18年にもなりますか

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東京国際映画祭 「8月のランチ」

2008-10-26 21:08:39 | 映画
 ジャンニ・ディ・グレゴリオ監督主演のイタリア映画。

 自分の母親を含めて4人のおばあちゃんを預かるハメになった主人公ジャンニとそのおばあちゃん達とのやりとりを中心にストーリーが展開する、ちょっとコミカルでハートフルでイタリアらしいほのぼのさに溢れる映画。

 内容は、おばあちゃん達同士やおばあちゃんとジャンニとの接点を描写することで、おばあちゃん達にはなにが必要なのかを伝えてくれている。

 監督は、年老いてからの孤独や寂しさ強さと弱さをちゃんと伝えるには、深刻にならないことだと考え、おばあちゃん達の勝手気ままさをそのままユーモラスに使うことを決めたようだ。

 じつはこの4人のおばあちゃん達は、2人は親戚のおばあちゃんでのこりの2人は、老人ホームに求人を出して100人の応募があったなかから選んだ、文字通り選りすぐりの2人。

 しかもこのおばあちゃん達は強者。90歳をこえるおばあちゃん達はとてもしたたか。おばあちゃん達は脚本通りに動くはずもなく、監督としてはこの人達を自分の思ったとおりにするのを早速とあきらめ、ある程度自由にやらせたそうです。

 その結果、おばあちゃん達が思い出を語るシーンは、脚本で用意したよりもはるかに良かったそうで監督は満足そうでした。

 
 この映画の中で印象深い台詞は、「年を取るとつまらない、だから逆戻りするの。昔の話をするのよ。」



 自分たちも年をとる。年をとったおじいちゃんやおばあちゃんと同居することも少なくなった私たちは、たくさんの、この映画のようなおばあちゃんたちを作っているんだということを自覚させられた映画でもあるし、またそういうおばあちゃん達が何を必要としているのかも分らせてもらった映画。


 イタリアのなんとものどかな風景と日常が描かれた映像がとてもイタリアらしい音楽をバックに撮られていてなんとも言えないほんわかした気分になる映画。

 もし公開されたら是非観て欲しい。

 


 
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