
今年の梅雨入り、梅雨明けの確定値について、昨日気象庁から発表がありました。毎年、9月初めに確定値が発表されるのですが、今年のように速報値からのずれが大きかった年は記憶にありません。珍しく今朝の日経新聞に記事が掲載されていたので冒頭に引用しました。九州南部から関東甲信の7地方で24日から28日のずれがあり、北陸と東北地方は梅雨明け日が特定できないと変更されています。今年は6月下旬に真夏の暑さが訪れ、記録的に早い梅雨明けと話題となりました。その後、長い梅雨の戻りがあって、7月下旬に夏空が復活すると、2回目の梅雨明けと本ブログ記事でも何度もコメントしました。
こちらは気象庁発表資料の引用となります。北陸、東北地方は梅雨入り確定値が8日~9日遅く大きな見直しとなり、北陸と東北南部では、記録的に早い梅雨明けから梅雨明けが特定できないと大きな変更となっています。関東甲信でも速報値の6月27日から26日遅れた7月23日に梅雨明けと変更されています。6月に北上した偏西風がその後南下するなどの影響を見抜けず力不足であったと気象庁のコメントが紹介されています。でも当時を振り返ると、7月上旬には偏西風が南下して上空に寒気が入り、戻り梅雨の発生が予測されていました。それを踏まえた上での梅雨明け判断でした。結果的には想定以上に戻り梅雨が長引いてしまったのでしょう。従って、精度の良い気象記録を残すという視点では、今回のような見直しが生じるのはやむを得ないと感じます。そうすると、今年の梅雨は例年より長かったということになり、異常に暑く長い梅雨の中休みがあったことが統計として残らないことが問題のようにも感じています。
下に示すのは、毎朝、某気象会社にレポートしている毎朝の空の記録です。平日は茨城県、土日は東京の空です。以前の記事でも紹介しましたが、6月の記録を再掲しておきます。
梅雨明け速報値の6月27日から3日前の6月24日の日中から夏空が広がり、25日からは連日猛暑日が続き、天気も安定していたのです。上の赤枠が梅雨明け速報値の6月27日。気象庁は少し様子を見てから梅雨明け発表をしたのかな?多分確定値は25日頃に見直されるのでは?というのが当時の予想でした(本ブログの6/25記事、6/30記事)。
ところが7月に入り7月4日には真夏日から解放され、その後も梅雨空が続いてしまいます。そして赤枠で囲った梅雨明け確定日7/23以降は青空が復活します。2度目の梅雨明けの兆候が見え始めた7月中旬には、何となく梅雨明けが7月下旬に見直されるのではないかと思い始めました(本ブログの7/15の記事)。
その結果、昨日の気象庁の発表が予想的中したので自己満足\(^_^)/ (笑)
梅雨明けの記録見直しなど些細なことより、現在台湾の南東海上で停滞している台風11号の進路と日本への影響が心配されます。沖縄県の先島諸島に厳重な警戒が呼びかけられています。沖縄県だけでなく南西諸島への影響、さらに現在予想されている進路より東側を通過した場合は九州や本州で猛烈な南風が吹く可能性があります。このコースを通る台風といえば、平成3年の台風19号(りんご台風)が思い出されます。あの時はジェット気流に乗り台風自体のスピードが暴風による被害を拡大させました。今回はそこまでジェット気流の影響をうけないと想定されていますが、太平洋高気圧の張り出し具合によっては東寄りのコースをとる可能性もり油断できません。
近年日本近海の海水温が高く日本が亜熱帯化しているため、今後、台風シーズンを迎えて日本の南海上から目が離せません。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます