映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

映画「ソ二はご機嫌ななめ」 ホン・サンス

2015-06-29 05:13:27 | 映画(韓国映画)
映画「ソ二はご機嫌ななめ」は2013年の韓国映画だ。


ホンサンス監督が2013年ロカルノ映画祭で監督賞を受賞した作品ということでdvdを見てみた。
ちょっと変な映画だ。普通の女の子なのに年上の男性たちを自由奔放に手玉に取る場面を中心に映しだす。同じような会話を酒場でそれぞれの相手に繰り返す。比較的単調でいつもの韓国映画のようなドラマティックなストーリーの動きがない。韓国の若者が普通に酒を飲みながら交わす会話がこんな感じなのかなと思えば、社会勉強にもなるかもしれない。何でこんなのが監督賞と思うけど、よほどいい映画がなかったのであろう。

ソニ(チョン・ユミ)はアメリカ留学の推薦状を頼むため、チェ・ドンヒョン教授(キム・サンジュン)に会いに久しぶりに大学を訪れた。教授が自分に好意を寄せていることを知っている彼女は、良い推薦状を書いてくれるようにしむけるのだった。


さて次は先輩の元カレのムンス(イ・ソンギュン)。大学からの帰り道に偶然出会い、チキン屋でソニは、自分たちの恋愛話を映画に使ったとクダを巻く。でもどこか憎めないソニ。


さてさて3人目は、映画監督のジェハク(チョン・ジェヨン)。彼もまた先輩、街角でソニと偶然再会し、酒を飲み、そのまま夜のキスシーン。


ソニと彼女に気がある3人の男たち。しかし、自分たちの言葉を、本当のところ彼女がどう思っているのかわからない。男たちの間を猫のようにするりとすり抜けるソニ。彼女をめぐる四角関係が始まった!!(作品情報より)




男性陣は他の韓国映画で見たことあるメンバーがそろっている。チョン・ジェヨンは矢沢永吉そっくりなんで特に印象に残る。
その中でモテ女を演じるチョン・ユミは他の韓国整形美女たちに比較すると割と普通。ずうずうしく教授に推薦状の書きなおしなんて頼んだりしてね。でもこういうタイプの女の子って日本にも結構いる気がする。それに加えての韓国人らしい挑発セリフである。さしで飲んで、焼酎を何杯もお代わりして、両方ともベロベロになった時に交わす言葉がなんかおかしい。妙に反復で構成して計算してつくっているようにみえるけど、真意はよくわからない。普通だ。
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映画「マッドマックス 怒りのデスロード」 トム・ハーディ&シャーリーズ・セロン

2015-06-28 18:25:39 | 映画(洋画 2013年以降主演男性)
映画「マッドマックス 怒りのデスロード」を映画館で見てきました。


メルギブソンによる最初の「マッドマックス」は大好きだ。広大な荒野を駆け抜ける車やバイクの疾走感がすばらしい。あの高揚感はなかなか得られるものではない。すばやい移動撮影の巧みさが顕著に出ている。この時代にここまでのレベルに達しているアクション映画はそんなにはない。この映画のおかげで一気にメルギブソンはスターになっていくのである。評判もよく、かなり期待して映画館に行ったが、アクションは凄いけど、正直わけがわからないというのが本音だ。

資源が底を突き荒廃した世界、愛する者も生きる望みも失い荒野をさまようマックス(トム・ハーディ)は、砂漠を牛耳る敵であるイモータン・ジョー(ヒュー・キース・バーン)の一団に捕らわれ、深い傷を負ってしまう。そんな彼の前に、ジョーの配下の女戦士フュリオサ(シャーリーズ・セロン)、全身白塗りの謎の男、そしてジョーと敵対関係にあるグループが出現。マックスは彼らと手を組み、強大なジョーの勢力に戦いを挑む。(作品情報より)

いきなり主人公が映される。そばに寄ってきたトカゲを食べてしまう。なんじゃこれは?と思ったら、追手が大量に追いかけてきて主人公がとらえられる。その後60年代のスぺクタル映画のような映像が出てきて、その後は訳もわからず闘争劇が始まる。解説がないのでどっちが敵でどっちが味方なのか?何が何だかわからない。


