うさぎくん

小鳥の話、読書、カメラ、音楽、まち歩きなどが中心のブログです。

ダニエル・キイス氏死去

2014年06月20日 | アニメ・コミック・ゲーム

「イラ写」の件があったので、そちらを優先したが、一昨日はこの件を取り上げるつもりだった。
毎日新聞の記事より

ダニエル・キイスさん 86歳(作家)日本の出版社に入った連絡によると、15日、肺炎のためフロリダ州の自宅で死去。                        

 米ニューヨーク市生まれ。雑誌編集者、高校教師などを経て作家になった。1959年に発表した小説「ア ルジャーノンに花束を」は世界的なベストセラーとなり、映画化もされた。日本でも78年に翻訳され、ベストセラーになったほか、舞台やテレビドラマにもな り、親しまれた。他に「五番目のサリー」「24人のビリー・ミリガン」などがある。

「アルジャーノンに花束を」は20年ほど前に、職場の子から借りて読んだ。ちょうど今ぐらいの時期だったけど、読み始めたら止まらなくなって、夜遅くまでかかって読んだ。何となく、初夏の夜の生暖かい雰囲気とよく調和していた気がしたのを覚えている。

あの頃の職場は同世代の人たち同士、妙に仲が良くて、誰かが本を持ってくるとそれをみんなで読み回したりしていた。手塚治虫の「アドルフに告ぐ」なんて、1巻ずつ、みんなで夢中で読んで、まるで昨日見たテレビドラマを語るみたいにみんなで話をした。楽しかったな。

「アルジャーノンに花束」は全員では読まなかったかな?一番仲の良かった子と話していて、おすすめの本として貸してもらったのだと思う。野口悠紀雄氏曰く、この作品は原語で読まないと価値が半減する、のだそうだが、日本語訳もとてもいい。日本語はひらがなをならべて幼児語風に演出したりできるので、ストーリーの彫りがより深く感じられる。原語がどういう表現になっているのか知らないので、あれだが。

また読んでみたいと思い、アマゾンで検索したが、現行版は表紙が変わっている。以前の版(ハードカバー)は、おおやちきのとても緻密な花の絵が使われているのが印象的だった。

おおやちきさんは、一部のファンの間では伝説の漫画家と言われているらしい。僕はたしか雑誌「ぱふ」で特集されていたのを読んで名前を知ったのだと思う。「絵独楽」という画集も持っていた(古本屋で見つけて買った)。高校生くらいの頃だ。少女漫画的文法で描かれた絵だが、そのクオリティがとてつもなく高い感じがした。内容はほとんど覚えていないけど。

昨日は用があって秋葉原の街を歩いたけど、そこここで見かける萌え萌えの少女イラストを見ると40年近く前のおおやちきさんのイラストとは質的に遠く及ばない感じがするな。

いつのまにかおおやさんの話になってしまった。キイス氏のご冥福をお祈りします。

コメント
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