映画“There will be blood.”を観ました。
監督のポール・トーマス・アンダーソンの映画は、これまで三本見ていますが、どれも傑作でとても感動しました。
彼の映画の(わたしにとっての)特徴は、映画館で見たときよりも、家でビデオで観たときの方が感動することです。
人間の感情の掘り下げが深いので、繰り返し観て初めてその映画の味わいが分かってくるのです。
“There will be blood.”も、正直に言えば、今の時点ではそれほど感動しているわけではありません。
20世紀のはじめに、アメリカの西部で石油採掘で巨万の富を築いた男の物語ですが、その人物像はわたしたちの想像を超えるようなものではありません。堀江貴文さんや村上さんの生のドラマを見させてもらっている私たちにとって、ダニエル・デイ・ルイスが演じる人物は、とりたてて常軌を逸しているわけではありません。
どうもこの映画は、何か焦点がうまく絞れていないように思う。
映画は、デイ・ルイス演じる石油業者と、裏に世俗的な欲をもっている牧師との関係を軸に進んでいるようですが、だったらこの二人の対決をもっとおしだしてもよかったように思う。
いずれにせよ、石油業者のもつ欲も牧師の持つ欲も、わたしたちが隠し持っている欲そのものです。
その意味では、わたしたち人間がどういうものであるかを教えてくれる映画であるし、その点でアンダーソンのこれまでの映画と共通しているとはいえます。
でも、これまでの映画ほど、自分でも気づかなかったような一面を教えてくれるわけではない。欲わたしたちが知っている欲深い人間を描いているだけだといえます。
しかし、これはまだ一度観ただけの感想です。
DVDが出たらまた観てみよう。
『パンチ・ドランク・ラブ』にも『マグノリア』に感動できたのも、DVDで観てからなのだから。
監督のポール・トーマス・アンダーソンの映画は、これまで三本見ていますが、どれも傑作でとても感動しました。
彼の映画の(わたしにとっての)特徴は、映画館で見たときよりも、家でビデオで観たときの方が感動することです。
人間の感情の掘り下げが深いので、繰り返し観て初めてその映画の味わいが分かってくるのです。
“There will be blood.”も、正直に言えば、今の時点ではそれほど感動しているわけではありません。
20世紀のはじめに、アメリカの西部で石油採掘で巨万の富を築いた男の物語ですが、その人物像はわたしたちの想像を超えるようなものではありません。堀江貴文さんや村上さんの生のドラマを見させてもらっている私たちにとって、ダニエル・デイ・ルイスが演じる人物は、とりたてて常軌を逸しているわけではありません。
どうもこの映画は、何か焦点がうまく絞れていないように思う。
映画は、デイ・ルイス演じる石油業者と、裏に世俗的な欲をもっている牧師との関係を軸に進んでいるようですが、だったらこの二人の対決をもっとおしだしてもよかったように思う。
いずれにせよ、石油業者のもつ欲も牧師の持つ欲も、わたしたちが隠し持っている欲そのものです。
その意味では、わたしたち人間がどういうものであるかを教えてくれる映画であるし、その点でアンダーソンのこれまでの映画と共通しているとはいえます。
でも、これまでの映画ほど、自分でも気づかなかったような一面を教えてくれるわけではない。欲わたしたちが知っている欲深い人間を描いているだけだといえます。
しかし、これはまだ一度観ただけの感想です。
DVDが出たらまた観てみよう。
『パンチ・ドランク・ラブ』にも『マグノリア』に感動できたのも、DVDで観てからなのだから。