そもそもの「マッドマックス」一作目も近未来の設定ではあるが、実質的に現代劇である。それに対してこの映画はSF映画のような響きする持っている。主人公のトムハーディ「ダークナイトライジング」で演じた悪役と同様に顔にプロテクターをつけている。それ自体も怪物じみているが、白いドウランを塗ったような男たちや仮面の連中などいずれももっと気が狂ったような怪物にしか見えない。それが疾走する車どうしでやりあっている。


とっさにジョンフォード監督ジョンウェイン主演の名作中の名作「駅馬車」のインディアンとの対決シーンを連想した。あれも荒野の中を激走する駅馬車とそれを追うインディアンたちを映し出しているが、この映画も通じるところがある。ジョージミラー監督が少しは意識していると思う。
(1939年映画「駅馬車」 予告編 わずかだけ出る疾走シーンに着目↓)




あの映画では駅馬車に乗る9人の人生模様が語られていたが、ここではそういう背景がなく怪物同士でケンカしあうのでちょっと調子が狂う。でも駅馬車がもつ疾走感を、この映画のなかでは2時間にわたり続けていくのだけは凄い。


それにしても頭を丸刈りにして男じみた格闘を演じたシャーリーズ・セロンには脱帽としか言いようにない。
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映画「禁忌」杉野希妃

2015-06-22 22:34:23 | 映画(日本 2013年以降主演女性)
映画「禁忌」は今年2015年公開の映画

ほとりの朔子を見てから杉野希妃の美女ぶりが気になっていて、時間が合えばこの作品を見に行こうと思っていたが、深夜しか公開していないのでこれじゃ無理。DVD化されたので見てみた。杉野のヌードが拝めるのが唯一の見せ場という映画だ。

大学教授の父親(佐野史郎)が暴行事件に巻き込まれ入院して、離れて暮らしている娘サラ(杉野希妃)のところに警察から保護するように求めに来た。娘は高校の数学の教師で結婚を前提につきあっている男性もいた。父親の身寄りのないことから、身の回り品を自宅の鍵を取り出し、自宅へ行った。すると、そこには1人の少年望人(太賀)がしばられ監禁されたままいるではないか。


暴行事件の加害者の少年の証言により父親に買春の容疑がかかり警察の家宅捜査を求められた。充はサラに望人を匿ってほしいと頼む。サラは父親の申し出を受け入れ望人と生活を共にする。自身に父親と同じ少年愛者の血が流れていることを自覚したサラは望人に激しく欲情し、犯してしまう。サラは充に望人との関係を暴露すると脅し、恋人とも別れ、二人は心を通わせ奇妙な共同生活を送る。そのあとで事件が起きる。サラに捨てられ逆上した恋人・菊田が来訪し、彼女を犯したのである。監禁されたままの少年は身動きできずただ静観するしかないのであるが。。。




モーツァルトのピアノソナタが全編を通じて流れる。正直映画は大したことがないが、この選曲は悪くない。その中で「少年愛」を中心としたテーマで映像が徐々にどぎつくなっていく。映画の中で少年は女教師杉野希妃に犯されるように上に乗られてしてしまう。普通の男であれば、こんな美女に迫られて誰しもが喜ぶ場面と思うが、嫌がる顔をする少年の気持ちはわからない。でもエレクトしないとできないよね。


ここで見せる杉野希妃のヌードはいかにもインテリらしい雰囲気を醸し出している気がする。数学の女教師の裏の世界なんていかにもにっかつポルノの世界だ。少年をおかすばかりでなく、その前には女子高校生にもちょっかいを出す。広島出身の杉野嬢は伝統的に英数小論文が受験科目である慶應経済出身で、円の方程式に直線が絡んだ不等式の問題を黒板に書いている。字がきれいだ。「ビリギャル」のモデルの子よりは頭はよさそうだ。

(参考作品)
禁忌
杉野希妃のヌードが拝める


ほとりの朔子
杉野希妃プロデュースで大賀君も出演
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映画「夜の河」 山本富士子

2015-06-21 06:11:32 | 映画(日本 昭和34年以前)
映画「夜の河」は1956年(昭和31年)の大映映画。名画座で見てきました。


山本富士子主演吉村公三郎監督によるもので、キネマ旬報2位となり作品としての評価は高い。染物をしている京都の独身女性が、妻子ある大学教授との恋に揺れるというのが映画のストーリーの根幹で、それに女性の仕事と家庭内の複雑な立場、および男性側の妻の病気と娘との関係をからませる。
今だったらどうってことない話ともとれるが、戦前は姦通罪で不倫は法的にもご法度だった時代なので、戦後10年たったこのころでも見る方からしたら刺激的な題材だったのかもしれない。これも山本富士子のワンマンショーということでしょう。

京都、堀川で京染の店を営んでいる舟木由次郎(東野英治郎)は七十歳、三十違いの後妻みつと長女きわ(山本富士子)と暮らす。きわはろうけつ染に老父を凌ぐ腕を見せている。新婚旅行にいく次女夫婦を京都駅で見送った帰途、きわは画学生岡本五郎(川崎敬三)が、彼女を描いて出品している展覧会場に寄る。岡本はきわに好意を寄せている。


きわは、四条河原町の目抜きの店に進出したいと思っている。それを知った呉服屋近江屋(小沢栄)は彼女の美貌に惹かれていて、取引先の店を展示場にと約束するが妻やすの眼がうるさい。
きわは桜咲く唐招提寺を訪れた折、写真を撮るのがきっかけで、阪大教授竹村幸雄(上原謙)、娘あつ子と知り合う。そして五月、堀川の家を訪れた竹村との再会に喜ぶきわ。きわは竹村と京都市内を散策しているうちに、気持ちが引き寄せられる。その後、きわは阪大研究室に竹村を訪問する。彼は助手とともにハエを飼育、遺伝学の研究に没頭している。きわは近江屋の紹介で東京の展示会進出に成功する。きわの出品作は燃えるようなショウジョウ蝿を一面に散らしたものだった。きわは、東大の研究発表会に来ている竹村と逢引きする。


京都に戻り、宴会で近江屋の手から逃れたきわは、友達せつ子の経営する旅館で竹村とこっそり逢う。彼は岡山の大学に移るという。その話を聞き、きわの竹村への感情はなお高まるのであるが。。。

公開当時25歳だった山本富士子は和服がよく似合う。染めている着物の色合いもすばらしい色合いだ。


美貌にもかかわらず、妹に先に嫁にいかれるということ自体が、ヤバイ設定となってしまうのは時代が違うということか。妻が病気でもしかしたら死ぬかもしれない。その時は後妻になんて話で心が揺れる。この手の不倫は何度もよろめきドラマで使われてきた題材だけど、この映画がはしりなのかな?これが受けたというのも今と時代が違うからなんだろう。しかも、戦後に出てきた三島由紀夫の「美徳のよろめき」のような刺激的な姦通小説と比べれば、ずっとソフトだ。

上原謙は戦前の名優でこのころはどう評価されていたのであろう。加山雄三もまだ大学生で正式にデビューしていないころだ。川崎敬三はいつもながらのふられ役。最近見た山本富士子作品では全部片思いに終わる役でお気の毒。
主人公の父親東野英治郎は昭和30年代の映画では実によく見るねえ。キューポラのある街で吉永小百合の父親で、鋳物工場の職工を演じたが、それに通じる役でこういう職人系の方が合う。水戸黄門で見せる高笑いはさすがにない。映画会社問わず出演しているのは劇団俳優座所属の強みか?映画会社協定の対象外だったのであろうか?逆にその協定に逆らった山本富士子が失脚させられるのであるが。。。

(参考作品)

夜の河
昭和30年前半の不倫
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映画「海街diary」 広瀬すず

2015-06-17 20:49:38 | 映画(日本 2013年以降主演女性)
映画「海街diary」を映画館で見てきました。


4人の美女が映る映画ポスターが気になっていた。湘南の古い一軒家に暮らす三姉妹と別れて暮らす父親のもとで育った腹違いの妹が一緒に暮らす話である。鎌倉の春夏秋冬を映しだす映像が季節感あふれ、江ノ電沿いの家での暮らしぶりがいかにも昭和30~40年代に映しだされたような雰囲気を醸し出す。設定はありそうでない設定ではあるが、4人をとりまく話は比較的単調で、予想外の展開にはならない。それでも、大物ぞろいの脇役もきっちり自分の仕事をして、是枝監督らしい安定感のある映像である。バックで流れる音楽がやさしく、心地良い雰囲気にはさせられる。

4人をクローズアップというよりも、広瀬すずにスポットがあてられる感じがした。変に現代の女の子ぽくなく、田舎にでもいそうな美少女ぶりがいじらしく好感を持てた。

看護婦である長女の幸(綾瀬はるか)、地元の信用金庫に勤める次女の佳乃(長澤まさみ)、地元のスポーツショップの店員として働く自由奔放な三女の千佳(夏帆)は、鎌倉の古い一軒家に3人で暮らしている。父は15年前に家を出て、その後2人の女性と結婚した。その父の訃報が届き、山形で行われた葬儀で3人は、腹違いの妹のすず(広瀬すず)と出会う。父の連れ子のすずが継母と暮らすことを心配した幸は、一緒に暮らそうと声をかけ、4姉妹の生活がスタートする。すずは内心で自分の母親が3姉妹から父親を奪った罪悪感を感じていた。また、再婚のため家を去った母親(大竹しのぶ)が十数年ぶりに現れ、騒動が巻き起こる。(作品情報より)


1.広瀬すず
東京ではなくどこか地方都市であったことのあるようなかわいい中学生である。悪い姉さんたちがお酒を飲ませたりするが、まったくませてはいない。姉たちの言葉に対しても従順である。少女が大人になっていくまさにその瑞々しい成長途中を撮った映像で、非常にさわやかな印象をもった。主演級の綾瀬はるかと長澤まさみを喰ってしまうパワーすら自分は感じた。


それにしても彼女のサッカーのうまさには驚く。動きが妙に軽快だ。プロフィルをみると、今までサッカーをやっているわけではないけど、ステップが様になっていてそれだけで評価がアップしてしまう。サッカー仲間の中学生の少年と一緒に二人乗りで自転車に乗りながら、桜の通り抜け路を走る映像は実に美しい。



2.江ノ電沿いの鎌倉
実にうまいロケハンティングができている。舞台となる鎌倉の家がいかにも昭和20年代の鎌倉を舞台にした小津や成瀬の作品から飛び出してきたような家だ。現代の家では消滅しつつある縁側での団らん風景をみると心がやすらぐ。夏でも窓を閉めてクーラーをつけるなんてこととは無縁の生活ぶりを映しだす。逆に夜に虫が入ってくるんじゃなかろうかと心配してしまう家である。


この家があるのは江ノ電の極楽寺駅付近にある設定のようだ。民家すれすれに江ノ電が走っていく姿は実に懐かしい。子供のころ腰越に別荘をもっていた。その時は鎌倉駅で乗り換えて、江ノ電でトコトコむかっていたので今も変わらぬ姿が大好きだ。4人の姉妹が何度も砂浜をたたずむ映像が出てくる。自分が連想するのは森田健作主演「おれは男だ」の映像だ。何度も何度も森田健作はこの砂浜を仲間とともに走っていた。そしてショット的には黒澤明の「天国と地獄」の犯人が逃走した家の映像も近い。

3.腹違いの姉妹の対面
お涙頂戴の映画というわけではない。でも最初に姉妹が対面する場面には胸がジーンとしてしまった。


恐る恐るお互いに会おうとしている時に純情な少女が現われたのをみると、姉たちもホッとしたような気持ちになる。このあと、一緒に生活するようになるけど、遠慮がちに姉に接する妹のしぐさをみると、最近の女の子がこんな感じに接することができるのかな?とつい思ってしまう。こんなかわいい妹がいたら、誰しもが抱きしめてあげたい気分になるだろう。自分の身近で似たような設定があり、つい感情流入してしまう。
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映画「黒蜥蜴」 京マチ子

2015-06-17 15:49:40 | 映画(日本 昭和35年~49年)
映画「黒蜥蜴」は1962年(昭和37年)の大映映画。名画座で見てきました。


黒蜥蜴は、江戸川乱歩の明智小五郎探偵と女盗賊黒蜥蜴の対決を描いた昭和初期の作品である。その原作を三島由紀夫が戯曲化したが、三島の盟友丸山明宏(美輪明宏)の十八番としても有名である。丸山と三島が共演した作品がDVDで見れないのはきわめて残念で、名画座で上映するのを根気強く待つしかない。

