出身で単身赴任で東京に来ている家電量販店の経営者だ。浮気相手に別れ話をしたら、キレられ灯油を浴びさられたとのことだ。
その事後相談にのってあげている際に彼から親友になってほしいといわれる。

主人公は町を歩いていて、和服の似合う1人の美人貴志子(吉瀬美智子)を見かける。お店に入っていくのを追いかけていくとそこは陶芸の器を売っている店であった。彼女に惹かれる中、気がついてみると10万円の器を買ってしまう。その後もその店に通うようになる。

そんなある日、大学生の娘から相談を持ちかけられる。バイト先の社員の男性が困っているという。
母親に虐待された子供を預かっているようだ。その男性の仕事が忙しいので一時的に預かってくれないかというのだ。身勝手な男の依頼だが、一応預かる。母親からの虐待がトラウマになっている少年だ。
奇妙な共同生活が始まっていくのだが。。。

憲太郎、富樫、貴志子の3人は、いつしか同じ時間を過ごすようになる。
交流を深めていく中で、圭輔の将来を案じ始める。
めぐり逢った4人は、ある日、世界最後の桃源郷・フンザへの旅立ちを決意する。

ストーリーに大きな起伏はない。
宮本輝の話にしては単調だ。この3人の演技自体悪くはないが、面白みはない。
何でこの子供を預かるのかが非常に不自然、しかも見ていて不愉快だ。
気分が悪くなるような途中のストーリー展開に、突然子供の親小池栄子が現れる。これ自体も不愉快なシーンだが,小池栄子自体はうまい。変態的役柄を演じると、うまみが増す。

先日「ゼロダークサーティ」の舞台になったパキスタンとこの映画の映像とは180度違う。
ただ、この風景もっときれいに撮れたんじゃないだろうか?
映像が見たいという観光客的気分でいったけど、失敗だったなあ


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする