風の谷通信No.8-004
正月は箱根の戦いを遠い関西から眺めるのが定番。個人選手では地元出身の志方選手(早稲田)を応援したが、団体では日体大を応戦していた。この大学にゆかりの深い知人がいるから。長い間日体大の成績が振るわなかったことに気をもんでいたのがやっと晴れた。勝負が決したらすぐに知人にお祝いの電話を架けた。
往路5区途中で「これは勝ったぞ」と思ったら、東洋大を逆転し早稲田を引き離して優勝した。復路はあんなに飛ばして大丈夫かな?と思うところがあったが、無難に制覇した。ただし、復路単独では駒大に敗れた。
レースの結果は別としてそのチームつくりの内容が立派であった。新聞やラジオなどから得た断片的な情報をまとめると概略以下の通り。昨年総合19位に落ちたので別府監督は母校西脇工業高校の恩師・渡辺元監督を特別強化委員長として招き指導を仰いだ。渡辺先生から指摘されたのは「生活全般の教育ができていない」と言うことだった==なんと相手は大学生ですぞ!朝昼晩の食事をきちんと食べる/集会には全員参加する/消灯時間を守る/睡眠を充分に取る/等々。おそらくは、ご飯をきっかりと噛んで食べる/靴を脱いだらきちんと揃える/約束の時間を守る/Tシャツの裾を外へ垂らすな/ズボンのケツ出しをしない/背筋を伸ばして歩け/・・・・・なんて指導もあっただろうと思う。
そういった指導を経て選手達の意識が変わり生活態度が変わり、体調や走力が伸びていったらしい(らしいという理由はすべて伝聞だから)。
これに似た話を小さな高校の野球チームについて聞いたことがある。小さな高校で子供達が野球部を作ったがなかなか強くなれなかった。自分達で考え実践した過程で「生活態度が正しくないからいくら練習しても上達しない」んだと気付いた。そこから何年かかけて彼らが成長していった・・・という実話だった。今回の日体大の事例に通じる。我が身近な人に同じことを説いているがどうにも信じてはくれない。残念。