今回は京マチ子が黒蜥蜴を演じる。これはこれでいいねえ。どうしても現代の映画と比較すると、稚拙な部分が目立つが、彼女の個性の強さでいい感じに仕上がる。

宝石商岩瀬のもとに女賊黒蜥蜴から令嬢早苗(叶順子)を誘拐するぞと、脅迫状が送られてきていた。黒蜥蜴は宝石に異常なまで心をひかれている。宝石商は名探偵明智小五郎(大木実)を高額の護衛費で雇っており、岩瀬は娘早苗と緑川夫人(京マチ子)と大阪のホテルで過ごしていた。
ところが、早苗を見張っていたにも拘わらず、とっさの隙を狙って黒蜥蜴は手下の雨宮(川口浩)を使い、まんまと誘拐してしまった。だが、明智は逃走経路の要所、要所に部下をおいていたので、早苗は取り返された。明智はその場所に居合わせた緑川夫人を黒蜥蜴だと見破った。身分がばれると黒蜥蜴はすぐさま姿を消した。


東京へ帰った岩瀬は、早苗を豪邸の自室に閉じこめ、剛腕の用心棒3人を雇って厳重に警戒した。しかし、その警戒の中で黒蜥蜴は早苗をまたもや誘拐した。そして、身代金に高額のダイヤ「アラビヤの星」を要求した。岩瀬はためらったが、明智のアドバイスで指定の場所東京タワーにダイヤモンドを持っていった。

ここからは明智と黒蜥蜴のだましあいが続く。明智は変装して東京タワーの展望台に身をひそめており、黒蜥蜴はダイヤを受取るや、素速い変装で車で立ち去った。この結末はどうなるのか??


最後に向けてのそれぞれの騙しあいはそれなりに面白いが、アクション、ミステリーだけをとってみるとつい現代の映画と比較する。どうしても稚拙な感じがしてしまう。小学生になるころ、再放送でやっていた「七色仮面」や「ナショナルキッド」にときめいていたが、当時好きだったその劇映画を今になって見ているときに感じる気分とさほど変わらない。変装してマスクをはずす場面にその匂いをつい感じてしまうのだ。

ここで期待するのは京マチ子のパフォーマンスだ。
男装の麗人という雰囲気の動きでいいなと感じた後、強いメイクと黒いドレスであらわれた時のエキゾティックな魅力は現代にも通じる魅力である。鞭を打っている姿はまさにSMクラブの女王である。まあそれだけを見るだけでもよかろう。
予告編↓

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映画「夜の蝶」 京マチ子&山本富士子

2015-06-15 20:24:42 | 映画(自分好みベスト80)
映画「夜の蝶」は1957年(昭和32年)の大映映画。名画座で見てきました。


これも上映を楽しみにしていた映画だ。二人の主人公にはモデルがいる。京都の芸妓出身で銀座の名物マダムだった「おそめ」ママ上羽秀と銀座の老舗クラブ「エスポワール」の川辺るみ子ママである。まさに「おそめ」ママは飛行機で週3日京都、週4日東京を往復していた売れっ子だった。それをモデルにしたんだから当時はかなり話題になったようだ。書いたのは川口松太郎で両方の店を贔屓にしていた。

アクの強い京マチ子のママ姿もすばらしいけど、やはりここでも山本富士子が冴えまくる。
ストーリー自体は大したことないけど、映画としてはよくできている。

銀座のバー「フランソワ」のマダム・マリ(京マチ子)はやり手で政治家や人気作家も手玉にとりながら店を繁盛させている。その銀座で、京都の芸妓出身のおきく(山本富士子)が新たに4丁目にバーを開業することになった。新参者のおきくは各酒場に挨拶廻りするが、その中にはマリの妹分けいのバーもあった。おきくは、女給を集めるため、スカウトを業とする秀二(船越英二)に接近する。いきなり現ナマ五万円を積み、東京での女給の周旋を依頼して、無事開店にこぎつけた。おきくは満員盛況となり、夜の銀座の話題となる。マリをはじめとした他店のママたちは落ち着かない。ここに関西の堂島デパート社長白沢(山村聡)が東京に進出すべく、腹心の木崎(小沢栄太郎)とともに登場する。


