風の谷通信 No.5-033
宇宙の年齢は46億年だとか150億年だとかいろいろな
数値が書かれていて、その違いは測定年代とその技術水準に
よって変わってきたものらしい。
ところが宇宙の大きさについてはまだこうした数値に出会え
ないままである。直径が130億光年だとかいう数値に出会った
ことがあるが記憶が定かではない。もし30億光年彼方から来た
光を捉えたといえば宇宙の大きさは30億光年くらいかな、とは
考えられる。
この宇宙内で既知の天体の他にあるのは、ヘリウムが4%、
暗黒物質が23%、暗黒エネルギーが73%だと、ものの本に
記載してある。この「暗黒」という言葉の印象が悪いが何も
「暗黒帝国」などというおどろおどろしいものではなく。ただ
単に DARK MATTER という言葉の訳語らしい。つまり、そこに
物質があるが一切の光を放っていないらしい。しかし、ブラック
ホールとはまた違うものらしい。なんともはや・・・。
宇宙についてはここまでが既知の世界であった。「あった」と
言う以上は事態が変わったのだ。最近のナショナルジオグラフィック
のニュースに興味深い記事がある。
“既知の宇宙の外側に「なにか」があり、この宇宙を引き寄せて
いる。既知の宇宙はこれに向かって時速320万kmという速度で
疾走している”。この流れを暗黒流動(dark flow)と呼び、数百個
の銀河団が同じ方向に流れている。これは既知の宇宙の外側にある
物質の重力によって引き寄せられている・・・という。
既知の宇宙が光速の93%の速度で後退(膨張)していると言われ
るが、その原因がこの宇宙外物質による吸引であれば、この宇宙は
更に大きな宇宙の一部だということが裏付けられる。ビッグバンの
外側の世界が見つかるということになる。
実に興味深いニュースである。
人類は自らが「何物であるか?」という疑問を探るために、極大の
宇宙と極小の遺伝子や素粒子を求めて科学を進歩させてきたが、果た
して人類自らがどこへ向かおうとするのかを明確に認識しているので
あろうか?あるいは自らその指針を打ちたてようとしているのであろ
うか?産業革命の萌芽期から400年を経て、人類は自らを傷つけな
ければ存在し得ないような社会を作り上げてしまった。近代科学は人
類自体の生存と至福に役立つ方向に向いているのであろうか?
こうして、宇宙外物質の存在や、海洋考古学が明らかにする古代文明
などの世界を覗いていると、科学技術の向かう先が危ぶまれる。
宇宙の年齢は46億年だとか150億年だとかいろいろな
数値が書かれていて、その違いは測定年代とその技術水準に
よって変わってきたものらしい。
ところが宇宙の大きさについてはまだこうした数値に出会え
ないままである。直径が130億光年だとかいう数値に出会った
ことがあるが記憶が定かではない。もし30億光年彼方から来た
光を捉えたといえば宇宙の大きさは30億光年くらいかな、とは
考えられる。
この宇宙内で既知の天体の他にあるのは、ヘリウムが4%、
暗黒物質が23%、暗黒エネルギーが73%だと、ものの本に
記載してある。この「暗黒」という言葉の印象が悪いが何も
「暗黒帝国」などというおどろおどろしいものではなく。ただ
単に DARK MATTER という言葉の訳語らしい。つまり、そこに
物質があるが一切の光を放っていないらしい。しかし、ブラック
ホールとはまた違うものらしい。なんともはや・・・。
宇宙についてはここまでが既知の世界であった。「あった」と
言う以上は事態が変わったのだ。最近のナショナルジオグラフィック
のニュースに興味深い記事がある。
“既知の宇宙の外側に「なにか」があり、この宇宙を引き寄せて
いる。既知の宇宙はこれに向かって時速320万kmという速度で
疾走している”。この流れを暗黒流動(dark flow)と呼び、数百個
の銀河団が同じ方向に流れている。これは既知の宇宙の外側にある
物質の重力によって引き寄せられている・・・という。
既知の宇宙が光速の93%の速度で後退(膨張)していると言われ
るが、その原因がこの宇宙外物質による吸引であれば、この宇宙は
更に大きな宇宙の一部だということが裏付けられる。ビッグバンの
外側の世界が見つかるということになる。
実に興味深いニュースである。
人類は自らが「何物であるか?」という疑問を探るために、極大の
宇宙と極小の遺伝子や素粒子を求めて科学を進歩させてきたが、果た
して人類自らがどこへ向かおうとするのかを明確に認識しているので
あろうか?あるいは自らその指針を打ちたてようとしているのであろ
うか?産業革命の萌芽期から400年を経て、人類は自らを傷つけな
ければ存在し得ないような社会を作り上げてしまった。近代科学は人
類自体の生存と至福に役立つ方向に向いているのであろうか?
こうして、宇宙外物質の存在や、海洋考古学が明らかにする古代文明
などの世界を覗いていると、科学技術の向かう先が危ぶまれる。