図Aでは1番と3番が凹んで見え、2番と4番が凸型に見えると思います。
1番と3番は上が陰になっているように見えますが、2番と4番は下が陰になっているように見えます。
体験的には光が上から来る場合が多いので、2番と4番が凸型に見えるのです。
こういう例を見ると、上の部分が明るくて下の部分が暗ければ凸型に見えるだろうと一般化してしまいがちになります。
ところがB図を見た場合はどうでしょうか。
上が明るく、下が暗いほうが凸型に見え、上が暗く下が明るいほうは凹方に見えるというのであれば、1番と3番が凹んで見え、2番と4番が凸型に見えるはずです。
実際には、人によっては1番が凸型に見えたり、3番が凸型に見えたりします。
右から見るクセのある人は1番が凸型に見え、逆に左から見るクセのある人は3番が凸型に見えます。
また、2番と4番が両方とも凸型に見えたとしても、どちらか一方のほうが他方よりもより浮き出て見え、より凸型に見えたりします。
つまり、右から見るクセのある人は4番のほうが3番よりも浮き出て見え、左から見るクセのある人は2番のほうが浮き出て見えるのです。
このような違い出てくるのは、A図の場合は上の部分と下の部分が狭いので、注意を引きにくく、左右の横の部分は長いので注意を引きやすいためだと考えられます。
同じように1番と3番が両方とも凹んで見えたとしても、左から見るクセのある人には、1番のほうが3番より凹んで見えます。
つまり、右側から見るクセのある人は、3番と4番の凹凸がハッキリと対照的に見え、1番と4番の差はハッキリと見えません。
そこで、意識して左から見るようにすれば、1番が凹んで、2番がハッキリ浮き出て差がハッキリ見えるようになります。
こうした経験をしてから、A図のほうを見ると単純に3番と4番が浮き出て見えるとしていたのが、左右どちらから見るかによって2番の萌芽より浮き出て見えたり、4番のほうがより浮き出て見えたりします。
そうして、1番と2番との凹凸の差のほうが、3番と4番の凹凸の差がハッキリ見えるようであれば、左側から見るクセがあり、3番と4番の差のほうがくっきり見えれば、右のほうから見るクセがあるということがわかります。
左から見るクセがある人は、利き目が左であるということかどうかはわかりませんが、どちら側から見る癖があるかがわかれば、別の側からも見る訓練をして、視覚のコントロール力を向上させることができます。