うさぎくん

小鳥の話、読書、カメラ、音楽、まち歩きなどが中心のブログです。

世界は日の出を待っている(一部追記あり)

2015年08月23日 | 音楽

戦後70年となったこの夏、いろいろなドキュメンタリー番組を見た。ちょっと変な見方かも知れないけど、古い時代の日本人の姿とか立ち振る舞いは、グローバル化の進んだ今日よりずっと色濃く日本を感じさせるものだなあ、と思う。同様にむかしのアメリカ人、ドイツ人も、それぞれにすごくヤンキーっぽかったり、ゲルマンぽかったり(まあ、雰囲気としてね)するな、と。

音楽、それも大衆音楽にはそれが良く出ているな、とおもう。よく、戦場に慰問団とかが来て、つかの間の娯楽を楽しむ兵士たち、みたいな映像が出たりするが、そんなときの音楽は、それぞれの民俗を感じさせるような音楽が演奏されるものなのかも知れない。

話がへんなところから入ったが、この音楽自体は戦争(第二次大戦)とは直接は関係ないようだ。もとは1919年にカナダで作られたそうで、大戦後の1951年にレス・ポールとメリー・フォードが取り上げて大ヒットとなったという。上の動画はレス・ポールのもので、洗練された華やかなボーカルが素敵だ。

ただ、僕はこれをバンジョーをかちゃかちゃ言わせながら速いテンポで演奏する、ノリのいいライブ録音が忘れられない。

20年くらいまえだったかな、NHK FMで不滅のジャズライブという、特番を数日にわたって放送していた。ディキシー、スイングからビ・バップに至るまで、時代ごとに名演奏を聴かせるもので、語りは油井正一さんとどなたかだった(済みません、忘れました)と思う。それをエアチェックしたものだ。

残念ながら、このときの演奏の奏者や録音時期、場所などはわからない。MDの機能を使って、会話部分は削除してしまったのだ。

これを聞き始めると今でも、つい大音量で、ヘビーローテーションしたくなる・・。

話は横道にそれるが、このMD,メーカーがIDEMITSUとなっている。あれです、出光、アポロマークの石油元売り会社(のグループ会社なんでしょうね)です。ちょっとしたレアものですね。あの頃、花王もオーディオをやっていて、MDもあった。その当時だってそれは目立つわけで、これは今のうちに買っておこう、と思って入手したのだと思う。

「世界は~」に話を戻す。 僕がさいしょにこの音楽を聴いたのは、はっきりした記憶はないのだが、たしかNHKの朝の連続ドラマ「雲のじゅうたん」だったのではないかと思う(もしかしたら、同時期の他のドラマと混同しているかも知れない)。

まえにどこかで書いたかも知れないが、主人公のおとうさんだったかが、当時としてはハイカラな人で、ジャズを聴くんですね。戦争が始まり、ジャズは敵性音楽とされていたのだけど、お父さんはそれに敢然と抵抗して、ジャズを聴き続ける。結果、特高ににらまれることになって、家の書斎の近くで刑事みたいな人に見張られる。

刑事は上司と部下の二人組で、上司は部下に「おい、しっかり見張れよ」と声をかける。部下は夜、お父さんがかけているレコードを窓の外で聴いているのですが、この人、闇の中で聞こえてきた音楽に、ニヤっとしながら、「エリントン・・・」とか言って、一緒に楽しんでいるんです。

このシーン、僕は子供だったけどちゃんと意味がわかって、すごく印象に残っています。いまだに、ドラマのシーンで、これほど感銘を受けたものはあまりないですね・・。

また話がそれているが、このドラマでたしか、「世界は日の出を待っている」をかけていた様な気がする。そういうきっかけがないと、この曲を知りようがないからね。

戦争という暗闇の中、世界が、みんなが日の出を待っている・。朝露にぬれるバラ、仲間を呼ぶツグミ、そして私はあなたを呼んでいる・・。

銃弾の飛び交う中、そんな音楽を心に思い浮かべながら、戦っていた兵士がいたと思うと、これは何とも切ない感じがします。

僕が「世界は日の出を待っている」を、第二次大戦と結びつけて考えるのは、そんな思い込みからです。

 

戦争と大衆音楽、という流れで話は続きます。

戦争がらみで思い出して、箱の奥の方から取り出してみたミュージカル「南太平洋」のCD。

これは明確に第二次大戦の、南保に派遣された兵士たちのドラマでしたね。ただ、ドラマの内容は今良く覚えていないな。たしかハッピーエンドになったのだと思う・・。

音楽は「世界は夜明けを~」よりもむしろ、古めかしい感じがする。ロジャース/ハマースタインですけど。

もうひとつ、第二次大戦+アメリカ+音楽で連想するのは、グレン・ミラー少佐だ。

僕はこの時代の人たちのこと、あまり詳しくないのだが、グレン・ミラーは昔から大好きで、ベスト盤は良く聞いていた。

特にDon't Sit Under the Apple Treeはいい。

邦題はわからない(「リンゴの木の下で」は違う歌みたいだし・・)が、これは私が(戦争から)凱旋して戻るまではリンゴの木の下に誰かと座るなよ、という内容の歌詞で、まさに出征兵士の歌らしい。もっとも、戦争が始まってから一部の歌詞を改変して、そういう内容になったらしい。

ビデオはグレン・ミラーのものが見当たらなかったので、Andrews Sistersというものをさがしだした。

 

さて、2015年の世界も、70年前と同様波乱の連続のようだ。中国は、北朝鮮と韓国は、ギリシャは、株価は・・。夜が明けたら、どんな世界が待っているのだろうか?

 8/24追記:バンジョーカチャカチャの動画を下に掲げます。これも良い演奏ですが、MDのライブはもっと熱かった・・。

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