ウィンダム・ヒルもので、購入のいきさつは4月ごろ紹介したSLITに似ている。80年代中頃、借りてきたレコードをテープにダビングして、それを繰り返し聴き、近年はさらにそれをデータ化して聴いていた。それをCDで買いなおしたというわけだ。
ウィンダム・ヒルのアルバムの多くは今入手するのが難しく、あってもやや高価だ。これはAmazonで偶然見つけた国内版中古で、出会ったのも何かの縁と思い購入した。
映画のサウンドトラックであり、そこにウィンダム・ヒルのメンバーがかかわったということらしい。その映画は「怒りのぶどう」の現代版のような内容で、日本でも公開されたがあまり反応は芳しくなかった、とライナーにはある。曲を聞いていると、見たことはないのに、なんとなく映画のシーンが浮かんできそうな音楽だな、という気がする。まあそれが音楽、または映画としていいことなのかどうかはわからないが。
ただ、とにかく聴いていると偉大なる大地、タイトルどおり田舎を連想させる曲調(どんなものかといわれても形容しにくいけど)で、現宅から車で少し走ると出くわす、何の変哲もない田畑のあたりを走りながら聴くと、ひじょうに気持ちがいいというか、よく似合うんですねこれが。
田園地帯というものは本来、「日の名残り」ではないが、本来とても美しいものだと思うのだけど、なにぶん避暑地や人の手の入らない高原などと違い、人が頻繁に行き交うところであるせいか、今日の日本では高圧電柱やガススタンド、コンビニなどがぼこぼこできていて、調和を崩しているところが多いんですよね。。
てんでに勝手なデザインの建物を並べる感覚とともに、日本人の美意識の「隙」らしいのですが、あれは何とかならないものでしょうか。昔話や童話に出てくるような田舎、故郷はさぞ美しいものではなかったかと想像するのですが。