夢から慈しみの世界へ

神と自然と人間の共生
神一元・善一元・光明一元の生活
人間の生命の実相は『仏』であり、『如来』であり『神の子』である

日本女性の美しい伝統

2018年02月11日 21時04分53秒 | コラム・人文
30年ぶりに図書館に行きました。

美しい文体をしている尾崎紅葉の作品集を妻が読みたいと言いますので岩波書店の本を借りました。

私が図書販売をしていた頃は、古典文学、明治、大正時代の作品集は揃っていました。

岩波書店の尾崎紅葉全集(当時の定価80600円)も25年も前に出版されました。

このような本は現在殆ど出版されません。

殆どの全集ものはその頃出版されたものです。

Amazonでも当時の本は見当たらないようになりました。

私も当時は本を買える経済状況ではなかったので

諫早図書館、県立図書館、森山図書館等の館内で複写し、又は借りて読んでいました。

当時の高価な本が現在オークションで手軽に手に入るようになりました。

図書販売を経験したことが本に対しての知識が蓄えられ、今それが役にたっています。

現在はSNSに適した、法律的な文体、又は白黒と色分けした直情的な表現が発達していて、

日本語特有の細やかな、また言い換えると曖昧な微妙な表現が失われているようであります。


自然な紙に表現された書籍と液晶画面で見る文体とは、違いがあります。


これは致しかないことでもあります。

川端康成氏は新聞雑誌のものをお書きになるときには新仮名遣いでお書きになるのだが、

随筆集の序文は時に歴史的仮名遣いで書かれている。




『その人一人のものとは限らぬ日本の女性なるもの』
                         川端康成  
    


私たち西洋人は西洋のものを真似た日本の映画には興味はない。

『羅生門』のような日本映画がグランプリを得たのは、

それに日本的なもの、日本でなければ見出されないものが表現されているからだ。

                 哲学者ブリエル・マルセル