映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

花様年華  トニーレオン&マギーチャン

2009-05-21 19:15:21 | 映画(自分好みベスト100)
香港の巨匠王家衛監督のスタイリッシュな作品。香港の2大スタートニーレオンとマギーチャンの二人の恋。60年代の香港をノスタルジックに、色鮮やかに描く香港映画の最高峰。ともかくマギーチャンのチャイナドレス姿が美しい。

この映画は渋谷の文化村でロードショーになり、見たのが最初。はまってしまった。劇場で3回、DVDで3回見ている。何度見てもあきない。
ストーリーは単純である。1962年香港、アパートに引っ越してきた通信社に勤めるトニーレオン夫婦の隣に、ほぼ同時にマギーチャン夫婦が引っ越してくる。マギーの旦那は貿易関係か?出張がちである。旦那が出張の時に買ってきたハンドバックと同じバックをトニーの妻が持っていることに気づく。お互いの疑問の中、二人は初めて食事を共にする。。。。。
ストーリーはどうってことない。サプライズもない。ひたすら二人の姿を追っていく。バイオリンの主題音楽がノスタルジックに響き、60年代を想定した背景にマッチした二人のファッションとナットキングコールのヴォーカルが相性いい。

王家衛には「恋する惑星」「ブエノスアイレス」と名作といわれる作品が多々ある。しかし、どの映画もこれには及ばない。オールスターを集めた「2046」は美術が稚拙すぎて物足りないし、アメリカ進出1作「マイブルーベリーナイト」はつまらなかった。 マギーチャンはチャイナドレスを10数回取り替える。スタイルのいい彼女には地味な色でも、派手な色のどちらでもチャイナドレスがよく似合う。それがこの映画に強烈な色彩を放つ。 彼女といえば「ラブソング」というレオンライ共演の名作がある。中国本土からの流れ者なので地味な設定である。 今回は、貧富の差が今より激しい時代のエリート夫妻同士の不倫を描いていて服装が全然違う。舞台は香港島、勤めているところはセントラル、住んでいるところはコーズウェイベイ付近と想定される。60年代日活映画でいえば、石原裕次郎と浅丘ルリ子の「二人の世界」を連想させる。同じ時代背景だが、香港が国際都市であるだけ、何かスタイリッシュなものを感じさせる。自分でバーを開くことがあったら、この映画BGM風にしてずっと映してみたい。
花様年華
ノスタルジック香港での恋
コメント
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