繁盛のうわさを聞いて、マリがお客とともに「おきく」に乗り込んでいくと、「フランソワ」の常連も多数来ているの驚く。しかも、白沢は「フランソワ」に最初に立ち寄ったのに、用があると出て行った先が「おきく」で気まずい感じとなる。
マリとおきくの因縁は古く、かつて大阪道修町で結婚したマリの夫が京都に囲った女がおきくだったのである。しかも、白沢は実はおきくのパトロンで、彼女の銀座進出に骨折っていた。こんな男をめぐってのトラブルも尽きないのであるが。。。


1.山本富士子
一橋大教授で若き経営学者の楠木建が絶賛するノンフィクションの傑作石井妙子著「おそめ」を読むとそこに昭和30年前半の「おそめ」の写真がある。そこに写る姿をみると、彼女を意識して山本富士子が髪を結っているのがわかる。コンパクトにまとめた髪型が素敵で、巧みに男性をあやつる京都弁は男心をいかにもそそる。この映画の山本富士子は特に美しい。

2.おそめと俊藤氏
実際のおそめは元々京都生まれで新橋の置屋で見習いをした後、故郷の京都で芸妓となる。


スポンサーに落籍されて京都木屋町に住んでいたところで知り合った1人の男が、のちに東映敏腕プロデューサーとして名をあげる俊藤浩滋氏なのである。映画ファンには富司純子の実父、寺島しのぶの祖父といったほうがいいだろう。おそめは旦那と別れたあと作った小さなバーでのちの名声のかけらもなかった与太者の俊藤とともに店を切り盛りするのである。もちろんおそめと富司純子とは血縁関係がない。最初は独身だといいつつ、おそめのところへ入り込んだ訳だから俊藤は悪い奴だ。

自分は30年以上前から六本木にある俊藤浩滋氏の長男が経営する店に飲みにいっている。「おそめ」ってどんな人なの?と恐々聞いたことある。きれいな人だったよ。とさっぱりいう。それ以上にその長男が父の愛人であった「おそめ」で修業をしていたと聞いて驚く。

3.京マチ子とエスポワールのママ
女の最大の悪は嫉妬と愚痴というが、そういった女の業を演じさせると、京マチ子は天下一品だ。山本富士子を睨む目は憎たらしい。映画の設定では大阪出身となっているが、モデルとなった川辺るみ子ママは実際には秋田美人である。大正生まれにはめずらしく、167㎝の大柄だったママとは、粋人白洲次郎が仲良かったらしい。でもこの映画同様おそめの店にも行っていたようだ。というわけで白洲をモデルに山村聡が関西の経済界の大物を演じる。堂島デパートなんていって、どこを意識しているのかなあ。

のちの大映のスター叶順子も光ってはいるが、ここではまだ1人のホステス役に過ぎない。川崎敬三はこのころは三枚目というよりもふられ役、どれもこれも情けない顔を見せる。それに対して、大映きっての男優スター船越英二はここでも二枚目役でモテモテだ。この女給周旋業は今でいうとホステスのスカウトマンと同じじゃない。ついこの間見た「新宿スワン」を思わず思い出し、同じじゃないかと吹き出してしまう。

先週も銀座の夜を楽しんだけど、銀座の美女と一緒にいると魔界の夜って感じになるよね。

(参考作品)
夜の蝶
銀座の頂点に立つ女の対決


夜の河
山本富士子が京都の染物屋の跡取りを演じるよろめきドラマ


おそめ―伝説の銀座マダム
銀座の女を描いたノンフィクションの傑作
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映画「夜はいじわる」 山本富士子

2015-06-14 20:20:33 | 映画(日本 昭和35年~49年)
映画「夜はいじわる」は1961年(昭和36年)の大映映画。名画座で見てきました。


山本富士子主演作品でもDVD化されていない作品で気になっていた。仕事を切り上げてこっそり見に行ったが、悪くない。何より山本富士子が抜群にいい。七変化のように着物をきがえるのが艶やかだ。どれもこれもいい柄でよく似合う。
妹役である水谷良重の若き日のボリューム感ある肢体をみるのもいい感じだ。

日本橋で代々続くかつお節問屋土佐久が舞台、女系家族の家系で跡取り娘桂子(山本富士子)の母親の三回忌がおこなわれている。次女(水谷良恵)は銀行員の彼氏と結婚したくてたまらず、会長である祖母(北林谷栄)に懇願する。しかし、祖母は長女(山本富士子)が先に行かないとだめだと拒絶している。

