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ウリパパの日記

自由気ままに・・・

トプカプ宮殿の至宝展

2007-09-06 22:22:04 | 展覧会
今週の火曜日、都心へ出る機会があったので、帰りに東京都美術館で開催されている
トプカプ宮殿の至宝展を見てきました。600年の栄華を誇ったオスマン帝国の財宝の数々
が展示され、想像を絶する富と権力の世界を垣間見ることができます。

トルコ人の故郷は日本人と同じモンゴル高原です。もともとは遊牧騎馬民族で、アジアから
アナトリアへ移動する中でイスラム教徒になったそうです。そしてイスラムの信仰を柱に、
圧倒的な財力で相手をひれ伏し領土を拡大していきました。

最初のLBFのエリアでは、帝国支配者スルタンの政治に関する品々や武具が展示されて
います。金細工が施された武器の数々や金箔で飾られたコーランの写本などが印象に残り
ました。金、ルビー、トルコ石がびっしり埋まった礼装用兜や、軍馬用の面兜にもちょっと
ビックり。スルタンはイスラム聖職者のトップも兼ねていたので、宗教面でも大きな力を
持っていたようです。イスラムでは偶像崇拝を禁止しているためあまり肖像画が残っていない
ようですが、史書に描かれているスルタンの姿に、何となく人間味を感じてしまいました。
 
1階のエリアでは、トプカプ宮殿内の生活ぶりを知ることができます。食器や衣装、生活
小道具の数々が展示され、水晶の塊から造られた薔薇水入れや象牙製の化粧箱、金細工や
宝石の数々、絹製のカフタンなど、富の凄さに驚くばかりです。宝飾コーヒーカップ受けや
150個以上の金の玉が連なり金貨が下がるまばゆいネックレスなど、女性の方はため息を
つきつつ眺めていました。私にはガラス球と宝石の違いがよく分かりませんが・・・
その他では、リュートに似た弦楽器ラブタの展示が印象に残りました。また、イスラムでは
アルコールを禁じていたため、かわりに甘いシロップ水を飲んでいたようです。「シェルベット」
と呼ばれシャーベットの語源にもなっています。体には悪そう・・・

2階には、今回の目玉であるオスマン王朝の秘宝の数々が展示され、圧巻でした。まずは
「ターバン飾り」。5×4cmのグリーンのエメラルドの周囲に500カラットのダイヤモンドや
真珠が散りばめられ、直径3cmほどの水晶も・・・エメラルドは262カラットもあるとのこと。
そして、話題となっている「金のゆりかご」。これには絶句です。金細工の周りには2000個
もの宝石が散りばめられています。秋篠宮殿下に皇子が誕生したことに対しての特別出品で、
普通は国外に出されることはないとのこと。トルコ人の親日感情を伺い知ることができます。
スルタンのお世継ぎが生まれると、お祝いとしてこのような豪華なゆりかごが贈られる風習が
あったそうです。
  
最後に、会場について新鮮に感じた点を2つ。 
まずは音声ガイド。スルタンに関する展示では黒人宦官、ハレムの展示では女官の役に
なりきったガイドによる音声案内は、とても新鮮に感じました。もう一つは会場内の香り。
トルコ特産のバラの香りが会場内に漂っていました。香りつきの展覧会は初めての経験
で、宝石の数々とトルコ香りにクラクラしちゃいました。

トプカプ宮殿の至宝展は東京都美術館で9月24日まで開催されています。

  公式HP:http://www.asahi.com/topukapu/
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