沈丁花が咲きはじめました。
小さなたくさんのつぼみの一つ二つ。。。
三寒四温と言うけれど、
最近は、寒暖差が大きくて、身体が付いていかない。
それでも、
季節のめぐりを感じながら
季節の香りを感じながら
空を見上げながら・・・ですね。
沈丁花は、父が好きだった花だ。
60歳になる前から、
認知症が見受けられ、
パーキンソン病でもあった。
沈丁花の香りを感じる季節には父を思い出す。
明治生まれの祖母が一人占めしていた私。
祖母は、私の手を握って、いつも離さなかった。
私が小学校に入ると、母は、祖母から私を引き離そうとした。
寝るときに、父と母の間に入れられた。
私は寝たふりをしながら、両親が眠るのを待ち、
枕を抱えて、祖母の部屋に忍び足で、転がり込んだ。
母が、病気だったから、
私は母に抱かれたことがない。
祖母が死ぬまで、祖母のそばにいたわけだから、
『母』について意識するようになったのは、大人になってからだ。
祖母が亡くなった後は、父と寝ていた。
私は、かなり大きくなるまで、父の懐で眠りにおちていた。
いつもお酒の匂いがして・・・
いつも面白い話をしてくれた・・・
母が、病気だったから・・・
私の家族との記憶は、あまりない。
おばあちゃんのお布団の暖かさと
酔っ払った父の寝ぞうの悪さ・・・が思い出かもしれない。
沈丁花の香りが、ふと、昔の記憶をくすぐってくれた。
春は、そこまで来ているみたいだ・・・