一方で社長である父親(中村鴈治郎)は化学調味料の会社に投資して、そのために振り出した約束手形の支払い期限が明日に迫っている。それを銀行員から聞き驚く祖母だ。父親は資金繰りにまわっているが、うまくいかない。そこで祖母と入り婿の父親は対立してしまい、売り言葉に買い言葉で社長は辞める。祖母は資金繰りに旧知の坂田商事の社長(東野英治郎)のもとへ行き、結局お金を借りることができる。その代わりに土佐久に坂田商事から大熊(船越英二)の出向を受け入れることになった。


その後、祖母が体調を崩し、土佐久は跡取り娘桂子が社長代行を務めることになる。番頭山中(川崎敬三)とお得意様企業へ中元品の発注を受けるべく営業活動をはじめるが、丸の内の丸菱商事に行くと課長(多々良純)がなかなかウンと言わない。そこで桂子が自らお願いに行くが、食事を付き合わされた上に夜の付き合いまでさせられてしまい、挙句の果てに言い寄られる始末で、怒った桂子はピンタしてその場を去る。おかげで注文が取れないので業績は前年比マイナスになりそう。しかし、出向してきた大熊が活躍して、その埋め合わせができる見込みがたったが、肝心な鰹節の仕入れが不足する。土佐久はこまってしまうのであるが。。。

「夜はいじわる」なんて題名からはエロティックなイメージしか浮かばないが、その手の匂いはない。
多々良純、左卜全なんてお笑いの名優も出ていてコメデイタッチではあるが、テンポのいい現代劇である。バックに映る一時代前の東京の風景がなつかしい。鰹節のセリの場面なんていうのは生まれて初めてみた。なかなか粋だ。しかも、高知に買い付けに行くシーンもあり、映像的には実に楽しめる。でもこの映画は山本富士子を見せるための映画だ。

1.山本富士子
香港映画「花様年華」マギーチャンがチャイナドレスを10回以上着がえる。どれもこれもセンスのいい色合いだったが、この映画でも山本富士子の着物七変化も同様の色合いを感じる。他の映画でも感じるが、このころの大映映画に登場する女優さんはみんな着物が似合う。しかも、着物のデザインセンスが抜群にいい。大映衣装部のレベルの高さなのであろうか?映画の中の挿入歌は山本富士子自ら歌う。作詞佐伯孝夫、作曲吉田正の名コンビによるもの。2人の名前を見るだけで曲の中身が想像されてしまうが、まさにその通りなので笑ってしまう。


2.北林谷栄と中村鴈治郎
北林谷栄ほど長くおばあちゃん役を演じた女優もいないだろう。この映画の上映された時はまだ50歳、メイクもあるとは思うけど今どきの50でこんなに老けたおばあちゃんもいないよね。しかも、入り婿を演じる中村鴈治郎の方がこの時ははるかに年上で、こういうアンバランスもおもしろい。でもこの映画は東京日本橋が舞台なせいか、鴈治郎独特のアクの強さがかなり和らいでいる。ミスキャストなのかな?という気もするが、最後に向けて見せる父親のやさしさはこの人ならではと思ってしまう。



3.水谷良重(二代目水谷八重子)
昔はそのグラマラスな肢体をずいぶんと見せつけていたけど、母親の跡を継いで水谷八重子を名乗ってからは、新派の人というイメージが強い。そういった意味では22歳くらいの水谷良重をみれる貴重な映像と言えるだろう。この映画に出演した時はドラマーの白木秀雄と結婚していたころだし、紅白にも出ていた。最後に近いところで、仮面マスクをしたグラマラスな女性が「夜はいじわる」を歌う場面がある。特にクレジットになっていないけど、これって水谷良重じゃないかしら?ドレスで乳首がうっすら見えるのが妙にセクシーだ。

(参考作品)
夜の蝶
美貌の銀座マダム
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映画「新宿スワン」綾野剛

