CuniCoの徒然・・・岩下邦子の独り言

日々の暮らしの中で、立ち止まったり、すれ違ったり。私の中のアレコレを思いつくまま、気の向くまま。

寺山修司、やっぱ、好きだなぁ・・・

2015-12-14 15:22:07 | 表現にからむ様々なこと
昨日、NHKアーカイブスで、
寺山修司脚本・和田勉演出のTVドラマ『一匹』が放映された。
私が生まれた年、1963年の作品。

見入ってしまった。
感心したり、ため息ついたり、笑ったりしながら、見入った。

寺山修司の後に世に出現した実験的な作品たちも、
これほどの衝撃的な、そぎ落とす勇気と挑戦を感じるものはないかもしれない。
清水邦夫と蜷川幸雄の舞台、
そして状況劇場の唐十郎、転位21の山崎哲、
あ~、早稲田小劇場も、別役実や白石加代子も忘れてはならない。。。
そんな時代から駒場小劇場が登場したのは、1976年。
野田秀樹、如月小春・・・空前の小劇場ブームと言ってもいいだろう。

そうだ、日本で忘れてはならない人、安部公房という作家もいる。

いかん、話がそれる。

とにかくだ、私は見入った。
現存する寺山修司TVドラマフィルムで一番古いものだという。

「TVはアップだ」という和田勉の演出と
感情移入させない寺山修司のコトバが、
削ぎ落とされた表現を際立たせる。
面白い、本当に興味深い。
観る者のイメージに預ける表現スタイルは、たまらん。。。

奇しくも、今月のレッスンの後、
『自分の表現したいことの全てを詰め込むことはせず、
隙間をもって、そこは観客に埋めてもらえるような、
そんな表現ができるようになりたい・・・』と先生に話したばかりだった。
そのためには、細かい部分まで、考え埋め尽くすことが肝要で、意図を持たなければならない。

『表現は意図的である。』

そんな当たり前のことを、久しぶりに頭の中でクルクル転がし始めたところに、
寺山修司の作品が、私の眼の前で展開した。。。
うん、刺激的で私は、見入ってしまった。

『歌』という表現ツールには、私の演劇的な思考は、邪魔なのかもしれない。

でも、私にできることを、私のカタチでやるしかない。

考えていることは、大きいのに、やってることは、大したことないなぁ・・・
と、自分に呆れてしまうが、今の自分にできること、やってみるだけ、それだけ。

昨日は、いい刺激を頂いた日となりました。

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