2015-06-14 17:48:06 | 映画(日本 2015年以降)
映画「新宿スワン」を映画館で見てきました。


東京に異動して以来、今までに増して夜の新宿を歩く機会が増える。歌舞伎町の中でもディープなゾーンへ行く回数も増えてきた。また、綾野剛、伊勢谷友介、山田孝之の主演3人の面構えも印象強くこの映画は気になる存在だ。

一文無しで歌舞伎町に流れ着いた白鳥龍彦(綾野剛)が町のチンピラたちにからまれてケンカしている横をスカウトマン真虎(伊勢谷友介)が通りかかる。1人で大勢のチンピラに立ち向かうきっぷのいい龍彦を見て、気に入った真虎は仲間にする。
スカウトマンたちは歌舞伎町を歩く女性に声をかけ、風俗、AV、キャバクラに紹介し、バックマージンをもらう。真虎は歌舞伎町内で幅を利かせるバーストというスカウト会社の幹部だった。


最初は真虎は声をかけるのに戸惑ったが、真虎の指導ですぐさまコツをつかんでくる。
歌舞伎町内で声をかけていると、むしろ相手側からスカウトマンである龍彦に店への紹介をおねだりしてくる女たちもいた。みんなわけありの女性だった。その女たちはそのまま働きにつくが、店から過酷な要求をされているケースが多い。龍彦は時にその女性の味方になることもある正義感の強い男だ。


ライバルのスカウト会社ハーレムとは常に歌舞伎町内で縄張りをめぐって争っていたが、次第にエスカレートしていった。バーストの幹部にハーレム側の縄張りの中でスカウト活動をしろと命令され、龍彦が女の子に声をかけていると、気がつかれボコボコにされた。相手側には南秀吉(山田孝之)がいた。秀吉は裏でクスリの売買に手を出していた。その秀吉は龍彦を見て、何か違う何かを感じたのであるが。。。


新宿と限らず、街でスカウトマンらしき男たちが若い女性に声をかけるのはよく見かける。キャバ嬢たちと話していても、ほとんどの子は町で声かけられた子がほとんどだ。でもスカウトマンやその所属する組織がこういう構成になっているとは知らなかった。キャバクラの店長とかは何回か顔を見ているうちに仲良くなったりすることもあるが、ある意味怖い筋とつながっているという感じはあまり持っていなかった。

その昔からこの手の愚連隊のように怖い筋の若者中心の下部組織を描いた映画は多い。大島渚の「太陽の墓場」もそうだし、70年代前半の東映のピンク路線でスケ番池玲子あたりと組んで町を荒らす愚連隊には、その上部組織のような組が存在する。ストーリーは異なるが、愚連隊が主役であっても、そこには必ず上部組織が関係するというのはあまり変わらない。


綾野剛「そこのみにて光り輝く」では大きく評価されたが、自分としては菅田のほうがよく見えた。ここでは真逆のキャラで、むしろあの映画における菅田のキャラである。むちゃくちゃケンカ早くて、ハチャメチャだ。暴力描写のエグさはいかにも園子温監督作品らしく、この映画の方が思いいれが強い印象を受ける。よく見えたのは山田孝之でこいつは非常に強そうに見える。ボーリング場のリンチには面食らった。面構えもよくいい出来だ。メイン通りでなく新宿の裏通りもきっちりロケハンティングしているので、バックの風景もいい。

新宿の夜が舞台で、園子温監督作品というと、いつも通りのエロティックな場面を想像するがそれだけは肩透かしかな?沢尻エリカの大胆なヌードを期待するとエッチ系の表現のソフトさに驚く人もいるかもしれない。

(参考作品)
そこのみにて光輝く
綾野剛が主演賞総なめ


恋の罪
園子温監督が描く夜の渋谷の風俗


ヘルタースケルター
スワンの沢尻よりも大胆なので推薦
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5月の出張にて

2015-06-01 05:43:49 | 散歩
新潟では日本酒三昧
スキーで新潟は何度も行っているが、新潟駅は初めて降りる。
やはり日本酒を飲むしかない。

寒梅でも特撰というのははじめて




景虎は大好き





このかにたっぷり入っていてうまかったなあ

岩ガキも絶品だ。


軽井沢でのフレンチ
元公爵の家でたべる。吹き抜けのダイ二ングだ。





これはリゾットだ。






この5月は本当に長かった。いろんなことがあった。疲れた。
でも書ききれないほどおいしいもの食べたなあ

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